MotoGPも前半戦が終了し、サマーブレイクに入った。毎年この時期になると騒がれる来年度のチーム体制が決まり始めている。
2027年のMotoGPシーズンは、大幅なライダー移籍が行われることが予想されており、早くもヤマハやホンダなどのファクトリーチームのライダーが決まりつつある。
近年調子の上がらないホンダやヤマハは、レギュラーライダーを一新することをアナウンスした。その中でヤマハは、新体制のライダーとして二人の実力派の抜擢を発表した。
ヤマハ、チャンピオン争いを繰り広げる二人のライダーと契約

アプリリア・ファクトリーで活躍する2024年チャンピオンのホルヘ・マルティン選手と、日本人として24年ぶりのMotoGP勝利を飾ったスーパーファイル・トラックハウス・モトGPチームの小椋藍選手である。
ホルヘ・マルティン選手は、現代のMotoGPを代表するライダーの一人としてヤマハに加入した。MotoGP世界チャンピオンであり、数々のグランプリで優勝経験を持つこのスペイン人ライダーは、卓越したスピード、強い意志、そして常に最高レベルで戦い続ける能力によって、その地位を確立してきた。
小椋藍選手は、ヤマハとMotoGPの未来を象徴する存在だ。選手権屈指の有望な若手ライダーとして急速に頭角を現したこの日本人ライダーは、キャリアの絶頂期にファクトリーチームに加入する。まさにヤマハの長期的な目標にとって、理想的な人材と言えるだろう。
ヤマハの新たな布陣は、互いに補完し合うマルティンと小椋の2人のライダーで構成されており、選手権が新たな時代を迎えるにあたり、ヤマハの競争力強化という野望を支えるのに理想的な体制と言える。
ヤマハ・モーター・レーシングのマネージング・ディレクターであるパオロ・バヴェシオ氏は、新たなライダーとの契約にあたり以下のように語った。
「2027年に新たな時代を迎えるにあたり、ホルヘとアイをヤマハファクトリーMotoGPチームに迎えることができ、大変嬉しく思う。このレベルのライダーを獲得できたことは、このプロジェクトに対する我々の野心と自信の表れである。
ホルヘは既にMotoGPにおけるベンチマークライダーの一人であることを証明しており、勝利と世界選手権を争うスピード、決意、そして精神力を備えている。初日からチームのパフォーマンス向上に重要な役割を果たすことを期待している。
また、アイの過去1年半の成長は目覚ましいものがある。彼の才能、勤勉さ、そして潜在能力は、彼がチャンピオンシップのトップライダーの一人に成長できると確信させてくれる。同時に、二人がもたらす相乗効果がチームをさらなる高みへと導く原動力になると信じている」
来年のヤマハは、台風の目になれるのか期待がかかる。
ホンダも体制を一新
ホンダは、ヤマハからの移籍となるファビオ・クアルタラロ選手と、2024年に圧倒的な速さでMoto3チャンピオンを獲得し、今シーズンもMoto2クラスでランキング3位につけているダビド・アロンソ選手との契約を結んだ。
ファビオ・クアルタラロ選手は、2015年からFIMロードレース世界選手権のMoto3クラス、2017年からMoto2クラス、2019年からはMotoGPクラスに参戦している。MotoGPクラスへの参戦初年度には、6度のポールポジションと7度の表彰台を獲得し、各クラスでランキング最上位の新人選手に贈られる「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。
2020年には第2戦スペインGPで初優勝を飾り、翌2021年には5回の優勝と10回の表彰台を獲得。クアルタラロ選手自身、そしてフランス出身のライダーとしても初となるシリーズチャンピオンに輝いた。現在までにMotoGPクラスで11回の優勝、32回の表彰台、21回のポールポジションを獲得している。
なお、HRC(ホンダ・レーシング)とクアルタラロ選手は2027年からの2年間の契約に合意し、ワークスチームである「Honda HRC」から参戦する予定だ。
一方のダビド・アロンソ選手は、2023年にMoto3クラスへフル参戦し、シリーズランキング3位となった。2年目となる2024年には20戦中7回のポールポジションと14回の優勝を飾り、見事にチャンピオンを獲得した。

2025年にはMoto2クラスに昇格し、現在は同クラスでチャンピオン争いを繰り広げている。HRCとアロンソ選手は、2027年からの複数年契約を締結した。
2027年シーズンはマシンのレギュレーションを見直し
2027年シーズンからは、MotoGPマシンのエンジン排気量が850ccへと変更されるなど、レギュレーションの大幅な見直しが図られている。
2027年レギュレーションの主な変更点は、最高峰クラスのエンジン排気量が従来の1000ccから850ccへ縮小されることだ。さらに、マシンの空力デバイスのサイズ縮小、車高調整・ホールショットデバイス(スタート時や走行中に車高を下げるライドハイトデバイスを含む)の完全禁止、燃料タンク容量の削減、100%非化石燃料の導入など、大幅な規則改定が行われる。これまで使用されてきた多くの機能が禁止されることになる。
新たな実力派ライダーたちと契約を交わした日本のメーカー2社(ホンダ・ヤマハ)が、MotoGPの舞台で復権を果たせるか、今から来シーズンが待ち遠しい限りである。




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