世界的に進化を続けるRB26チューニング!

今や世界中にファンとマニアを抱えるGT-R。なかでもオーストラリアは別格で、第二世代GT-Rに関しても積極的にチューニングに取り組み、2JZチューンドの記録を塗り替えるところにまで到達している。そんな激戦区、オーストラリアの「シドニードラッグウェイ」で繰り広げられるGT-Rフェスティバルの模様をお届けしよう。

最先端は3000馬力で6秒37!?

当初は世界最速のストリートチューンを目指して進化を続け、CRD(クロイドンレーシング)の名声を高めてきたBNR32.JUN-II号。現在はメタノール燃料仕様となり、排気もボンネットから上方へ直接放出するなど、レースカーとしての性格を強めているが、ボディはあくまでもストリート仕様と同様のストックボディで、駆動方式も4WDを維持している。

エンジンはRB30ベースのアルミビレットシリンダーを使用し、NITTOのストローカーキットで3.2L化。巨大なタービンにはプレシジョンのPE114/08を採用し、燃料はメタノール、ブースト圧は約7キロで3000psを発揮するという。ちなみにステージング時、ブースト圧の立ち上げにはNOSを使用する。

ドラッグレースでの記録は驚異の6.37秒で、ストックボディ車としてのレコードを記録。ちなみにJUNという愛称は、オーナードライバーがJUNオートメカニックに対して抱くリスペクトに由来する。今回紹介するBNR32.JUN-IIは2号機となるが、1号車はJUNで製作されたレモンカラーのマシンだったようだ。

カムシャフトの前方に装着されているのは機械式燃料ポンプ。ブースト圧の制御には、炭酸ガスを使って瞬時に調整するタイプが採用されているようだ。左フェンダー前方のBOXは燃料タンク、右側前方はドライサンプ用のオイルタンク。ストリート仕様の延長線上で進化してきたマシンだからか、インタークーラーは空冷式となっている。

ブースト圧が高まってきたことで、アルミ板から製作する板金サージタンクは少数派となり、現在はビレットタイプが主流になってきた。燃料をツインレールで導き、1気筒あたり3~4本の大型インジェクターを使用するのが常識となっている。

市販燃料カテゴリーとなるE85使用車も含め、定番の装着パーツとなっているのがブローバイ用オイルセパレーター。泡立ったオイルから気泡を取り除くことが目的だが、燃料の溶け込みによるオイルの乳化もモニターできる。

ミッションには、第二世代GT-Rの4WDシステムにも対応したトルコン式のレースグライド(マニュアル操作式AT)を採用。パワー耐性も高く、トルコンも分解式となっているため、ストール回転数のセッティングも可能だ。

助手席や内装が残されているのも、ストリートカーとしてプロジェクトが進められてきた証。強固なロールケージなどは、ターゲットタイムごとに定められたレギュレーションに対応するためのもののようだ。

サスペンションに関しての詳細は確認できなかったが、フロントはストラット式に変更し、タイヤ&ホイール選択の自由度を高めているようだ。タイヤには275/60R15サイズのミッキートンプソン ET Streetがセットされていた。

2号機に次いで高みを目指す3号機もデビュー!

世界を驚愕させてきたBNR32.JUN-IIだが、安定性や直進性の不足など、ストックボディならではの限界を感じるようになってきた。そこで必要な部分をパイプシャーシ化するなどのアップデートを施したBNR32.JUN-IIIも、すでにデビューしている。

まだ公式タイムはマークしていないものの、タービンはバンパー内ギリギリの前方にセットされ、エキマニなどのレイアウトもさらなる効率アップを狙ったものへと進化。インタークーラーも水冷式へと変更されている。セッティングが進めば、驚異的なタイムが記録されるはずだ。

ナンバー付きでゼロヨン7秒台のモンスター

雨が降ったりやんだりと、コンディションが安定しない当日の走行でも、7.569秒という抜群のタイムを叩き出したBNR34。MRE(Maatouks Racing Engineering)で作り込まれてきたトップランカーだ。

タービンはプレシジョン、燃料はE85で、ブースト圧4キロ、1万rpmまで許容し、約2000psを発揮するという。あくまでもストリート仕様にこだわってチューニングされており、エアコンも装備。サーキットへの往来も自走でOKとのことだ。

パワーバンドをキープすることを目的に、NOSも併用しているという。

●取材イベント:GT-R Festival 2026
Part.2へ続く

「ここまで進化するのか、第二世代GT-Rは!」アメリカの本気が描くBCNR33ストリート仕様の現在地

25年ルールの解禁で人気急上昇中のBCNR33型スカイラインGT-R。その理想形とも言えるのが、GReddy Performance Productsが製作したDAI33だ。709psを誇るRB26改2.8L、パドルシフト付きシーケンシャルミッション、400Rスタイルを融合した渾身の1台である。