Lamborghini Urus SE Performante
高性能化した正常進化版

ランボルギーニは、SSUV(スーパーSUV)の「ウルス」において、新たにトップモデルとしての役を担うニューモデル「ウルスSEペルフォルマンテ」(以下、SEペルフォルマンテ)を発表した。
これはペルフォルマンテの名を受け継ぐという意味では、従来までの4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載した「ペルフォルマンテ」の後継車ともいえるし、またPHEVのシステムを採用していることでは「SE」をさらに高性能化した正常進化版とも考えることが可能だ。
ランボルギーニはその正式な発表に先立ち2026年5月29日、オンラインで同社のウルス・ランツァドール・プロダクトライン・ディレクターである、ステファノ・コッサルター氏によるプロダクト・プレゼンテーションを実施。ここでは短い時間ではあるがQ&Aセッションも用意されていたので、その内容も含めて、SEペルフォルマンテというニューモデルの概要を解説していくことにしよう。
12PSの出力向上と32kgの軽量化

SEペルフォルマンテがこれまでのウルスとは異なる最新のモデルであることは、エクステリアのフィニッシュからも容易にそれを知ることが可能だ。フロントバンパーやボンネットグリル、リヤのアッパースポイラー、ロワスポイラーなどはよりダイナミックなデザインに変化し、さらにボンネットやルーフ、バンパー、ホイールアーチ、リアデフューザーなどを含めたパートには、新たに軽量なカーボンファイバー素材が採用されることになった。
コッサルター氏によれば、そのSEペルフォルマンテの車重は、SEと比較して32kgほど軽量な数字を実現しているという。ちなみにランボルギーニではウルスシリーズには140色以上のボディーカラーを用意。さらにアド・ペルソナムを活用すればその選択は無限大となるのだろう。
フロントに搭載されるパワーユニットは、2024年に発売されたSEと同様に、4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンにエレクトリックモーターを組み合わせたもの。最高出力と最大トルクはそれぞれ812PS、1000Nmにまで高められ、これはSE比との比較では12PS、50Nm、ICE(4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジン)のみを搭載していたこれまでのペルフォルマンテ比では、146PS、150Nmものエクストラを得たもの。
コッサルター氏はそのスペックはもちろんのこと、エレクトリックモーターのトルクレスポンス、すなわちバッテリーからどのようにエネルギーを取り出しているかのシステム、そしてまたその逆であるバッテリーをどのように充電するかのシステムを完全に変更したと語る。エレクトリックモーターのブースト機能はSEのそれよりもはるかに向上しているというのだ。先代のペルフォルマンテと比較した場合のドライビングの違いはさらに明らかなものになるだろう。
デュアルチャンバー式エアサスを新採用

パワーウエイトレシオでは、実に3.0kg/PSを実現したSEペルフォルマンテが大きな魅力としているのは、もちろんそのドライビングダイナミクスにある。それを実現するために大きく貢献したのが、「2k2V」と呼ばれるデュアルチャンバー式のエアサスペンションで、これを新採用することによって、さらに幅広い条件下で理想的なドライブを楽しむことが可能になった。ダンパーの圧縮側、そして伸び側の減衰力を瞬間的に調整するためのソフトウエアは、ランボルギーニが自社開発したもので、ロール角度はこれまでSEに使用されていたセミアクティブ式の固定スプリングサスペンションに対して55%もそれを低減できたという。
そもそも重量の大きなバッテリーやエレクトリックモーターをフロア下に配置する構造を持ち、重心高を低く設定したSUVであるだけに、この新しいシャシーはそのコーナリング性能をさらに魅力的なものとするために大きく貢献するに違いない。その一方で車内の快適性も向上。走行中の振動は25%も低減し、快適性はより魅力的になったことをコッサルター氏は強調する。
「レブエルト」から受け継がれたブレーキシステムや、「フェノメノ」から採用された「6Dセンサー」の導入など、SEペルフォルマンテにはまだまだ多くの技術的なトピックスがある。ドライブモードにはあらた「Rally」が追加されているが、これはグラベルや軽いオフロードでの走行に最適なものという説明だった。ちなみにコッサルター氏が最も好むモードは「Sport」だということだ。
2027年の3月から順次納車

一部話は繰り返すが、これまでのペルフォルマンテと比較しての各種スペックを最後に整理しておこう。最高出力はプラス146PS、最大トルクはプラス150Nm、パワーウエイトレシオはマイナス0.2kg/PS、0→100km/h加速に変化はないが、0→200km/h加速は0.7秒短縮され、ダウンフォースの最大値は16%もそれが向上している。最高速についての言及はプレゼンテーションの段階ではなかったが発表時のスペック表ではSEと同じ312km/hであった。
SEとSEペルフォルマンテの販売比率は、現在の予測では60対40(SE対SEペルフォルマンテ)となる見込み。コッサルター氏はSEペルフォルマンテが市場でより高い魅力を持つことになれば、その生産能力を増やすこと、そしてもう少し多くの台数を提供することも考えると語ったが、一方でランボルギーニにとって常に重要視しなければならないのはエクスクルーシビティであるということも強調している。6月下旬に生産を開始、カスタマーへの納車は2027年の3月から順次行われる計画だという、
「ランザドール」はPHEVに

SEペルフォルマンテの誕生で、ランボルギーニの全モデルはPHEV化されることになった。さらに近い将来デビューが予定されている第4のモデル、2+2GTの「ランザドール」も、当初はBEVとなる計画だったが、そのプランは撤回され、PHEVとして現在その開発が最終段階にある。
ランボルギーニの会長兼CEOであるステファン・ヴィンケルマンによれば、同社のBEV開発は完全に凍結され、今後もICEの開発に対する投資は継続されていくという。はたしてランボルギーニからはこれからどのようなニューモデルが誕生していくというのか。10年後のラインナップを考えると、そこには今では想像できない面白さ、そして衝撃があるのかもしれない。
SPECIFICATIONS
ランボルギーニ ウルスSE ペルフォルマンテ
ボディサイズ:全長5117 全幅2031 全高1638mm
ホイールベース:3003mm
エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ
ボア×ストローク:86×86mm
総排気量:3996cc
最高出力:456kW(620PS)/6000rpm
最大トルク:800Nm/2250-4500rpm
モーター最高出力:後141kW(192PS)/3200rpm
モーター最大トルク:483Nm
システム最高出力:596kW(812PS)/6000rpm
システム最大トルク:1000Nm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(リム幅):前285/35ZR23(10J) 後325/30ZR23(11.5J)
最高速度:312km/h
0-100km/h加速:3.3秒

