従来的なLEDヘッドライトを、幅広でありながら比較的低いキドニーグリルに収めて適応
BMWは現在、主力「3シリーズ」のフルエレクトリックバージョンとなる次世代「i3」を開発中だが、その最新プロトタイプをスクープするとともに、スペックが見えてきた。
厳冬のスカンジナビア氷雪路で捉えた開発車両は、厳重なカモフラージュをいまだまとっている。

現段階で判明していることは、BMWの電気自動車ラインナップの大きな進化を示し、「ノイエ・クラッセ」プラットフォーム上に構築された完全電気自動車セダンとして再構想されるということだ。
このプラットフォームは、電気自動車専用に設計されており、パフォーマンス、効率、運転体験を向上させる。スペックについてはまだよくわかっていないが、800Vシステムを搭載し、最高出力はエントリーグレードでも300ps以上、ハイエンドグレードでは600ps以上になることが濃厚となっている。

エクステリアデザインは、カモフラージュされているとはいえ、ボディパネルはほぼ生産準備が整っていると思われる。ヘッドライトはおそらく最終モデルと同じものではない可能性が高く、フロントグリルは最終デザインに近いものと思っていいはずだ。
BMWはここ数年、ファンや愛好家に必ずしも受け入れられてはいない、強烈でエッジの効いたデザインをいくつか発表してきた。しかし、i3ではより大きく従来的なLEDヘッドライトを、幅広でありながら比較的低いキドニーグリルに収めて適応させているのがわかる。つまり、特大グリルは採用していない。
車体側面では、ドアハンドルがパネルと同じ高さになっている様子が伺える。後部テールライトは、2023「ビジョン ノイエ・クラッセ」 のようにトランクリッドまで伸びているかもしれないが、今のところはカモフラージュされており不明だ。また、EVのため排気管はもちろん存在しない。
ホイールはかなり小さく見えるが、それは分厚い冬用タイヤのせいかもしれない。奥には青いブレーキキャリパーがあり、何らかのMパッケージを示している可能性がありそうだ。
i3セダンは当面、内燃機関の3 シリーズと共存することになり、市場での競合相手は、メルセデス「C クラス」次期電動後継車、アウディ「A4 e-tron」、そして当然ながら世界で最も売れているセダンであるテスラ「モデル3」となる。