三菱重工、小型CO₂回収装置が「機械工業デザイン賞IDEA」日本電機工業会賞を受賞

贈賞式の様子
三菱重工業は、多様な産業分野への適用拡大を目的に開発した小型CO₂回収装置「CO₂MPACT(コンパクト)」が、日刊工業新聞社が主催する「第53回 機械工業デザイン賞IDEA」の日本電機工業会賞を受賞したことを発表した。優れた機能美と性能を併せ持つ工業製品を対象に毎年表彰が行なわれるもので、今年は31件の応募の中から「最優秀賞(経済産業大臣賞)」2件を含む計18件の入賞製品が選定されている。

CO2MPACTは、30年以上の開発で得た世界トップシェアを誇るCO2回収技術の知見を生かし、汎用性の高い標準設計をモジュール化したことで小規模な産業設備への即応を可能とした小型CO2回収装置だ。今回の受賞に当たり、幅広い産業分野のCO2削減に貢献するというCO2MPACTの開発コンセプト、自動運転・遠隔支援システムといった運転支援サービス機能の搭載による運転および保守の省人化・省力化、最適運転による操作の容易さを具現化したデザイン性などが高い評価を受けた。

同製品は、2023年1月に株式会社日本経済新聞社主催の「2022年日経優秀製品・サービス賞」最優秀賞を受賞している。また三菱重工のCO2回収技術である「KS-21」「Advanced KM CDR Process」は、2022年2月に日本機械工業連合会が主催する「令和3年度優秀省エネ脱炭素機器・システム表彰」の最高位「経済産業大臣賞」を受賞している。今回の受賞を合わせ、三菱重工のCO2回収製品および技術は過去2年間で計3回の社外表彰を受賞したことになる。今後も国内外でのプレゼンスを高め、CO2MPACTを普及することによりカーボンニュートラル社会の実現へ向け貢献していく。

三菱重工グループは2040年のカーボンニュートラル達成に向け、エネルギー供給側の脱炭素化に戦略的に取り組んでおり、多種多様なCO2排出源と貯留・利活用をつなげるCO2エコシステム構築はその柱の1つである。三菱重工グループは独自のCO2回収技術を活用し、CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)事業を強力に推進するとともに、ソリューションプロバイダーとして温室効果ガス排出削減に地球規模で貢献し、環境保護に寄与するソリューションの開発をさらに進めていく。

 

小型CO₂回収装置「CO₂MPACT(コンパクト)」

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