
チョッパースタイルと実用性を両立したミッドコン仕様
今回のマシンでまず目を引くのは、スーパーカブらしさをあえて崩したチョッパースタイルだ。オーナーのマーシーさんはロサンゼルスやカリフォルニアのカスタムカルチャーをイメージしながら製作。ハイマウント化したステップによるミッドコン仕様を採用し、独特なシルエットを作り上げている。

しかし、このスタイルは単なる見た目重視ではない。実際に滋賀から浜松のカブミーティングまで自走した経験を持ち、「見た目以上に楽で長距離も疲れにくい」と語る。ミッドコン化に合わせてブレーキペダルの位置やリンク機構も見直されており、実用性までしっかり作り込まれているのが特徴だ。

さらにチェーンを溶接して製作したシーシーバーや、逆三角形デザインのイエローレンズヘッドライト、ハンドル内部に配線を通したスッキリしたコクピットなど、細部までチョッパーテイストが徹底されている。

リンク式ハンドシフトと88ccエンジンが生む走りの楽しさ
最大のこだわりがリンク式のハンドシフトだ。
ジョッキーシフト風のスタイルを実現するため、リンク角度や支点位置を何度も変更しながら理想の操作感を追求。直結式ではブレーキ操作時にギアが入りそうになるなど問題もあったため、現在のリンク式へ進化させたという。

エンジンはリトルカブFI用4速エンジンへ換装。さらにカビィ製クロスミッションを組み込み、クリッピングポイント製88ccボアアップキットと大容量インジェクターを投入。キタコ強化クラッチでトルク増加にも対応する。
ブラックアウトされたエンジンはデイトナのリフティングペイントによる結晶塗装仕上げ。性能だけでなく質感にもこだわりが見える。

また、自作マフラーには汎用可変バルブを組み込み、状況に応じて音量を調整可能。鉄の棒をねじったステーもスタイリッシュな仕上がりだ。
見えない部分まで手を抜かないDIY魂
車体のほとんどはオーナー自身による製作・加工。

ハーレー用ソロシートを加工して装着し、シート下にはレースカーテンを使ったマスキング塗装を施すなど、普段見えない部分にまでこだわりが注ぎ込まれている。
足周りは前後TWR製2.15JリムにダンロップD107を組み合わせ、リアにはOKD製270mm荒巻きサスペンションを装着。フロントフォークも内部加工でローダウン化されている。
現在はフロント18インチ化を進行中とのこと。イベント会場でも圧倒的な存在感を放っていたこのマシンだが、まだまだ進化は止まりそうにない。
ディテールチェック








