自動車開発に“尖った技術”で貢献する[パーソルR&D株式会社]

関東開発本部第2設計部・設計2課の澤田浩二氏は、自動車整備士を目指していた高専から、前身のひとつであるDRD(旧日産ディーゼル技術研究所)に入社し、約16年間、商用車系のエンジン技術者としての経歴を誇る。現在はマネージャーとして管理する立場になったが、「パーソルR&Dは、ほとんどのOEMメーカーの開発業務に携わっています。OEM系メーカーでは体験できない仕事もできることが弊社の強みだと思います」と語る。
自動車の電動化に関連し、バッテリーパックなどの電動化に不可欠な構成部品のシステム開発を請負うパーソルR&D。これらに加え、自主的な技術開発も積極的に進めている同社の「現在」と「将来」を訊いた。
TEXT:髙橋一平(TAKAHASHI Ippey)

「国内では、ほぼすべてのOEM(完成車メーカー)と一緒に設計開発の仕事をさせていただいています。もともと弊社の前身のひとつは日産ディーゼル技術研究所というOEM系のエンジニアリング会社ですので、パワートレーンからシャシーまで、独自の技術も豊富に持ち合わせており、品質も含めOEMと同等の開発ができます。他にはないユニークな会社だと思います」(澤田氏)

 パーソルR&Dは、自動車/ロボット/航空機など幅広い技術分野において技術者の派遣と開発請負を手掛けてきた日本テクシードと、トラックなどの大型商用車の開発で国内屈指の存在であったDRDが、パーソルホールディングスの傘下で経営統合し、2017年に誕生したエンジアリング会社である。同社は開発請負業務と派遣業務を柱としている。冒頭で澤田氏が語っていたように、同社の強みは、特異ともいえる歴史のなかで築き上げてきた、OEM由来の技術と人的リソースであり、それらを最大限に生かして、開発に特化した人材を育成している。テストベンチなどといった、開発請負業務のための設備を生かした、手厚く充実した内容の研修も同社の特徴のひとつとなっている。

源流となる商用車系ディーゼルエンジンの開発設計以外にも、電動化関連の構成部品のシステム開発を請け負うなど、業務の幅も広がっているという。

 開発エンジニアを志して、OEMの門を叩いても開発現場に配属されるかどうかは、人事次第という部分も少なくないが、パーソルR&Dはすべてが開発の現場だと思って良い。エンジニアとして入社すれば、待っているのは開発現場での仕事となる。「開発請負の場合も派遣先の現場でも、我々の培ってきた技術ノウハウを基に提案をさせていただくこともありますし、部品などの調達の手配をこなすこともあります。完全に開発チームの一員です」(澤田氏)

 カーボンニュートラルの実現に向けて厳格化する環境規制や、日進月歩の進歩を遂げるIoT技術などを背景に、自動車にはこれまで以上に広い視野の技術が求められているが、そのいっぽうで開発に許される時間は短縮の一途をたどっている。限られた時間の中、さまざまな可能性を検証すべく技術開発をこなすためにはスピードが必要であり、そのため開発のアウトソーシング化が大きく加速している。開発作業に必要とされる人材についてもまた然りである。

パーソルR&Dのビジネスモデルは、大きく請負業務と派遣業務のふたつだ。「弊社はエンジニアリング企業としてお客様の開発支援をしながら技術を蓄積し、その力を高めています。また今後は、その技術力を自主的な技術開発と並行し深めていきたいと考えています」(日比野氏)
日比野政輝(Masaki Hibino)パーソルR&D株式会社 採用部

 パーソルR&Dでは自動車の電動化に関連し、バッテリーパックなどの、電動化に不可欠な構成部品のシステム開発を請負う業務に加え、自主的な技術開発も積極的に進めている。エンジンから電気モーターへと対象が変わっても、耐久性や安全性などといった自動車に求められる要件が大きく変わることはない。そこでは設計から実験・認証までさまざまな開発フェーズに対応してきた同社のノウハウが強みとなっている。他にもADAS/AD(先進運転支援システム/自動運転)技術などの最新電子制御技術についても同様の取り組みを進めているとのこと。

 気になる募集については、機械工学系以外にも、電気・電子系や情報系の採用もある。門戸が広い点も魅力であり、同社の特徴のひとつとなっている。

パーソルR&D株式会社
 〒362-0046 埼玉県上尾市大字壱丁目1番地(上尾テクノセンター)
 https://www.persol-rd.co.jp

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