サーキットの頂点を極める、進化した真の王者

ライバルに打ち勝つことだけが勝利ではない。自分自身と向き合い、過去の自分の走りと競い、それを超えるのもまた勝利である。その試練に立ち向かう、真のチャンピオンに相応しいマシンこそが、さらなる進化を遂げた新型「Ninja ZX-10R」シリーズである。
宿る機能美、空力を支配する先進のアロダイナミクス

新型Ninja ZX-10Rシリーズにおいて最も目を引くのは、新たに装備された機能美あふれる大型ウイングレットである。このウイングレットは、高速域で最適なダウンフォースを発生させ、前輪の接地感を劇的に高める先進的なエアロダイナミクス性能を発揮する。
角度はダウンフォースと空気抵抗を考慮して最適化されており、大型化したことで従来モデルよりわずかに空気抵抗が増加しているものの、ダウンフォースは約25%も向上している。
走行中の姿勢変化に過剰に反応しないよう設計されたウイングレットは、フロントタイヤへの過度な荷重変化を抑え、軽快で自然なハンドリングと高い旋回速度を実現する。特にサーキット走行などの高速域において車体安定性の向上に大きく寄与し、コーナー進入時にはライダーに高い安心感をもたらす。
スタイリング面でも、ウイングレットの上部がヘッドライト下のチンスポイラーと自然に融合し、カワサキ・Ninjaシリーズのアイデンティティを美しく維持している。大きく張り出したデザインは視覚的なインパクトを強め、立体的に統合されたスタイルを獲得している。さらに、ABS樹脂製とすることで高い耐久性と質感をも両立させた。
停止していても躍動する、完全新設計のスタイリング

エアロダイナミクスを考慮し刷新されたフロントカウルに合わせ、サイドおよびテールカウルは完全新設計となった。
スクリーンとタンデムシートを結ぶ水平のラインに対し、車体下部にはリヤに向かって鋭く上昇するラインが形成されている。このくさび形のスタイリングにより、マシンは停止状態であっても圧倒的な加速感とスピード感を演出する。サイドカウルの面積を拡大したことで、フロント周りにはさらなる凝縮感が生まれた。
牙を研ぎ澄ました心臓部と、進化したシャーシジオメトリ

総排気量998cc並列4気筒エンジンは、スーパーバイク世界選手権(WSBK)参戦で実証された性能を維持しつつ、排出ガス性能を改善しクリーン化を達成した。触媒の下流にO2センサーを追加し、上流側と組み合わせることで環境性能を高めながら、触媒の小型化によって重量増加を最小限に抑制している。
この圧倒的なパワーを受け止める足回りも、総合的に走行性能を向上させたシャーシジオメトリへと進化を遂げた。スイングアームのピボット位置を従来モデル比で2mm上方に設定したことで、リヤタイヤへのトラクション性能が向上し、旋回中にリヤ側から車体を押し出す二次旋回力が増加した。これにより、より積極的なコーナリング操作が可能となっている。
さらに、フロントフォークの突出量を3mmから1mmに変更して前傾姿勢を減少させ、減衰セッティングも最適化した。リヤサスペンションリンクのレバー比も変更され、スプリングレートを95N/mmから92.5N/mmへと見直すことでピッチングを発生しやすくし、コーナー中盤から脱出にかけての加速時のコントロール性を最大化している。
また、高いコントロール性を支える装備として、機械式オーリンズ製ステアリングダンパーを標準装備する。足元には、カワサキとブリヂストン社が共同開発した最新ハイグリップタイヤ「BATTLAX RACING STREET RS12」が装着され、路面を確実に捉える。
先進のコックピットと、ストリートでの利便性
エキサイティングな走りを支える一方、ライダーを迎えるコックピットには先進性と高級感が与えられた。新たに採用された大型の5インチTFTカラー液晶インストゥルメントは、多彩な新機能を備えている。
さらに、スマートフォンアプリ「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」を介した音声コマンドやナビゲーション機能も利用可能となり、様々なシーンでライダーをライディングエキサイトメントの世界へと誘う。
羨望の眼差しを集める2つの選択肢
新型Ninja ZX-10Rシリーズは、ライダーの熱い渇望を満たす2つのバリエーションが用意されている。
Ninja ZX-10R

ハイレベルなベースモデルであり、高次元のサーキットポテンシャルを持つエンジンとシャーシを備える。新開発のウイングレットによるまったく新しいエアロダイナミックスタイリングに加え、ハイグレードなサスペンションとブレーキコンポーネントを採用している。カラーは情熱的な「ライムグリーン」と、精悍な「メタリックマットグラフェンスチールグレー×メタリックスパークブラック」の2色が展開される。
Ninja ZX-10RR

世界500台限定生産という、極めて希少なサーキット走行重視のシングルシートモデルである。2026年モデルではバルブ駆動方式(カムシャフトを含む)をスタンダードモデルと共通化しつつ、専用装備としてPankl製チタニウムコネクティングロッドと軽量ピストンを採用し、爽快な吹け上がりを実現している。
さらに、フロントフォークインナーチューブ外面には超硬チタンコーティングを施し、摺動抵抗を低減させて滑らかな乗り心地と高い作動性を獲得した。リヤサスペンションには専用のスプリングプリロードおよび減衰セッティングが施され、足元には世界選手権の実績を持つピレリ製「Supercorsa SP (V3)」タイヤが奢られている。その佇まいは、まさに純粋なレーシングスピリットを体現したライムグリーンを纏う。
主要諸元
| 車名 | Ninja ZX-10R | Ninja ZX-10RR |
| 全長×全幅×全高 | 2,085mm×750mm×1,180mm | 2,085mm×750mm×1,180mm |
| 軸間距離 | 1,450mm | 1,450mm |
| 最低地上高 | 130mm | 130mm |
| シート高 | 825mm | 825mm |
| キャスター/トレール | 25°/ 105mm | 25°/ 105mm |
| エンジン種類/弁方式 | 水冷4ストローク並列4気筒/DOHC 4バルブ | 水冷4ストローク並列4気筒/DOHC 4バルブ |
| 総排気量 | 998cc | 998cc |
| 内径×行程/圧縮比 | 76.0mm×55.0mm/ 13.0:1 | 76.0mm×55.0mm/ 13.0:1 |
| 最高出力 | 145kW(197PS)/13,000rpm(ラムエア加圧時:152kW(207PS)/13,000rpm) | 145kW(197PS)/13,200rpm(ラムエア加圧時:152kW(207PS)/13,200rpm) |
| 最大トルク | 111N・m(11.3kgf・m)/11,400rpm | 110N・m(11.2kgf・m)/11,400rpm |
| 始動方式 | エレクトリックスターター | エレクトリックスターター |
| 点火方式 | バッテリ&コイル(フルトランジスタ点火) | バッテリ&コイル(フルトランジスタ点火) |
| 潤滑方式 | ウェットサンプ | ウェットサンプ |
| エンジンオイル容量 | 4.0L | 4.0L |
| 燃料供給方式 | フューエルインジェクション | フューエルインジェクション |
| トランスミッション形式 | 常時噛合式6段リターン | 常時噛合式6段リターン |
| クラッチ形式 | 湿式多板 | 湿式多板 |
| フレーム形式 | ダイヤモンド | ダイヤモンド |
| ステアリングアングル | 27°/ 27° | 27°/ 27° |
| 車両重量 | 209kg | 207kg |
| 燃料タンク容量 | 17L | 17L |
| 乗車定員 | 2名 | 1名 |
| 燃料消費率(km/L) | 16.0㎞/L(WMTCモード値 クラス3-2、1名乗車時) | 16.0㎞/L(WMTCモード値 クラス3-2、1名乗車時) |
| 最小回転半径 | 3.4m | 3.4m |
| 価格(消費税込み) | 2,486,000 円 | 3,476,000 円 |
| 発売予定日 | 2026年8月1日(土) | 2026年9月12日(土) |


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