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土屋圭市 秘伝 コーナリング テクニック第2回 ステアリング/シフト/ペダルワーク 土屋流のドライビングポジションと「理由ある操作」のこだわり

レジェンド土屋圭市さんのドラテク講座の第2回目。前回に伝えした「ブレーキ曲げる」「デフ(L.S.D.)で曲げる」ために重要なドライビングポジションと、こだわりの操作方法についてお伝えする。 この記事はレブスピード2026年1月号からの抜粋です。 Photos/奥隅圭之 Text/藤田竜太

「ブレーキを残す」過程で「必要なら荷重を足す」

<土屋流の極意>クラブマンはターンインで「ブレーキを抜く」一方 
土屋流は「曲がるまで何発でもブレーキを足してやる」

土屋さんが考える「スローインファストアウトの先にある走り」とは

 アンダーステアの原因は、オーバースピード、ハンドルの切り過ぎ、舵角不足、ハンドルの切り遅れからの急ハンドルなどいくつかあるが、いずれもフロントタイヤが曲がろうとする力よりも直進しようとする力のほうが大きくなると、アンダーになる。

逆説的にいえば、フロントタイヤのグリップ力に余裕があれば、ハンドルを切っていく限りアンダーステアは出てこない。

 では、タイヤのグリップ力は何で決まるのか。タイヤのグリップ力は摩擦係数と荷重で決まる。土屋さんがいう「ブレーキで曲げる」とは荷重コントロールで、フロントタイヤのグリップ力を増すための裏ワザだ。

 その前段として、進入で減速。ブレーキを戻しながらハンドルを切っていく。このときブレーキを戻しきってからハンドルを切ると、一度フロントの荷重が抜けてしまっているのでNG。ブレーキの戻しとハンドルの切り始めをオーバーラップさせることが第一のコツ。しかし、ヘアピンなどではクリップの手前でアンダーが出るもの。

「袖ヶ浦でいえば、3・4コーナーでブレーキを戻しきったあとにアンダーが出やすい。そういうときは、ポンポンとブレーキを踏み足して、再びフロントに荷重を掛け、タイヤの接地面積を増やしてやるんだ。

するとアンダーステアは解消する。このブレーキを足すテクが使えないと、アンダーが出たら速度が落ちるまで待つしかない。それではいつまでたっても速く走れない。雪道でアンダーを出している人って、ほとんどそれと同じこと。ハンドルだけで曲げようとしているから曲がらない。そこがタイヤの限界ではないんだ。

 ヘアピンを例にすると、1発目のブレーキは減速のためのフルブレーキ。2発目はハンドルを切ってから軽くブレーキを踏んでアンダーを防ぐブレーキ。3発目はタイヤの接地面積を追加するとどめのブレーキ。コーナーによっては2回のブレーキで決まることもあるし、決まらなければ3発入れる」

 この「ブレーキで曲げる」コーナリングの利点は、速い進入速度、ファストインが可能になること。「オレの場合、オーバースピード気味にコーナーに進入するので、アンダーが出るわけ。

そのアンダーを消すのに、この2発目、3発目のブレーキを入れて、フロントタイヤを潰しているんだ。ビギナーなら基本どおりスローインファストアウトでいいけれど、それ以上を目指すならこうしたワザを使って、入口から速いコーナリングを身につけないと差がつかない」

土屋さんのコーナリング連続写真

クリッピングポイントまでに

「貪欲に、確実に向きを変える」

① ブレーキを残しながらのターンイン。外側前輪に荷重が大きく掛かっている。
② クリップに向かうまでに、土屋さんは「ブレーキを足したり」、次回でお伝えする「デフ(L.S.D)で曲げる」ためにアクセルを入れる。この段階で、外側前輪のみに荷重が掛かった車両姿勢ではなく、「外側前後輪に荷重が入ったロールの姿勢」に移っている。
③ 舵角は少なく、「ロールによる横荷重」で曲げている。これが荷重移動で曲げるということだ。
④ クリップに至るまで、一度もフロントが浮き上がってない。前荷重を維持したまま、③で大きく向きを変えている。④のクリップでの姿勢は完全に脱出方向。
アンダーが出たら、フロントのグリップが回復するまで待つのではなく、「曲がらぬのなら曲げてみせよう」の精神で、待つのではなく、ブレーキで摩擦円をコントロールし、能動的に曲げていくのが土屋スタイル。

次回(第4回 6月26日 19:10~配信予定)は

立ち上がりではなく進入における土屋さんの神ワザ!「デフ(L.S.D.)で曲げる」テクニック編だ。


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