2026年後半は供給正常化によって北米販売ランキングが再び大きく変動する可能性も

ホンダ「CR-V」が、2026年上半期の米国新車市場で大きな話題を集めている。米メディアによると、同車は22万6114台を販売し、フォード「F-150」単独モデルやトヨタ「RAV4」を上回る実績を記録した。

ホンダ CR-V

SUVが長年の人気モデルを抑えてトップに立ったことは大きなニュースだが、その背景には単純な人気だけでは語れない事情もある。

CR-Vの販売台数は22万6114台に達した一方、F-150は20万9311台、RAV4は15万3955台にとどまった。特にRAV4は前年同期比で約36%減となり、これまでの勢いに陰りが見えた格好だ。

トヨタ RAV4

ただし、この順位だけを見て「CR-Vが圧倒的な人気を獲得した」と判断するのは早計だろう。

RAV4は現在、新型への切り替えに伴う生産移行が進められており、一時的な供給不足が販売台数に影響したとみられている。人気が落ち込んだというより、販売できる車両そのものが不足していたことが大きな要因だ。

一方、F-150も本来の販売力を発揮できなかった。アルミニウム部品の供給問題によって生産が制限され、十分な在庫を確保できなかったことが販売減少につながったと報じられている。

こうしたライバルの事情が重なったタイミングで、CR-Vが販売を伸ばした形となった。もっとも、CR-V自身の商品力が高く評価されていることも事実である。

北米ではハイブリッドモデルの人気が非常に高く、現在では販売の半数以上をハイブリッド仕様が占めるとされる。燃費性能や居住性、使い勝手の良さに加え、価格とのバランスも支持され、ファミリー層を中心に販売を伸ばしている。

ホンダにとってCR-Vは北米市場を支える屋台骨となっており、電動化を進めながらも、実用性を重視した商品戦略が功を奏していると言えそうだ。

一方、日本市場では事情が大きく異なる。RAV4は2025年末に新型へ切り替わり、2026年5月の乗用車ブランド通称名別ランキングでは4947台を販売し11位にランクイン。1~5月累計でも2万2232台を記録するなど、ミドルSUV市場で依然として高い存在感を維持している。

これに対し、日本仕様のCR-Vは2026年2月にハイブリッドモデルが復活したものの、販売規模は限定的だ。自販連ランキングでは2026年3月に944台で47位へ入ったが、その後はトップ50圏外となっており、北米ほどの存在感は示せていない。

つまり、北米ではCR-Vが勢いを見せ、日本ではRAV4が優位という対照的な構図が生まれているのである。今回の販売順位は、モデルそのものの人気だけではなく、生産体制やモデルチェンジのタイミングが市場に与える影響の大きさも改めて浮き彫りにした。RAV4の供給が正常化し、F-150の生産も回復すれば、2026年後半には販売ランキングが再び大きく動く可能性もある。

北米市場ではSUV人気が今後も続くとみられるが、その主役争いはまだ決着したとは言えないだろう。