基本はノーマルスタイルを維持。希少車らしいオリジナルの雰囲気を大切にしながら、日常で使える仕様へ仕上げている。

約40年乗り続ける希少な輸出仕様ポートカブ

「誰も乗っていない希少なカブだから欲しかったんです」。

オーナーがそう語るこのポートカブは、20代の頃に友人から譲り受け、約40年にわたって所有している相棒だ。近年になってショップ名「渡辺商会」のステッカーを貼り、愛車兼デモ車としても活躍している。

車両は1963〜64年式とみられるポートカブC241。初期型C240との違いはウインカーなど灯火類を備えた後期モデルであること。そして、この個体は国内仕様ではなく、タンク下のデカールが「PORT CUB」ではなく「50 LIGHT」と表記された希少な輸出仕様というのも大きな特徴だ。希少性だけでなく、その歴史的背景もこの1台の魅力となっている。

タンク下には国内仕様とは異なる「50 LIGHT」のデカールを装着。この個体が輸出仕様であることを物語る希少なポイントだ。

純正を大切にしながら走れる状態を維持する

購入当初からコンディションは決して良くなく、特にクラッチは完全に故障。純正部品が手に入らないため、リトルカブ用プライマリーギアを加工・流用しながら復活させた。

基本はノーマル仕様を維持しながら、長年乗り続けるため各部を丁寧にメンテナンス。部品の少ないポートカブを維持する苦労も、この車両の歴史の一部だ。

最近もエンジン不調に見舞われたが、ヤフオクで予備エンジンを入手し、点火コイルなど電装系を交換して再び快調を取り戻したという。ポートカブはC100系とも構造が異なるため、部品探しも一筋縄ではいかない。それでも「毎日乗りながら調子を見ている」という言葉からは、動態保存への強い思いが伝わってくる。

基本はノーマルを維持しつつ、マフラーは当時新品だったC100用社外品を流用。破れてしまったシートはアウトスタンディング製へ交換しているが、「意外と似合っていて気に入っています」と笑う姿も印象的だった。

破れてしまった純正シートに代わり、アウトスタンディング製へ交換。「意外と似合っていて気に入っています」とオーナー。

通勤1kmでも毎日乗る。それが旧車への愛情

現在は自宅から店まで約1kmの通勤で毎日のように使用している。

リヤキャリアには書類箱のようなケースを積み、ショップの宣伝車としても活躍。実用品として使い込まれた姿は、ショーモデルとは異なる説得力がある。

旧車は維持するだけでも大変だが、「乗ってこそバイク」という考えを貫く渡辺商会さん。約40年寄り添ってきたポートカブは、今日も元気に鈴鹿の街を走り続けている。

ディテールチェック

C241はウインカーなど灯火類を装備した後期モデル。前期型C240との大きな違いでもある。
リヤキャリアに載せられたトップケースが書類箱みたいで車両の雰囲気にマッチ。ショップの仕事にも使われる、通勤仕様らしい装備だ。
サイドバッグも日常使いを意識した装備。クラシカルなデザインがポートカブの雰囲気によく似合う。
C241はウインカーなど灯火類を装備した後期モデル。前期型C240との大きな違いでもある。
シンプルなコクピットは当時のまま。普段使いされている車両ならではの味わい深いコンディションが魅力だ。
マフラーはC100用の社外品。当時新品だったものを譲り受けて装着し、純正らしい雰囲気を崩さず仕上げている。

撮影したのはこのEVENT!

「愛知カブミーティング2026」
■日時:2026年6月21日(日)
■開催地:Comas hui(愛知県知多郡南知多町内海)

海を望む南知多のロケーションで開催される人気イベント。全国から集まったカブヌシたちが愛車を並べ、交流やカスタム談義を楽しむ。ノーマル車からハードカスタムまで幅広い車両が集まるのも特徴で、知多半島の景色を楽しみながらツーリング気分も味わえる。会場全体にゆったりとした休日の空気が流れるイベントだ。

EVENT REPORTはこちら!

「日本一美しいロケーションのイベントかも!?」550台のスーパーカブが集結した愛知カブミーティング2026が最高すぎた! | Motor Fan|自動車情報のモーターファン

海とヤシの木に囲まれたロケーションは南国リゾート!? 会場となったComas huiは、南知多・内海海岸の目の前に位置する人気スポット。 海沿いにはヤシの木が並び、青空との組み合わせはまるで南国リゾートのような雰囲気だ。 […]

https://motor-fan.jp/article/1544955/

【モトチャンプ】