最終ラップで勝負が決着! 劇的な勝利に会場が沸いた!

ABB FIA Formula E 世界選手権第 14戦

東京大会初となるナイトレースは、最後の1周まで勝敗の行方が分からない展開となった。

予選6番手からスタートしたダン・ティクタム(クプラ・キロ))は、序盤にピットブーストとアタックモードを使う積極的な戦略を選択。ピットストップ後には実質的な首位へ浮上した。その後、ジェイク・デニス(アンドレッティ)が29周目に50kW四輪駆動ブーストを活用して首位を奪い返すが、最終ラップにドラマが待っていた。

ABB FIA Formula E 世界選手権第 14戦

デニスは終盤のエネルギーマネジメントを強いられ、最終コーナー手前でアクセルを戻さざるを得なくなる。その瞬間を逃さなかったティクタムがオーバーテイクを決め、そのままトップチェッカーを受けた。

3位にはニック・キャシディ(シトロエン・レーシング)が入り、東京大会初のナイトレースは今季最少タイム差で決着する劇的なレースとなった。また、これで今季は直近9大会で9人の異なるウイナーが誕生している。

ダン・ティクタム(クプラ・キロ)

ティクタム「すべてが完璧にはまった、電力を温存しオーバーテイクを狙った」

優勝したティクタムは、今シーズンの苦しい戦いを振り返りながら勝利を喜んだ。

「今シーズンはキャリアでも最も厳しいシーズンの一つだった。今日はすべてが完璧にはまり、レース前から想定していた戦略を実行できた」とコメント。

ダン・ティクタム(クプラ・キロ)

さらに最終ラップについては、「デニスが約6周にわたって前を走ったことでエネルギーを節約できた。最後は彼がエネルギーを温存するため早めにアクセルを戻さなければならず、そこでオーバーテイクできた」と振り返った。

一方で、「現在は来季の所属先が決まっていないフリーエージェント。Formula Eに残るべきだということを証明するために、これ以上何をすればいいのか分からないくらいだ」と語り、GEN4時代もシリーズ参戦を希望していることを明かした。

ABB FIA Formula E 世界選手権第 14戦

惜しくも2位となったデニスは、レース終盤にエネルギー切れとなり、自動出力制御が作動したことが敗因だったと説明した。

「終盤まではほぼ完璧なレースだった。ただ最後にエネルギーが尽き、ダンを避けるためにラインを変えざるを得なかった。それでもランキング首位との差は14ポイントまで縮まり、タイトル争いには十分残っている」と前向きに語っている。

ABB FIA Formula E 世界選手権第 14戦

ヴェアラインのリタイヤにより、ランキング首位も入れ替わる

ドライバーズランキングでは、首位だったパスカル・ヴェアライン(ポルシェ フォーミュラ E チーム)がリタイアしたことで、4位でフィニッシュしたミッチ・エヴァンス(ジャガーTCSレーシング)が144ポイントでランキング首位に浮上した。ヴェアラインは141ポイントの2位へ後退した。チームランキングではジャガーTCSレーシングがリードを拡大している。

また、3位表彰台を獲得したキャシディにとっても特別なレースとなった。シトロエン・レーシングは、チーム代表シリル・ブレイズ氏の訃報を受けた直後のレースウイークを迎えており、キャシディは「チーム全員が深い悲しみの中にいる。それでも、この状況で最高の結果を残せたことを誇りに思う」とコメントしている。

ダン・ティクタム(クプラ・キロ)

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