前週に発表された注目のネタを一気に紹介する「バイクス週間ニュースダイジェスト」。今回は2026年8月10日〜16日に発表されたニュースを紹介する。

約200万kmの実戦データを投入|Moto2をさらに速く、さらに接戦へ

トライアンフ・モーターサイクルズは、2027年シーズンからFIM Moto2世界選手権へ投入する新型レーシングエンジンを発表した。2019年からMoto2の独占エンジンサプライヤーを務めてきた同社にとって、今回の新型エンジンは供給開始以来最大規模となる性能刷新となる。英国シルバーストンで開催されるMotoGPイギリスGPを前に明らかにされた新ユニットは、最高出力を約6%向上させるとともに、エンジン重量を従来比2kg軽量化。2027年シーズンから、Moto2のレースレベルをさらに引き上げることが期待されている。

Moto2では2019年からStreet Triple 765 RSをベースとした765cc直列3気筒エンジンが採用され、カテゴリーの魅力を大きく押し上げてきた。導入以来、トライアンフはMotoGPおよび各チームと協力しながら改良を重ね、これまでの総走行距離は約192万kmに達する。その膨大なデータとライダーから寄せられたフィードバックが、新型エンジン開発の礎となった。

現行エンジンでもギアボックスの改良や出力向上が繰り返され、Moto2では8シーズンの間に歴代最速ラップや決勝最速ラップなど約100件もの記録が更新された。Moto2はMotoGPへと羽ばたく若手ライダーの登竜門として重要な役割を担っており、多くのトップライダーがトライアンフ製765ccエンジンを操りながら最高峰クラスへの道を歩んできた。

新型エンジン最大のテーマは、さらなる吸気効率の向上だ。シリンダーヘッドは完全新設計となり、低慣性化された新型バルブトレイン、高流量ポート、新しい燃焼室を採用。これらにより圧縮比を高め、全回転域でより力強いトルク特性を実現するという。単純なピークパワーだけでなく、ライダーがアクセルを開けた瞬間のレスポンスや立ち上がり加速まで含めて性能向上が図られている点も大きな特徴だ。

一方で、性能向上に伴う耐久性の確保にも抜かりはない。クランクケースや内部構成部品は全面的に見直され、新たな出力とトルクに対応できる設計へと刷新された。Moto2ではシーズンを通して高負荷運転が続くため、信頼性は勝敗を左右する重要な要素となる。トライアンフは厳格なテストプログラムを実施し、性能だけでなく耐久性や品質まで徹底的に検証したとしている。

さらに構造の見直しによってエンジン全体で約2kgもの軽量化を実現。車体全体の運動性能向上にも大きく貢献することになる。加減速性能だけでなく、ブレーキングやコーナリングでも軽量化の恩恵は大きく、Moto2のレースはさらにハイレベルで接戦の展開が期待される。

また、新型エンジンでは排気量も変更される予定だ。ただし具体的な数値や最高出力、最大トルクなどの詳細スペックについては後日発表される予定となっている。

今回の変更はエンジンだけにとどまらない。エアインテークの配置やエンジンマウント位置も変更されるため、Moto2へシャシーを供給する各メーカーは2027年に向けた新型フレームの開発が必要となる。トライアンフはすでに過去12か月にわたりシャシーメーカーと情報共有を進めており、スムーズな開発が行えるよう支援してきたという。

今後数か月以内にはサーキットでの実走テストが開始され、各Moto2チームにも順次エンジンが供給される予定だ。公開前の非公開テストを重ねながら、2027年シーズン開幕に向けて開発を進めていく。

トライアンフ・モーターサイクルズのチーフ・プロダクト・オフィサー、スティーブ・サージェント氏は「2019年以来積み重ねてきた開発成果を結集したまったく新しいレーシングエンジンだ。シリンダー周辺の改良による吸入空気量の増加や高圧縮比化、トルク向上など、一つひとつを緻密に作り込み、大きな手応えを感じている」とコメント。性能、耐久性、信頼性のすべてを高い次元で実現できたことに自信を示した。

MotoGPスポーティングディレクターのアルフォンソ・カルトゥーホ氏も「Moto2™にとって大きな前進であり、トライアンフはMotoGP™パドックに欠かせない価値あるパートナーだ。新型エンジンによってさらに魅力あるレースが展開されることを楽しみにしている」と期待を寄せている。

Moto2は世界最高峰ライダーへの登竜門であり、そこで培われた技術は市販車にもフィードバックされる。Street TripleシリーズがMoto2で培ったノウハウを取り込み進化してきたように、今回の新型レーシングエンジンで得られる技術も、将来のトライアンフ市販モデルへ反映される可能性は高い。

2019年から続くMoto2とのパートナーシップは、2027年から新たなフェーズへ突入する。約200万kmに及ぶレースデータをもとに誕生した新型レーシングエンジンは、より速く、より軽く、そしてよりエキサイティングなレースを実現するだけでなく、トライアンフのスポーツモデル開発にも大きな影響を与える存在となりそうだ。

加賀山就臣氏監修のSCOYCO新型レーシングブーツ「MR005」登場|プロ仕様を4万円台で実現

はとやは、SCOYCO(スコイコ)の新型レーシングブーツ「MR005」の販売を開始した。全日本ロードレースで活躍するTeam KAGAYAMA RIDEWIN代表の加賀山就臣氏をアドバイザーに迎えて開発されたフラッグシップモデルで、高いプロテクション性能と操作性を両立しながら4万9800円(税込)という価格を実現した。MR005は、足首の前後方向の動きを確保しつつ、左右への過度なねじれを抑える二軸アンクルシステムを採用。さらにインナーブーツ構造やTPUプロテクター、交換式マグネシウムスライダーなどを装備し、サーキット走行に求められる安全性を高めている。大型ベンチレーションやラチェット式バックルも採用され、長時間のスポーツライディングでも快適性と優れたフィット感を確保した。開発段階では加賀山氏が実戦でテストを重ね、国内最高峰カテゴリーJSB1000や鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦するTONE Team4413 BMWの星野知也選手も実戦投入。プロレベルで培われた性能を市販モデルへ反映している点が大きな特徴だ。サーキット走行だけでなくスポーツツーリングやワインディングにも対応するMR005は、本格的なレーシングブーツを求めるライダーにとって有力な選択肢となりそうだ。

カスタムジャパン、「BabyFace」取扱いを拡充|操作系・保護系カスタムパーツの供給体制を強化

カスタムジャパンは、カスタムパーツ事業強化の第二弾として、ベビーフェイスが展開するバイク用カスタムパーツブランド「BabyFace」の取扱商品と在庫を拡充すると発表した。第一弾として展開した「OVER Racing」に続く取り組みで、全国のバイクショップや整備工場への供給体制を強化する。今回拡充するのは、バックステップやエンジンスライダー、フレームスライダー、アクスルプロテクター、レバーガードなど、操作性の向上や車体保護を目的とした製品群。ライディングポジションの最適化による操る楽しさと、転倒時のダメージ軽減を両立する機能性を重視したラインアップとなる。カスタムジャパンは、これまでタイヤやバッテリー、エンジンオイルなど消耗品の供給で培ってきた物流ネットワークを活用し、BabyFace製品の安定供給を実現。複数メーカーへの発注や納期管理といった販売店の業務負担軽減にもつなげる考えだ。近年は見た目だけでなく、乗りやすさや安全性を高める実用的なカスタムへの関心が高まっている。カスタムジャパンは今後も消耗品とカスタムパーツを一括で調達できる環境を整備し、販売店の提案力向上とライダーのバイクライフ充実を支援していく。

Insta360「X6」登場|8K対応の新型360度カメラ、バイク撮影にも対応

Insta360 Japanは、新たなフラッグシップ360度カメラ「Insta360 X6」を8月12日に発売した。価格は11万8000円。Xシリーズ史上最大の進化をうたい、360度撮影、被写体追跡カメラ、アクションカメラの3役を1台でこなす「3-in-1カメラエコシステム」を採用する。新開発のデュアルSony 1/1.1インチスクエアセンサーを搭載し、360度撮影では8K30fpsに対応。シングルモードでは最大5K60fps、4K120fps撮影も可能だ。さらにFlowState手ブレ補正や360度水平維持ロック、10bitカラー、カメラ内Dolby Visionなどを採用し、昼夜を問わず高画質な映像撮影を狙った。ライダー向け機能も充実しており、専用バイクセットを用意。速度表示オーバーレイやAIオートループダッシュモード、自動ナンバープレートぼかしなどに対応する。また、防風4マイクアレイと「Hidden Engineマイク」モードにより、走行時の風切り音を抑えながらエンジン音を自然に収録できる。本体はIP68準拠で水深20mまでの防水性能を備え、2600mAhバッテリーでは8K30fps撮影を最大140分継続可能。AIによる自動編集機能「PanoMind」も搭載し、撮影から編集、共有までを1台で完結できる次世代360度カメラとなっている。

MAXWIN×MUFUの最新バイク用ドラレコが南海部品で販売開始|「MF-V40シリーズ」を先行展開

MAXWIN×MUFUは、バイク用ドライブレコーダー「MF-V40シリーズ」の取り扱いを全国の南海部品店舗で開始した。これにより、ライダーは実店舗で製品を手に取り、機能やサイズ感を確認したうえで購入できるようになった。「MF-V40シリーズ」は、独自開発のスマートセンサーを搭載し、マウントへ装着すると自動で電源が入り録画を開始。取り外すと録画を終了して電源がオフになるため、録画忘れを防げる点が特徴だ。約3分間動きがない場合は自動で電源を切り、ヘルメットを持ち上げるだけで再び起動する省電力機能も備える。撮影性能は前後2K録画に対応し、500万画素CMOSセンサーと160度の広角レンズを採用。4000mAhバッテリーを内蔵し、前後同時録画で最大約8時間の連続撮影が可能となっている。さらに転倒時には映像を自動保護するGセンサー、防塵・防水性能IP66相当、スマートフォンアプリによる設定変更や映像確認など、ツーリングから万一の事故記録まで幅広い用途に対応する充実した機能を備えている。

「バリバリ伝説」巨摩郡のCB750Fが高崎に登場|実車と1/12スケールモデルを同時展示

フェイスが運営するCAMSHOP.JPは、8月11日から20日までイオンモール高崎で期間限定ポップアップショップを開催し、『バリバリ伝説』の主人公・巨摩郡の愛車として知られるHonda CB750Fの実車を展示する。会場ではAUTOart製1/12スケールモデルの展示・販売も行われ、実車と精巧な模型を見比べられる貴重な機会となる。展示されるスケールモデルは、キャンディレッドのボディカラーやグラデーションストライプ、「モリワキ」集合管、裏コムスターホイールなど、劇中車の特徴を細部まで再現。ライトやシートの質感、タイヤパターンに加え、サスペンションやサイドスタンドなどには可動機構を採用し、巨摩郡のヘルメットも付属する。また、Honda NSR500の1/12スケールモデルも展示・販売される。会場は『頭文字D』ポップアップショップ内に設けられ、「バリバリ伝説」や「頭文字D」関連グッズも販売予定。1980年代のバイクブームを象徴する名車と、ハイクオリティなスケールモデルを一度に楽しめるイベントとして、作品ファンやバイクファン、模型コレクターの注目を集めそうだ。

高知県初のオートバイ神社で「おおカブ主 MEETING」開催|9月6日にカブオーナーが集結

高知県大豊町のアウトドア宿泊施設「ゆとりすとパークおおとよ」は、9月6日に「おおカブ主 MEETING in ゆとりすとパークおおとよ」を初開催する。会場には高知県初となるオートバイ神社があり、スーパーカブをはじめとする「カブ」シリーズのオーナー同士が交流を楽しめるイベントとして企画された。イベントは午前11時から午後2時まで開催され、入場料は500円。会場ではキッチンカーによる飲食販売や限定ステッカーの配布などを予定し、全国から集まるカブオーナーが愛車を囲みながら交流できる内容となっている。小雨決行、大雨中止。開催地のゆとりすとパークおおとよは、標高750メートルに位置するアウトドア施設で、コテージやログハウス、キャンプサイト、RVパークを備える。施設内の「うんかいデッキ」からは四国山地や太平洋を一望でき、早朝には雲海、夜には満天の星空が広がる絶景スポットとしても知られている。オートバイ神社を目的に訪れるライダーも多く、今回のイベントはツーリングと地域観光を組み合わせた新たな交流イベントとして、カブファンの注目を集めそうだ。

ブレイズ「e-CARGO」増産決定|免許不要EVが好調、9月納車分は残り50台

ブレイズは、四輪特定小型原動機付自転車「BLAZE e-CARGO(ブレイズ イーカーゴ)」の受注が想定を上回るペースで推移していることを受け、生産体制の強化と増産を決定した。現在、2026年9月末納品分は残り50台となっている。高齢化や公共交通の縮小を背景に、免許返納後の移動手段として注目を集めるほか、物流業界の人手不足を受けてラストワンマイル配送や施設内移動、農業用途など法人需要も拡大していることが好調な受注につながっている。e-CARGOは16歳以上であれば運転免許不要で公道走行が可能な四輪特定小型原付。全長1900mmの大型ボディに30kg積載可能な荷台を備え、約80cmの長尺物も運搬できる実用性が特徴だ。500Wモーターによる17度の登坂性能や、家庭用100Vコンセントで充電できる脱着式バッテリーを採用し、オプション装着時には最大約100kmの航続距離を実現する。価格は54万7800円(税込、バッテリー1個付属)。ブレイズは全国700店舗以上の販売ネットワークを活用し、販売店の拡充も進めながら、シニア層から業務用途まで幅広いニーズへの対応を強化していく。

オートレース界の若きエース・黒川京介に密着|舞台裏を描くドキュメンタリー公開

オッズ・パークは、オートレースの舞台裏に迫る初の密着ドキュメンタリー「走録 SO-ROKU」を8月9日に公開した。今回の主役は、SG第30回オートレースグランプリを目前に控えた若手トップレーサーの黒川京介選手。レース本番だけでは見えない日々の努力や人間性に焦点を当てた内容となっている。前編では、ロッカールームでの様子やマシン整備といった日常のルーティンに加え、オートレーサーを志したきっかけを家族へのインタビューとともに紹介。後編では、不調の時期を支えた同期や家族との絆、G1キューポラ杯でのレース直前の準備に密着し、最高峰レースへ挑む覚悟を映し出す。2017年にデビューした黒川選手は、わずか2年で最高ランクのS級へ昇格。2025年には年間120勝を記録し、年間最多勝記録を更新した実力者だ。本人も「2分間のレースのために積み重ねる準備を知ってほしい」と語り、オートレースの奥深さを伝える作品となっている。さらに8月17日には、SG第30回オートレースグランプリ終了後の姿を追った特別編の公開も予定されている。

アップガレージ茨城龍ケ崎店が9月18日オープン|二輪専門店と新品タイヤ店を併設

アップガレージグループは、2026年9月18日に直営店「アップガレージ茨城龍ケ崎店」を茨城県龍ケ崎市にオープンする。併設店舗として、二輪用品専門の「アップガレージライダース茨城龍ケ崎店」と新品タイヤ専門の「タイヤ流通センターアップガレージ茨城龍ケ崎店」も同時開業し、四輪・二輪ユーザーの幅広いニーズに対応する。プレオープンは9月4日に実施され、9月17日までは買取業務のみを受け付ける。グランドオープン以降は中古カー用品やバイク用品の販売・買取に加え、新品タイヤの販売・交換サービスも展開。地域のカーライフ、バイクライフを支える新たな拠点として営業を開始する。店舗は龍ケ崎市緑町に位置し、営業時間は10時から20時まで。年中無休で営業し、13台分の駐車場を備える。クルマやバイクのカスタムパーツを探すユーザーだけでなく、タイヤ交換やメンテナンスを検討する地域住民にとっても利用しやすい店舗を目指す。アップガレージグループは中古カー・バイク用品リユース分野で全国トップシェアを持ち、国内280店舗以上を展開。近年は米国への出店も進めるなど事業を拡大しており、今回の新店舗開設によって茨城エリアでのサービス体制をさらに強化する。

バイクパーツメンテナンス博士、令和8年熊本地震の被災地支援へ義援金寄付を実施

バイクパーツメンテナンス博士は、令和8年熊本地震の被災者支援として、プライベートブランド「Perfect Power(パーフェクトパワー)」バッテリーの8月分売上の一部を日本赤十字社の「令和8年熊本地震災害義援金」へ寄付すると発表した。対象となるのは全店舗で販売する同ブランド製品で、売上の3%に加え、スタッフからの寄付を合わせて9月に寄付を行う予定だ。同社は当初、製品による支援も検討したが、バッテリーは車種ごとに適合が異なることや、被災地の物流事情を踏まえ、幅広い生活再建に役立つ義援金という形を選択した。Perfect Powerはバイク用を中心に、シニアカーや電動車椅子など幅広い用途のバッテリーを展開する同社のプライベートブランド。日常の移動を支える製品を扱う企業として、「売って終わりではなく、社会とつながるブランド」を目指し、今回の取り組みを決定したという。代表取締役の佐々木俊一氏は、被災者へのお見舞いの言葉とともに、「日常を支える商品を扱う企業として、お客様と社会の双方に誠実に向き合っていきたい」とコメント。今回の寄付を通じて、被災地支援の輪が広がることへの期待を示している。

バイク王が特別低金利ローンを実施|126cc以上のバイク購入で年利3.9%、最長60回

バイク王&カンパニーは、8月14日から10月18日まで、バイク王販売店舗全店で特別低金利ローンキャンペーンを実施する。対象は126cc以上のバイク購入者で、年利3.9%、最長60回のオートローンを利用できる。キャンペーンは秋のツーリングシーズンに向けた購入支援として実施されるもの。期間中に対象車両を購入するとともに、バイク王へ納車整備を依頼したユーザーが対象となる。ローンは三井住友カードが提供する。適用にはバイク王の無料会員登録とLINE登録が必要。また、成約時に店舗スタッフへキャンペーン利用を申し出る必要がある。ヤフオク!の「そのまんま現状オークション」「業販・アウトレットオークション」や、バイク王ダイレクトから購入した車両は対象外となる。一方、他のキャンペーンとの併用は可能だ。なお、特別金利3.9%が適用されるのは最大60回までで、61回以上の支払いを選択した場合は金利9.8%、一部では7.8%となる。購入費用の負担を分散したいライダーにとって、新たな愛車を検討する機会となりそうだ。