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Porsche 911 Carrera GTS Le Mans Centenaire Edition
「356 SL」と「911 GT1 ’98」をオマージュ
ポルシェ 911 カレラ GTS ル・マン サントネール エディションは、2台のル・マン・ウイナーからインスピレーションを得て開発された。1台は1951年のル・マンにポルシェとして初参戦した「356 SL」、そしてもう1台がポルシェに16回目のル・マン勝利をもたらした「911 GT1 ’98」となる。
ポルシュ・フランスのマネージングディレクターを務めるマルク・モイラーは、911 カレラ GTS ル・マン サントネール エディションについて次のように説明する。
「今回、このスペシャルエディションを発表できることを、心から誇りに思います。『911 カレラ GTS ル・マン サントネール エディション』は、ポルシェ・フランス、スタイルポルシェ、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーの各チームの専門知識と情熱の結晶として完成しました」
ACOがスペシャルエディションの開発に協力
このスペシャルエディションの実現に重要なパートナーとなったのが、ル・マン24時間レースを統括するフランス西部自動車クラブ(ACO:Automobile Club de l’Ouest)。ACOのピエール・フィヨン会長は、スペシャルエディションの完成に喜びを隠さない。
「ポルシェは、今年75周年を迎える名門ブランドです。そして、ル・マン24時間レースの歴史は、ポルシェの歴史と密接に結びついています。このフランス限定のスペシャルエディションは、世界最高の耐久レースへの素晴らしいオマージュとなりました。ポルシェの耐久レースへ深い関わりと、自動車ファンに夢を与え続けていることにあらためて感謝します」
356 SLのボディカラーを再現
911 カレラ GTS ル・マン サントネール エディションのベースとなったのは、911 カレラ GTS。最高出力480PS(353kW)を発揮する3.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンと、パフォーマンスシャシーの組み合わせにより、ポルシェらしいパフォーマンスを発揮。トランスミッションは7速MTと8速PDKから選ぶことができる。
エクステリア全体のイメージの源泉となったのが、356 SLと911 GT1 ’98の2台だ。ボディカラーの「ル・マンシルバーメタリック」は、1951年にクラス優勝を果たした356 SLのエクステリアカラーをオマージュ。このカラーはポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーが展開する「ペイント・トゥ・サンプル・プラス」を介して、特別に復刻された。左右ドアには、356 SLと同じスタートナンバーの「46」が入れられている。
さらに様々なデザインディテールも専用開発された。リヤリッドグリルには「24h Le Mans」のロゴと月桂冠のデザインが施された専用バッジを配置。Bピラーにはル・マンのレーシングコースのレイアウトをフランス国旗のトリコロールで表現した、専用バッジと記念レタリングが奢られる。
リヤセクションには「Born in Le Mans, Manufactured in Zuffenhausen(ル・マンで生まれ、ツッフェンハウゼンで製造)」のデカールが、ル・マンとポルシェの強い結びつきをアピール。サイドウインドウは911 GT1 ’98をイメージし、サイドルーバーを強調するブラックトリムが追加された。
グラファイトブルーで纏められたインテリア
インテリアは、フルバケットシートに、356 SL由来のグラファイトブルーのレザーとコーデュロイの組み合わせを採用。「GTスポーツ・ステアリングホイール」もグラファイトブルーのレザーで仕上げられている。エレガントなホワイトのコントラストカラーが、ステアリングホイールの12時位置マーカー、インストゥルメントクラスターとスポーツクロノ・クロックのダイヤル、そしてステッチに施された。
センターアームレストには、エンボス加工でサルト・サーキットのコースレイアウトを表現。ヘッドレストに「24h Le Mans」ロゴ、ドアシルトリムにはモデルレタリングが入れられた。レッドのシートベルトは、911 GT1 ’98のオマージュとなる。