フル電動SUV「メルセデス・ベンツ EQE SUV」、日本導入開始

メルセデス・ベンツが「EQE SUV」を本邦で予約開始「最大航続距離528kmのフル電動ラグジュアリーSUV」

優れた効率性とサスティナビリティを備えたラグジュアリーSUV「メルセデス・ベンツ EQE SUV」の日本導入をスタート。メルセデス・ベンツ・グループ取締役会のオラ・ケレニウス会長が14年ぶりに来日し、EQE SUV発表会に参加した。
優れた効率性とサスティナビリティを備えたラグジュアリーSUV「メルセデス・ベンツ EQE SUV」の日本導入をスタート。メルセデス・ベンツ・グループ取締役会のオラ・ケレニウス会長が14年ぶりに来日し、EQE SUV発表会に参加した。
メルセデス・ベンツ日本は、フル電動ラグジュアリーSUV「EQE SUV」の日本導入を発表。8月25日から全国のメルセデス・ ベンツ正規販売店ネットワークを通じて、予約オーダーの受付を開始した。デリバリーは「EQE 350 4MATIC SUV ローンチエディション」が8月25日から、「メルセデスAMG EQE 53 4MATIC+ SUV ローンチエディション」については、2023年10月下旬以降を予定している。

Mercedes-Benz EQE SUV

BEV専用プラットフォームによる優れた空力性能

今回メルセデス・ベンツが日本に導入したEQE SUVは、日本の道路事情にも合った取り回しの良いボディサイズ、広い室内空間とラゲッジスペースに、SUVの使い勝手の良さを兼ね備えたフル電動プレミアムSUV。2基の永久磁石同期モーター(PSM)を備えた4輪駆動で、不整地や滑りやすい路面を走る際に重宝するドライブモード「OFFROAD」を標準装備する。ラインナップは標準グレードとなる「EQE 350 4マティック SUV」と、上位グレードとなるメルセデスAMG「EQE 53 4マティック+ SUV」が2機種が用意される。

電気自動車専用プラットフォームを採用したことで、Cd値0.25という高い空力性能を実現。機能性やエアロダイナミクスに対する厳しい要求を満たした「目的に沿ったデザイン」は、ゆったりとした面の構成、継ぎ目の少なさ、そしてシームレスデザインといった「Sensual Purity(官能的純粋)思想」が反映されている。

フロントフェイスは、立体的なスリーポインテッドスターをあしらったブラックパネル・ユニットを中心に構成。左右ヘッドライトと、ディープブラックのフロントグリルによって、フロントフェイスが形成される。ブラックパネル・ユニットは、裏側に超音波センサーやカメラ、レーダーなど、運転支援システムの様々なセンサーを備えており、そのカバーとしての機能性も備えている。

サイドセクションは、丸みを帯びたフロントエンドから、緩やかな傾斜を持つAピラーとルーフの輪郭を通過し、リヤスポイラーへとスムーズに流れるデザイン。サイドウインドウの周囲には、立体的なクローム・ストリップがあしらわれた。リヤセクションはLEDリヤ・コンビネーションランプ内部に曲線的な螺旋構造が導入されており、立体的に見えるよう工夫が施されている。

前後アクスルに「eATS」を搭載

EQE SUVは、メルセデス・ベンツが開発した電気自動車専用プラットフォームを採用。これにより、Cd値0.25という優れた空力性能を実現している。
EQE SUVは、メルセデス・ベンツが開発した電気自動車専用プラットフォームを採用。これにより、Cd値0.25という優れた空力性能を実現している。

EQE SUVは、前後アクスルに電動パワートレイン「eATS」を搭載。電気モーターは、高度な永久磁石同期モーター(PSM)が採用された。PSMはACモーターのローターに永久磁石が取り付けられているため、ローターには通電の必要ない。モーターに三相の巻線を2つ備える六相式を採用しており、きわめて強力なパワーを発揮する。

EQE 350 SUVの最高出力は292PS(215kW)、最大トルクは765Nm。EQE 350 SUVの航続可能距離は528kmが確保された。トルクシフト機能により、フロントとリヤの電気モーター間で駆動トルクの連続可変配分が行われるため、あらゆる走行条件下において前後駆動力配分は常に効率的かつ最適化される。

EQE 350 SUVに搭載されるリチウムイオンバッテリーの容量は89kWh。メルセデス・ベンツはバッテリー本体だけでなくバッテリーを管理するソフトウェアも自社で開発しており、充電は6.0kWまでの交流普通充電と、直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応する。

一体型「MBUXハイパースクリーン」を導入

メルセデスAMG EQE 53 SUVのコクピットには、コックピットディスプレイ、有機EL メディアディスプレイ、助手席用有機ELフロントディスプレイを1枚のガラスで覆った「MBUXハイパースクリーン」が標準装備される。
メルセデスAMG EQE 53 SUVのコクピットには、コックピットディスプレイ、有機EL メディアディスプレイ、助手席用有機ELフロントディスプレイを1枚のガラスで覆った「MBUXハイパースクリーン」が標準装備される。

インテリアには、フル電動モデルらしくデジタルな要素を積極的に導入。メルセデスAMG EQE 53 SUVに標準装備される「MBUXハイパースクリーン」は、3枚の高精細パネル(コックピットディスプレイ/有機ELメディアディスプレイ/助手席用有機ELフロントディスプレイ)とダッシュボード全体が、1枚のガラスで覆われる仕様。ワイドスクリーンの周囲は、細いシルバーのフレーム、エアアウトレットを組み込んだルーバー状のトリムが取り囲む。

左右のエアベンチレーションは、ジェットエンジンのタービンを模したデザインを導入。デジタル技術を駆使した「MBUXハイパースクリーン」と、アナログなベンチレーションが対照的なコントラストを生んでいる。この複雑な形状を持つタービンブレード形状は、エアコンの空気を効率よく室内に配分する機能も備えている。

EQE 350 SUVにはスポーツシートを標準装備する。スリムな一体型の形状が特長で、シート表面は本革のカバーを上から掛けたように見えるデザイン。EQE 53 SUVにはサイドサポートを備えたAMG専用デザインのナッパレザーシートが採用された。

サスティナブルな素材を積極採用

EQE SUVは、省資源材料(リサイクル材や再生可能原材料)を積極的に導入。例えば、中古タイヤの熱分解オイルと農業廃棄物から精製されたバイオメタンからリサイクルされた、プラスチックをインテリアのグラブハンドルに採用した。このプラスチックは、従来の石油由来のプラスチックと同レベルの品質が確保されている。

ルーフライナーとピラートリム表面の素材は、40%リサイクルペットボトルフレーク。フロアカーペットは漁網など海洋プラスチックごみから作られたナイロン糸が使用されている。

ラゲッジルームは5名乗車時に、520リットルの容量が確保された。リヤシートは「40:20:40」分割可倒式となり、乗車人数や荷物に応じて多彩なシートアレンジを用意。リヤシートを全て倒せば、最大1675リットルという、広大な積載空間が生まれる。

車両本体価格(税込)

EQE 350 4MATIC SUV ローンチエディション:1369万7000円
メルセデスAMG EQE 53 4MATIC+ SUV ローンチエディション:1707万円

【問い合わせ】
メルセデス・コール
TEL 0120-190-610

【関連リンク】
・メルセデス・ベンツ 公式サイト

メルセデス・ベンツ EQE SUVを動画でチェック!

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…