始まりはリクライニングシートだった!? 土屋圭市選手も愛用する国産高性能シートメーカー・BLIDE[ブリッド]が35周年

ご存じのかたからすればBRIDE(ブリッド)といえばかなり競技色の強いブランドだというイメージだろう。実際、日本のシートメーカーとしてはモータースポーツにおいて圧倒的なシェアを誇り、最初にFIA公認を取得したブランドでもある。

車検対応もFIA公認も実現した国産スポーツシート

意外なことに、1981年のブリッド創業後、最初に発売したモデル「GT」と、次に発売したモデル「EX」はリクライニングシートだった。
自身モータースポーツ経験がなかった創業者の高瀬嶺生氏は、当時まだ国内にライバルがおらず、そのいっぽうで幅広い車種に装着できる汎用品であるシートに着目して製造販売をスタートした。

1986年当時の写真。法人化以前で、競技用シートを発売したころだ。

土屋圭市氏の影響で一般ユーザーにも大人気のブランドに

しかしちょうどラリーやジムカーナが流行しはじめ、競技車両向けのアフターパーツ需要がどんどん増えていった中で、競技の世界でアピールしようと考え、競技用シートを発売し、ジムカーナ、ダートトライアルといった参加型のモータースポーツでシェアを拡大していった。それが手の届きやすい価格帯だったこともあり、一般ユーザーにも使ってもらえるようになった。

一般ユーザーにもおススメのシート『エルゴスター』に、土屋圭市氏のロゴやカラーをあしらった『キング』モデル。冒頭の画像の『タフレザー』モデルと同様に、この2024年秋頃発売予定。

中でも影響が大きかったのは、“ドリキン”土屋圭市選手が使っていたことだ。土屋選手が競技車両や愛車にブリッドのシートを使っていたことで、走り屋に爆発的人気となり、同時に競技でも上位カテゴリーで使われるようになっていった。サーキットレースでブリッドが広まったのは土屋氏のおかげだという。

日本人が作る日本人の体型にベストマッチするシート

1989年に法人化(当時の称号はティーズ)して、今年が35周年となるブリッドだが、1994年にはすべてのシートを車検対応にした(現在、一部の競技専用シートは車検非対応)。保安基準適合確認書類を国内で初めて運輸支局に持ち込んだのがブリッドだ。これはその後の車検対応書類の雛形になったとう。

そして1995年には日本のメーカーとして初めてFIA公認シートを発売、これによってWRC車両などにも使われるようになった。
ブリッドは、そういった競技用シートを基盤としながら、一般ユーザーにもシートを替えるという文化を広めていきたいという。

ブリッドは日本人が日本人のために作るシートであり、東洋人の体型、姿勢に徹底的に合わせている。まず身体にふれる部分であるシートを替えることで、クルマ、走りは大きく変わる。クルマをより快適にしたいと思ったときに、まずシートから替えてみてはいかがだろうか?

幅広い用途のシートを開発していて、Jリーグ・ガンバ大阪のホームスタジアムの選手用ベンチにも使われている。

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