三菱『パジェロ』に続き、あの『ギャラン』も復活する――。そんな期待を抱かせる最新予想CGが公開され、往年のファンの間で注目を集めている。

今回、提携するCGデザイナー、Nikita Chuicko氏が製作したレンダリングでは、近年の三菱デザインを取り入れた流麗な4ドアセダンとして描かれており、電動時代に復活するギャランを想像させる仕上がりとなっている。

現時点で三菱自動車が新型ギャランの開発を正式発表した事実はない。それでも近年、“『ギャラン』復活説”がたびたび浮上するのには理由がある。
ギャランは1969年に初代モデルが登場した、三菱を代表する乗用車だ。当初はコンパクトセダンとして誕生したが、その後はミドルクラスへと成長。日本だけでなく北米やオセアニアなど世界各国で販売された。
なかでも高性能モデル“VR-4”は、世界ラリー選手権(WRC)への参戦とともに強烈な存在感を放ち、ランサーエボリューション登場以前の三菱スポーツセダンを象徴するモデルとなった。
しかし、SUV人気の拡大やセダン市場の縮小などを背景に、ギャランの歴史は途絶えることになる。その後の三菱はアウトランダーやエクリプス クロスなどSUV/クロスオーバーを中心とした商品構成へ移行し、現在の日本ラインアップにセダンは存在しない。
実は今回のCGは、オーストラリアおよびニュージーランド向けに発表された新型『ASX VR-e』のデザインをモチーフに製作されたものだ。
フロントには横一文字のLEDライトバーを配置し、その両端に三眼風のデイタイムランニングライトを組み合わせた。低く構えたノーズとブラックルーフによって、SUVとは明確に異なるスポーティなキャラクターを表現している。
サイドはファストバックを思わせる伸びやかなシルエットとし、最新の電動セダンにも通じるプロポーションに仕上げられた。
もちろん、このCGはデザイナーによる予想であり、市販モデルを示すものではない。しかし、ギャラン復活を完全な空想として片付けられない材料もある。
近年の三菱はアウトランダーPHEVやトライトンを軸に商品力を高める一方、ルノー・日産・三菱アライアンスの開発資源を活用した商品展開も進めている。欧州では『ASX』や『グランディス』など、アライアンスを活用したモデルを投入しており、すべてを三菱単独でゼロから開発する必要はなくなっている。
さらに2026年には、三菱首脳が海外メディアの取材で、ランサーエボリューションだけでなく、ギャランのような歴史あるモデルについても将来的な復活への思いを語ったと報じられた。
具体的な開発計画や発売時期を意味する発言ではないものの、経営陣から『ギャラン』の名前が出てきたこと自体、ブランドの歴史的資産を今後の商品戦略に生かす可能性を考えるうえで興味深い。
では、現代にギャランが復活するとすれば、どのようなモデルになるのか。
有力なのは電動化だろう。今回のCGを手掛けたChuicko氏は、アウトランダーPHEV由来のプラグインハイブリッドシステムを使う可能性にも言及している。2.4Lエンジンと前後モーターを組み合わせた電動4WDセダンとなれば、かつてのVR-4が持っていた「高性能4WDセダン」というキャラクターを現代的な技術で再現することも可能だ。
さらにアライアンスのプラットフォームを活用すれば、新たなセダンを三菱単独で一から開発するよりハードルを下げられる。
SUVを主力とする現在の三菱にとって、セダン復活は簡単な決断ではない。それでも再び4ドアセダンを送り出すのであれば、半世紀以上の歴史を持つ『ギャラン』は、その車名として有力な候補となる。
かつてラリーでも存在感を示した名門セダンは、電動化によって新たな時代を迎えるのか。『ギャラン』の名前が再び三菱のラインアップに並ぶ日を期待したい。



