1965年に登場した名車トヨタ・スポーツ800のベースともなったモデルであり、当時の関係者が集まり50年ぶりに復元されたことでも話題となっている。
最大の特徴は、スポーツ800には採用されなかった当時としても革新的なスライド式のオープンルーフ。
ルーフというよりも、アッパーボディが後方にスライドして乗降するという奇抜ともいえるアイデア。しかしながらロアボディはこれにより、完全にドアを持たない2座の構成となり、剛性面で有利な構造となったといえる。さらにウレタン発泡材が注入される二重鋼板構造などの基本設計により、さらなる高剛性を確保しながら軽量化を実現するなど、コンセプトのアピールポイントともなっていた。
ベースは水平対向2気筒エンジンのパブリカセダンのFR構成ではあるが、スポーツ800につながるツインキャブなどのチューニングがなされ、38ps/5500rpmのパワーで最高速度は150km/hに達する。
キャノピー構造ゆえの工夫も散見
キャノピーを開いてしまうと、リヤセクション上面にトランクゲートを設置しても開けられないことから、ナンバープレートの配置されるリヤエンド部分をトランクゲートとしている。ここを開けるとスペアタイヤが取り出せる。