2列目シートの広さはほぼ互角

新型RAV4のボディサイズは旧型からほとんど変わっておらず、ボディサイズはアウトランダーの方がやや大きい。

全長で120mmの差があるものの、両車の後席空間は膝周り、頭上空間ともに同じくらいだ。後席リクライニング機構の可変段数はどちらも2段階となるが、アウトランダーの7人乗りは後席にスライド機構が備わるうえ、リクライニング角度は8段階に増えることでより細やかな調整が可能となる。

アウトランダーの3列目シートは小柄な女性や子ども向けシートの域を出ないが、7人乗りが選べる点はRAV4に対する大きなアドバンテージだ。

5名乗車時の荷室空間はRAV4が長さ959mm×幅1002mm×高さ842mm、アウトランダーは800〜1020mm×1070mm×980mm。2名乗車時の最大荷室長もRAV4が2045mm、アウトランダーが2040mmと近い数値となる。

RAV4のHEVモデルの床面は高さが2段階調整式となっているが、PHEVモデルは2段ラゲッジボード機構が備わらない点には注意したい。アウトランダーの3列目シートは床下収納になるため格納状態でも荷室への圧迫は少ないが、5人乗りに備わるアンダーラゲッジは省かれる。

両者の2列目シートと荷室の使い勝手だけに着目すれば、大きな差はないと言ってよいだろう。なお、RAV4 PHEV ZグレードとHEV Zグレードの外観の違いは少ない。目立つ違いは細部の装飾が異なるほか、2トーンカラーが選択できる程度の差だ。

トヨタ RAV4 Z
ボディサイズ=全長4600mm×全幅1855mm×全高1685mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1980kg
タイヤサイズ=235/50R20(前後)

三菱 アウトランダー P(7人乗り)
ボディサイズ=全長4720mm×全幅1860mm×全高1750mm
ホイールベース=2705mm
車両重量=2120kg
タイヤサイズ=255/45R20(前後)

RAV4のEV走行距離はアウトランダーの1.5倍に

RAV4のパワートレインは第6世代のTHS-IIへと進化し、シリコンカーバイド半導体の採用と駆動伝達系の損失低減によりさらなる小型、高効率化を実現。加えてアウトランダーと同じくCHAdeMO規格DC急速充電にも対応した。

RAV4のエンジンスペックは最高出力が旧型から+9psとなる186psとなり、最大トルクは+10Nmの229Nmだ。モータースペックはフロントが+24psの206ps、最大トルクが+2Nmで272Nm。リヤは約2%ほどの微増で最高出力55ps/最大トルク123Nmとなった。

これによりシステム最高出力は旧型の306psから329psへと向上。ZグレードのWLTCモード平均燃費性能は22.2km/Lで据え置きとなる。旧型比で80kg増えた車重のせいか市街地モード燃費は2.2km/L低下しているが、郊外モード燃費は3.5km/L向上した26.5km/Lだ。

バッテリー容量は58Ahで旧型から約15%の増加に留まるが、EV航続距離は95kmから151kmへ50%以上の大幅向上を果たしており、新型RAV4 PHEVは日常的な移動のほとんどをEV走行のみで賄えるだけの性能が与えられた。

対するアウトランダーは、常時モーターのみで走行するシリーズハイブリッド方式だが、高速走行時などの一定条件下でエンジン動力で前輪を駆動させることが可能だ。モータースペックはフロントが最高出力115ps/最大トルク255Nm、リヤが135ps/195Nmでありシステム出力は約300psとなる。アウトランダー PグレードのWLTCモード平均燃費は17.2km/Lで、EV走行距離は102kmだ。

アウトランダーは2024年10月の大幅改良で旧RAV4のEV走行距離を上回ったが、新型RAV4が大幅な差をつけて抜き返す形になった。両車の総航続距離を比較すると、タンク容量55LのRAV4が1372km、53Lのアウトランダーが1013kmとなる。

トヨタ RAV4 Z
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=2487cc
最高出力=186ps/6000rpm
最大トルク=229Nm/4400-4800rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=4WD

三菱 アウトランダー P(7人乗り)
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=2359cc
最高出力=133ps/5000rpm
最大トルク=195Nm/4300rpm
トランスミッション=単速
駆動方式=4WD

新型RAV4が抱える2つの欠点

RAV4のPHEVモデルZグレードの新車価格は600万円、アウトランダーのPグレードの価格は643万6100円だ。CEV補助金はRAV4が85万円で、アウトランダーが84万円となる。

RAV4は旧型から約34万円の値上げとなったが、向上した走行性能だけでも納得の価格と言えそうだ。そのうえ快適装備や車内機能などの細部にも確かな進化が見て取れる。しかし、装備の充実具合や内装の華やかさではアウトランダーの方が上と言えるだろう。

どちらもフロントおよびフロントサイドは遮音ガラスを採用し、ともに前席にはシートベンチレーション機能が備わるが、アウトランダーのシートは本革表皮だ。また、RAV4が2ゾーンエアコンであるのに対し、アウトランダーのPグレード以上は3ゾーンエアコンとなる。なにより、新型RAV4 PHEVでなぜか非採用となってしまった後席シートヒーターもアウトランダーには備わる。

アウトランダーは、セミアニリンレザーシートなどが備わる“Pエグゼクティブパッケージ(662万5300円)”や、それをベースに内外装の各部をブラックでまとめ上げた特別仕様車“ブラックエディション(673万5300円)”が用意されるうえ、過剰な装備が不要であればベースグレードが529万4300円で購入可能だ。

アウトランダーの魅力は豊富な仕様のバリエーションと言い換えてもよいだろう。しかし、それ以外の多くの点で最新のRAV4が勝る。新型RAV4 PHEVの欠点を挙げるとすれば、後席シートヒーターが備わらない点と、各ディーラーへの割当台数が少なく入手困難である点くらいのものだろうか。

車両本体価格

トヨタ RAV4 Z:600万円

三菱 アウトランダー P(7人乗り):643万6100円