SUPER FORMULA

過去最高を記録した来場者数

全日本スーパーフォーミュラ選手権は、1973年にスタートした国内トップフォーミュラレースの現在の呼称だ。国内はもちろんアジア圏最高峰のレースシリーズで、F1世界選手権直下に位置するカテゴリーで、同じくヨーロッパで行われるFIA-F2と並びF1への登竜門と言える。

マシンは全チームが同じシャーシ(SF23)と横浜タイヤを使用する。エンジンは2000cc直列4気筒ターボで、トヨタとホンダの2種類があるが、ほぼ同等の性能を発揮するよう調整される。つまりスーパーフォーミュラではドライバーの実力とチームの技術力と戦略がものを言う。

モータースポーツファンにもそんな魅力は伝わっているようで、昨シーズンの来場者数は過去最高を記録。今シーズンも多くのファンがサーキットにつめかけている。

F1候補生は誰だ

ピエール・ガスリー選手やリアム・ローソン選手など、このシリーズを経験したのち、F1で活躍するドライバーが増えている事にも証明されるが、今シーズンも「F1候補生」が存在する。ルーク・ブラウニング選手(ゼッケン3:REALIZE KONDO RACING)である。ウイリアムズF1チームアカデミーの一員でFIA-F3やFIA-F2を経験し、2023年のマカオグランプリを制した実力者である。現在はウイリアムズF1チームのリザーブドライバーを兼任しながらのスーパーフォーミュラに初参戦している。

同じく昨年までヨーロッパで活躍していたロマン・スタネック選手(ゼッケン97:ナビクル Buzz MK RACING)も、第1戦でいきなりQ2進出を果たしており後半戦に飛躍する可能性がある。

今季からINPULに移籍したザック・オサリバン選手(ゼッケン19)も第6戦(富士スピードウェイ)では予選ポールポジション、決勝も2位表彰台を獲得するなど上り調子だ。そして2度のル・マン24時間レース王者を父に持つチャーリー・ブルツ選手(ゼッケン53:TEAM GOH)にも注目です。

注目のフレッシュな国内勢

国内勢も負けてはいない。昨年のスーパーフォーミュラ・ライツのチャンピオンを引っ提げてステップアップした野村勇斗選手(ゼッケン50:San-Ei Gen with B-Max)は、開幕から予選で上位に入り、第4戦(鈴鹿サーキット)では予選3位を獲得しライバルから一目置かれる存在となった。決勝レースの戦い方を覚えたら、もしかすると初優勝の可能性のある楽しみな存在である。

同じく小林利徠斗選手(ゼッケン28:KDDI TGMGP TGR-DC)もQ2進出を果たすなど着実に成長している。「ホンダの野村」対「トヨタの利徠斗」というフレッシュな対決も興味深い。

注目と言えば3年目のJuju選手(ゼッケン10:HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)もしっかりとしたレースが出来るようになってきた。

今年のチャンピオンは?

さて、今シーズンは雨絡みによる荒れたレース展開が多い。第3戦(オートポリス)は予選までは晴天だったが決勝日は豪雨で、スタートは切られたものの1周も出来ずにレースはキャンセルとなり、第4戦(鈴鹿サーキット)ではレース中盤に降り出した雨で大混乱。上位勢がレインタイヤに交換するためにピットインしたのに対して中段以降はスリックタイヤのままステイアウトを選択。これが勝敗を分け、コースにとどまったサッシャ・フェネストラズ選手(ゼッケン37:VANTELIN TEAM TOM’S)が今季初優勝し、新規チームであるDELIGTWORKSから復帰参戦の松下信治選手(ゼッケン22:DELiGHTWORKS RACING)が嬉しい2位表彰台に上がっている。

そんなコンディションに左右される戦いの中で開幕から好調をキープしているのが太田格之進選手(ゼッケン6:DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だ。昨年は3勝を挙げるもシリーズ3位と悔しい思いをしたが、今シーズンは開幕ラウンド(モビリティリゾートもてぎ)の2連勝を皮切りに常に上位争いを続け、先日の第6戦、第7戦の富士スピードウェイでも再び連勝。ポイント争いでも一歩抜け出た。速さと強さが後半戦も維持できるかが初王者へのポイントとなるだろう。

その太田選手と激しく競い合うのがディフェンディングチャンピオンである岩佐歩夢選手(ゼッケン1:TEAM MUGEN AUTOBACS)だ。第1戦と第3戦でポールポジションを獲得し、優勝争いには必ず名前があるのだが、ここまでまさかの未勝利。しかしこのままでは終わるはずはなく、後半戦の巻き返しに期待がかかる。

週末のレースに向けて

この2選手の戦いに絡んできそうなのは、第5戦(鈴鹿サーキット)で激しいバトルの末劇的な勝利を飾った福住仁嶺選手(ゼッケン14:NTT docomo Business ROOKIE)のほか、第6戦、第7戦富士スピードウェイラウンドで行われた、雨で延期された第3戦代替レースの、今季初優勝を飾ったイゴール・オオムラ・フラガ選手(ゼッケン65:PONOS NAKAJIMA RACING)も上り調子だ。

第5大会は8月8〜9日にスポーツランドSUGOで開催される第8戦。シーズン前半戦を終え、残り3大会5戦。太田選手が頭ひとつ抜けた状況だが混戦は必死。レベルの高い戦いがどのように展開して行くのか楽しみだ。

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