エンジンテストベンチの所有数は国内最大級へ アネブルが小田原市にテクニカルセンターを設立
- 2018/05/11
- Motor Fan illustrated編集部
アネブルは、神奈川県小田原市に西湘テクニカルセンターを設立。自動車産業の一大集積地である関東エリアの新拠点として、本格稼働を開始した。
TEXT●野崎博史(NOZAKI Hirofumi)

アネブルは、おもにエンジン試験受託など自動車メーカーの開発支援を事業の中核とし、ほかにも熟練したエンジニア、メカニックをメーカーに派遣して、エンジン・パワートレーンの設計、実験評価を請け負っている。
愛知県刈谷市の本社では、実験棟2棟、ベンチ室を9室備え、2005年からエンジン試験受託業をスタート。各種耐久試験や機能評価試験など長年にわたる試験受託を通じ、経験豊富なエンジニアを擁しているが、新たに神奈川県小田原市に「西湘テクニカルセンター」を設立した。関東エリアの自動車メーカーに対して迅速に対応するのが狙いだ。
西湘テクニカルセンターには、すでに欧州で実績の高いAVL製のダイナモメーター4基と、明電舎製1基の、最新鋭のエンジンテストベンチを5基設置する。これにより従来の各種エンジン試験の受託事業に加え、排出ガス、燃費、性能適合などの各分野で、高度な試験の受託が可能となる。
日本ではあまり馴染みはないが、欧州では自動車メーカーのエンジン試験を外部委託することは多く、ドイツではダイナモメーターを大量に所有する会社があるという話も訊く。自動車業界は世界的に電動化へ進み、今後自動車メーカーでのエンジン開発規模は縮小傾向が予想されるが、少なくとも数十年は内燃機関も継続して使用されると多くのエンジニアリング会社は予測する。となると、内燃機関への燃費規制や排ガス規制強化への対応は必須で、高精度な試験設備のニーズは今後高まっていくのではないだろうか。
【アネブル 西湘テクニカルセンター】
所在地 神奈川県小田原市羽根尾224-1
敷地面積 1427坪
建 物 ①試作・研修棟
②エンジン実験棟
エンジン試験設備
動力計 AVL社製4基(250〜350kW)
明電舎製1基(370kW)
排ガス分析計、スモークメーター、燃焼解析装置
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanweb水平対向と星型とロータリーエンジン特集

スバル新型レヴォーグの新1.8ℓ水平対向4気筒ターボCB18 vs マツダ...
スバルの1.8ℓリーンバーンターボ「CB18型」とはどんなエンジンか...

1.8ℓ直噴リーンバーンターボ! 次期スバル・レヴォーグから始まる...

内燃機関超基礎講座 | 星型エンジン、その複雑で精緻な構造

内燃機関超基礎講座 | 直噴技術がロータリーエンジンを救う? DIS...

いま再びマツダの水素ロータリーエンジンへの期待「REは水素燃料...
ホンダエンジンの技術力は凄い|内燃機関超基礎講座特集

内燃機関超基礎講座 | V型5気筒という奇妙なエンジンの理由[ホン...

内燃機関超基礎講座 | ホンダが作った「本当のアトキンソンサイク...

内燃機関超基礎講座 | NA時代のタイプRが搭載していた2.0ℓエンジ...

内燃機関超基礎講座 | ホンダ F1 エンジンのコンロッド 高い燃焼...

内燃機関超基礎講座 | ホンダ初代NSXのエンジン[C30A/C32B]虎...

内燃機関超基礎講座 | ホンダのユニークな気筒休止システム[VCM...
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chapter2...

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善手法...

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエンジン...

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えてくだ...

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレインだ...
3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説

3分でわかる! スーパーカブのエンジンが壊れない理由……のひとつ...

3分でわかる! マツダのSKYACTIV-X(スカイアクティブ-X)ってな...

スーパーカブとクロスカブの運転が楽しいのは自動遠心クラッチ付...

ホンダCB1100の並列4気筒にはなぜV8のようなドロドロ感があるのか...

ホンダ・シビック タイプRの謎、4気筒なのになぜマフラーが3本?
