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Maserati Quattroporte
新世代サルーンの礎を築いたクアトロポルテ
マセラティの歴史において様々な節目を飾ってきたモデルのなかで、クアトロポルテは同社の中でも最も重要な車種のひとつ。スタイルの進化から技術の革新まで、クアトロポルテは自動車の成功に必要不可欠なすべてのディテールを体現している。そして、ラグジュアリースポーツサルーンとしてのクアトロポルテは、ステアリングを握る様々な人々を繋ぐ役割を担ってきた。
1960年代初頭のデビュー以来、クアトロポルテは各世代が高い人気を誇ってきた。マセラティ創業以来100余年の歴史のなかで、通算7万5000台以上のクアトロポルテを生産。それぞれの世代において革新的でありながら、変わることのない価値観を持ったクルマを作り続けてきた。
初代クアトロポルテは、直感性とマセラティの大胆さを表現。新世代マセラティのパイオニアであり、ダイナミックでありながらエレガントなスタイリング、そして洗練されたインテリアを備えつつも、コンペティションマシン譲りの豪快なエキゾーストノートを響かせ、多くの人々を魅了している。
政府公式車両としても活躍した初代
初代クアトロポルテは、動くリビングルームそのものであり、レーシングスピリットを備えたリムジン（初期バージョンは最高速度が230 km/hに達した）でもあった。その重厚感を備えた居住性は政府などの公式車両としても活躍し、長くフラッグシップサルーンとして重用されている。
フルアが最初のモデルのデザインを描いた後も、ベルトーネ、ジウジアーロ、ガンディーニ、ピニンファリーナといった巨匠たちがそれに続き、マセラティ・チェントロ・スティーレに至るまで、クアトロポルテはプロジェクトに携わってきた人々の情熱と才能を受け継いできた。技術者、メカニック、テストドライバー、デザイナーなどチーム全員で設計図から公道へと送り出し、クアトロポルテは長い間、そして今もなお、マセラティのストーリーと携わった多くの人々の人生における宝石のような存在であり続けている。
多くの混乱の中で誕生した第2世代クアトロポルテは、未完成のうちにプロジェクトは終焉を迎えてしまった。それでも、デ・トマソによるサポートを受けて開発された「クアトロポルテIII」は大成功をおさめ、続く4代目クアトロポルテは激動の1990年代を締めくくる秀作として市場から受け入れられた。
2003年にデビューを飾った5代目クアトロポルテは過去のしがらみを断ち切り、クアトロポルテの原点に回帰。マーケットからも大絶賛され、数々のアワードを獲得している。
マセラティが誇る唯一無二のフラッグシップ
第6世代となる現行クアトロポルテは、最新のテクノロジーを備え、最高のテクノロジーを採用したモデルとしてカムバック。クアトロポルテは幾度にもわたるモデルチェンジ、革新的エンジニアリングの採用が行われ、その長い歴史の中では、企業構造の大きな変化もあった。その中でも、特別な存在感を保ち続けているサルーンが、クアトロポルテだと言えるだろう。
歴代クアトロポルテは、 自動車愛好家や国王・王侯のガレージ、錚々たる映画内で（60作品以上に登場）、スターが集うレッドカーペットで、または最高位の政府高官やVIPが姿を表す式典において、20世紀から現在に至るまで、自動車シーンの主役を演じてきたのだ。マセラティのダヴィデ・グラッソCEOは、クアトロポルテの60周年を受けて、次のようにコメントを寄せた。
「クアトロポルテはマセラティの歴史であり、半世紀以上にわたってマセラティを代表するサルーンカーです。1963年以来、最も愛され、高く評価されているモデルのひとつですし、それまで未知の領域であったセグメントを開拓し、進化し続けています。時の流れ、社会の変化、技術や産業の進歩。トレンドに適応しながら、そのアイデンティティを失うことなく、常に新しいものを生み出してきたこのクアトロポルテは、私たちの厳選されたカスタマー、そしてエンターテイメント業界や国際的な式典の際にも、選ばれるようになりました」
「クアトロポルテは私たちの誇りであり、マセラティが常々世界に向けて発信してきたイタリアらしさの証でもあります。今も昔も、クアトロポルテはマセラティのフラッグシップであり、その洗練と細部へのこだわり、優れた性能と品質、そして包み込むような広々とした空間が評価されてきました。時代を超越したスタイリングと相まって永遠の名車となった、唯一無二のラグジュアリーカーの代名詞なのです」
