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迷える中古車ノマドへ

Mercedes-Benz S-Class

お得に狙うのなら5代目の「W221」型だが……

1972年登場の初代Sクラス
1972年登場の初代Sクラス

「メルセデス・ベンツ Sクラス」は、1972年に初代の「W116」型がデビューして以来、世界を代表する高級セダンとして君臨してきた。2020年(日本は2021年)登場の現行7代目「W223」型まで高級車の代名詞として指標であり続けている。初代「レクサス LS」(トヨタ セルシオ)が2代目の「W126」型をベンチマークとしたのは有名なエピソードだ。

流通量や故障などのリスクを踏まえると、現実的な選択肢になるのは2013年夏に上陸した6代目の「W222」型以降だろう。お得に狙うのなら2005年に発売された5代目「W221」も気になるが、2026年6月上旬現在の中古車流通量は60台前後。中古車平均価格は150万円程度で、走行距離2万km以下から15万kmオーバーまでバラエティに富んでいる。

2005年に発売された5代目「W221」
2005年に発売された5代目「W221」

2005年デビューの「W221」型を狙うのならトラブルのリスクや相応の維持費を覚悟しつつ、できるだけコンディションのよい個体を狙うしかない。整備記録がきちんと残っている、故障が多発(寿命がある)しているエアサスペンション交換、駆動用バッテリーの劣化が容易に予想できるハイブリッド(S400h)、専門店などでの事前点検などはマストといえるだろう。3.5リッターV6を積む「S350」を中心に、5.5リッターV8を搭載する「S500(前期型)」と「S550」 のロング版なども散見される。

中古車流通量の多さや価格、リスクも抑えるなら「W222」型

6代目Sクラスの「W222」型
6代目Sクラスの「W222」型

2013年デビューの「W222」型になると、流通量は一気に280台前後にまで跳ね上がる。中古車平均価格は320万〜330万円前後で、走行距離は5万〜7万kmがボリュームゾーンとなっている。

年式は2014年式が最も多く、走行距離は先述したように5万〜7万kmが最も多く、7万〜9万km、10万〜15万kmが続いている。走行距離5万km未満でも400万円を切っている個体もめずらしくない。

テールランプが印象的な「W222」型のリヤビュー
テールランプが印象的な「W222」型のリヤビュー

「W222」型であればワンオーナーやVIP向けの送迎車など、最近まで丁寧に乗られてきた物件に出会える可能性も高いだろう。ただし、エアサスペンションや2.2リッター直列4気筒ディーゼルとハイブリッドを組み合わせた日本初のクリーンディーゼル「S300h」のハイブリッドシステムの警告灯の点灯、駆動用バッテリーの劣化などには注意が必要。

2.9リッター直列4気筒ディーゼル「S400d」は、低速トルクの分厚さと軽油ですむ点、ディーゼルエンジンらしい堅牢性も期待できる一方で、エアサスペンションの故障や短距離使用車のDPF目詰まり、アドブルーの補充状態なども確認できればベストだ。

大排気量では、4.7リッターV8ツインターボを積む「S550ロング」が中心で、6.0リッターV12ツインターボの「S600ロング」は流通量が少ない。こちらもエアサスをはじめ、エンジン補機類のトラブルなどに目配りしたい。

「W222」型の「S450」が最も狙い目

「W222」型のインパネ
「W222」型のインパネ

「W222」型でリスクが少なく、維持費の面からも狙い目なのは、まず、2018〜2020年(後期型)の「S450」だ。3.0リッター直列6気筒ガソリン+ISG(マイルドハイブリッド)の信頼性の高さ、V8エンジン車よりも維持費も抑えられる。ただし、流通量は少なく価格も500万円前後の個体が多く、比較的高値で安定している。続くのは、先述した2.9リッター直列4気筒ディーゼルの「S400d」だろう。

予算が許せば現行の「W223」型がベストチョイス

現行の「W223」型Sクラス
現行の「W223」型Sクラス

2021年1月に日本導入された現行「W223」型は、世代の新しさはもちろん、先進安全装備を含めた装備や性能、故障リスクなど、予算さえ許せばベストチョイスなのは間違いない。中古車平均価格は1000万円を超えるが、登録未使用車や走行距離が短い個体も数多い。今後は、冒頭で触れたようにビッグマイナーチェンジモデルの上陸も迫っているはずで、そうなればビッグマイナーチェンジ前モデルの中古車流通量の増加も期待できる。

現行Sクラスのインパネ
現行Sクラスのインパネ

年式では2021年式が多く、950万円以下の個体が多い。まず狙い目は、2.9リッター直列6気筒ディーゼルを積む「S400 d 4MATIC」で値落ちが進んでいる。エンジンは堅牢で、電子系のトラブルも以前の世代よりも比較的少ない。ただし、高額になりがちな、NOxセンサーのトラブルやDPF詰まり、尿素のAdBlue系には一応注意が必要。

現行Sクラスのリヤビュー
現行Sクラスのリヤビュー

静粛性に優れる3.0リッター直列6気筒ガソリン+ISG(48Vマイルドハイブリッド)の「S500 4MATIC」も狙い目だが、初期型には要注意だ。ISGのバッテリーエラーのリコール済みが最低条件。もしくは、対策が進んだ2022年式以降を指名する手もある。ただし、「S400 d 4MATIC」と比べると、高値安定となっている。なお、4.0リッターV8ツインターボを積む「S 580 4MATIC」も流通しているが、1000万円オーバーが大半で、燃費はもちろん、エンジンオイルの使用量が多いなど、維持費も当然ながら膨らむことになる。

写真は2013年の「W222」型

2026年5月現在、Sクラスを狙うのなら、まずは「W222」型の「S450」と2.9リッター直列4気筒ディーゼルの「S400d」あたりから探してみるのがいいだろう。 現行型を狙うのなら「S400 d 4MATIC」が比較的リーズナブルとなっている。Sクラスらしい静粛性の高さを享受できる「S500 4MATIC」もおすすめだ。

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