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今日は何の日?

■太陽光電池を使ったEV充電システム

日産グローバル本社の屋上に設置された太陽電池

2011年(平成23)年7月11日、日産自動車とフォーアールエナジー(4Rエナジー)は、「リーフ」のリチウムイオン電池と太陽光発電を組み合わせたEV用充電システムの実証実験を開始した。再生可能エネルギーである太陽光発電の電力でEVを走行させれば、走行時だけでなくEVで使う電気の発電時のCO2排出量もゼロになるのだ。

太陽光発電などの再生エネルギーとその必要性

再生可能エネルギーとは、消費しても自然界の中で再び生産され、使い切る心配のないエネルギーを指す。化石燃料(ガソリン、軽油、天然ガスなど)は限りある資源なので枯渇性エネルギーである。具体的には、太陽光や風力、バイオマス、地熱、太陽熱などが再生可能エネルギーとなる。

“Well-to-Wheel CO2”の概念図

再生可能エネルギーには、資源が枯渇する心配がない、環境負荷が小さい(基本的にはCO2を発生しない)、輸入に頼る必要がなく国内で調達可能というメリットがある。

EVは、走行中にCO2を排出しないが、使用する電力を発生(発電)させて輸送したりする際にCO2が発生する。詳しくは、石油発掘から電力製造、輸送、貯蔵、クルマの走行までの全過程で発生する“Well-to-Wheel CO2”や、それに加えて自動車の生産や廃棄、再利用を含めた“LCA(ライフサイクル)CO2”を抑える必要があるのだ。

CO2を大量に発生させる石炭を燃やして発電しているような国では、EVを普及させてもCO2低減に繋がらないという指摘は、このことに関係しているのだ。

この観点から、電力を発生させる時点でCO2排出量がゼロの再生エネルギーの活用が有効というわけだ。

太陽光電池の原理とは

太陽光電池は、光を当てると起電力が発生する光起電力効果を利用した再生可能エネルギーである。

太陽光電池の作動概念図

実用化されているのは、シリコン(Si)系や化合物系の半導体を使った太陽光電池で、今回日産が使った太陽光電池は、ソーラーフロンティア社製のCIS太陽電池モジュールで、これは化合物半導体を使った太陽電池である。

「リーフ」搭載の24kWhのバッテリーパック。ラミネート型リチウムイオンセルを192個並列に接続

太陽電池は、n型半導体とp型半導体を重ね合わせて、表裏それぞれに電極を設けた構造。n型半導体とp型半導体の接合面に光が当たると、マイナスの電荷をもった電子とプラスの電荷をもった正孔が発生し、その結果、電子はn型へ、正孔はp型へ引き寄せられて電流が発生する原理である。光があたっている間は、連続的に電流が発生して外部回路へ電力が供給され続ける。

ちなみに、太陽光パネルのモジュール効率(太陽光エネルギーの何%が電気に変換されているかの割合)は、現時点で20~30%とされている。

電気自動車と太陽光発電設備、V2Hを活用した電力供給イメージ図

最近は、一般住宅や工場の屋根に備え付けられた太陽光パネルが目立つようになったが、2017年のプリウスPHEVのルーフには太陽光パネルが搭載されて話題になった。以降もオプション設定されてはいるが、積極展開はされていない。まだ、コストパーフォーマンスが不十分だが、効果は小さくても使えばEVのLCA CO2低減には貢献するのだ。

日産が進めた太陽光発電によるEV充電システム

日産自動車とフォーアールエナジー、太陽光発電と日産リーフ用リチウムイオンバッテリーによる電気自動車用充電システムの実証実験を開始
2010年12月にデビューした日産初代「リーフ」

2011年7月11日から、日産とフォーアールエナジーによる「リーフ」のリチウムイオン電池と太陽光発電を組み合わせた電気自動車(EV)用充電システムの実証実験が始まった。フォーアールエナジーは、日産自動車と住友商事が出資し、EV用電池を再利用・再製品化して産業用・家庭用蓄電池などを提供する会社である。

日産グローバル本社の屋上に設置された太陽電池

日産グローバル本社の屋上に、最大出力40kWの発電能力(テニスコートおよそ1.5面分)の太陽電池を設置。発電した電力は、本社ビル内の電池に蓄えられたのち、敷地内にある7基の充電器でEVの充電に使われる。太陽電池により発電した電力で走れば、走行時だけでなく発電時も含めてCO2排出量はゼロとなるのだ。

日産によれば、このシステムにより年間4万3800kWhの発電が可能となり、「リーフ」の電池容量が24kWhだから、この電力量はリーフの約1800回分のフル充電に相当する。しかも余剰電力は、本社ビルに供給されるという。

また、電力の貯蔵にリーフ用のリチウムイオン電池が使われ、蓄電装置内のラックにはリーフ4台分の電池(96kWh)が収められている。ここには、EV用としての役目を終えた中古の電池を二次利用することが計画されている。リーフで使用されているEV電池は、5年程度使用しても新品の8割程度の容量を維持するので、クルマを廃車にした後も電池はまだ再利用できるのだ。

リチウムイオン電池盤
リチウムイオン電池盤
2010年12月にデビューした日産初代「リーフ」のコクピット

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リチウムイオン電池の再利用は、メーカーが積極的に取り組んでいるテーマである。リチウムイオン電池にはリチウム、ニッケルなど高価で希少な金属が使われている、電池の製造時には多くのCO2が発生するので再利用できればその分、環境負荷を下げることが可能、また使用済み電池を大量に廃棄すると産業廃棄物として処理コストがかかり安全面の懸念がある、といった課題が多いからだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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