
ローダウンカスタムの疑問に答えてくれるのが、GTカープロデュースの高原さん。GTカープロデュースでは、足まわりをはじめ補強アイテムや給排気系、コンピュータ、ボルトオンターボやスーチャーまで展開する。
Q11.車高調にメンテナンスは必要ですか?
A. 純正のサスペンションと同様、特別なメンテナンスは必要ありません。ただ車高を再調整する時はちょっと注意が必要です。ポイントはネジ部の清掃。車高調は常に雨風にさらされており、砂埃なども付着しています。いきなりロックシートを回そうとすると、細かい砂やサビを噛んで動かなくなることがあるんです。まずは潤滑剤やブラシを使ってしっかりネジ部をキレイにしてから車高調整をしましょう。それ以前に長年放置したままだと固着しているケースも多いので、本当は定期的に清掃&ロックシートを回してやるといいのですけどね。

Q12.車高調はどれくらい保ちますか? オーバーホールもできますか?
A. 工業製品というのはどうしても当たり外れがあり、2〜3年でダメになってしまうこともあれば、10万キロ乗っても全然平気なこともあります。また普段の使い方や走り方、カスタムの度合いなどにも左右されるので、いちがいに何年保つとはいえません。ただ、車高調は純正ショックと違ってオーバーホールできるモノも多い(できない車高調もあります)。当社商品もオーバーホールに対応しているので、ご希望の方はお問い合わせを。なおその際、中身まで全部バラしますので、ついでに減衰力をちょっと硬くしたり、柔らかめに変更するといったことも可能ですよ。

Q13.バネを柔らかくしたら乗り心地も良くなる?
A. イメージ的には硬いよりは柔らかいバネの方が乗り心地が良さそうに思えます。しかしそれは十分なストロークが確保できる場合。軽トラのようにもともとストローク量が少ないクルマで、さらにローダウンしてしまうと、柔らかいバネはむしろ逆効果。「柔らかい=足がよく動く」ので、ちょっとした段差でバンプタッチして、ガンガン突き上げの来るヒドイ乗り心地になってしまいます。それよりは硬めのバネとショックで動きをある程度制限して、バンプタッチしない範囲で足を動かしてやる方が良い乗り心地といえるのではないでしょうか。
Q14.ローダウン車にスタビライザーは効果ありますか?
A. 左右のサスペンションを繋ぐように装着することでロールを抑え、コーナリング時などの安定性を高めてくれるのがスタビライザーの役割。フロント側、リア側の両方に装着することができます。ふらつきがちな高速道路でも直進安定性が増すので、ホイールベースの短い軽トラにはぴったりのチューニングパーツです。特にリフトアップした場合は重心が高くなってロール量も増えるので、スタビの装着効果は抜群なのですが、もちろんローダウン車にも有用。フロント側だけに付けても安定したフィールを体感できるハズです。リア側は重量物を積む軽トラに効果的です。

Q15.キャンバー角はどうやったら付けられますか?
A. フロントはローダウンするだけで自然にネガティブキャンバーが付きます。50ミリダウンで1.5度くらいでしょうか。もっと付けたいという場合は、キャンバーボルト装着や車高調のロアブラケット側でキャンバーを倒せます。当社の車高調の場合、±0または3度に設定可能。ちなみに200系ハイゼットや63系キャリイは車高調のアッパーマウントでも簡単に倒すことができました。現行軽トラは構造が変わって倒しにくくなったのですが、当社では1度固定で倒せるピロアッパーマウントもラインアップしています。リアの方はご存知の方も多いと思いますが、構造上キャンバー角は付けられません。

Q16.キャンバー角を付ける意味やメリット、デメリットは?
A. スポーツ走行をする場合、ネガティブキャンバーを付けるとコーナリング性能がアップします。ということでコースを速く走るには大きなメリットになるものの、ストリートで考えた場合はデメリットが目立ってきます。まずタイヤの接地面積が小さくなることで直進時のグリップが低下。シチュエーションにもよりますが、雨の日はスリップしやすくなることも。また内側が偏摩耗するので、タイヤの寿命を縮めてしまいます。ほかには6.5Jや7Jといった太いホイールを履かせる場合、フェンダー内に収めるためにキャンバーを倒すという人もいます。ミリ単位のマッチングの話になるので、これは上級者向けですね。

Q17.タイヤサイズはどれくらいがいいの?
A. ローダウンするとタイヤとインナーのクリアランスが狭くなり、場合によっては干渉します。よって外径の小さなタイヤの方が有利なのですが、そこを重視しすぎると偏平率が低くなるので乗り心地が悪くなってしまいます。そのため14インチなら165/55R14(外径537ミリ)、15インチなら165/50R15(546ミリ)あたりが有力候補。165/45R15(外径529ミリ)もありますが、このサイズはほぼ海外タイヤしか選択肢がないのと、できれば偏平率は50は欲しいところです。また16や17インチで50偏平となると外径が大きくなり過ぎて厳しい。偏平率を一歩譲るなら165/45R16(外径554ミリ)でしょうか。外径サイズだけで見たら165/40R16(外径538ミリ)や165/35R17(外径547ミリ)も履けますが、かなりタイヤが薄いのでリスク高め&乗り心地も正直良くないです。

Q18.ハイゼットよりキャリイの方が下げにくいって本当?
A. ハイゼットもキャリイも足まわりの基本構造は同じですが、タイヤハウスの広さがけっこう違います。同じダウン量で、同じタイヤサイズを履いても、ハイゼットなら当たらないのに、キャリイなら当たるということも普通にあります。干渉しないようにするには、タイヤ外径を小さくするか、ダウン量を控えめにする、あるいはインナー加工しかないので、そういう意味ではキャリイの方が下げにくいともいえますね。タイヤが165/50R15だとしたら、キャリイは40ミリダウンくらいまでが大丈夫なライン。それより落とすとインナーの天井に擦ったり、ハンドルを切った時に当たる可能性が高くなります。ハイゼットなら平気なんですけどね。

Q19.空気圧は純正指定の数値でいいですか?
A. 純正タイヤの指定空気圧は軽積載でフロント2.0キロ、リア2.4キロ。定積載でフロント2.8キロ、リア3.5キロになっています(ハイゼット/キャリイ共通)。仕事でガンガン使う軽トラであればこれを守った方がいいと思いますが、普段乗りする軽トラとしては、ちょっと高めですね。特に定積載の指定空気圧を入れると乗り味はかなりハードになります。あくまで個人的な意見ですが、前後2.4〜2.5キロくらいにするといい具合ですね。ちなみにサーキット走行時は2.8〜3.0キロくらい入れてます。

Q20.前タイヤが偏摩耗しているのですが原因は何ですか?
A. 「Q.16」でキャンバー角を付けると偏摩耗すると述べましたが、そんなに倒してないのに偏摩耗がひどい場合は、トー角がおかしい可能性が大。どんなクルマでも車高を変更するとアライメントは狂うものですが、軽トラの場合、フロントのトー角が狂います。そのためショップでローダウンする場合は「サイドスリップ調整」といって、トー角の調整もセットになっているのが普通。ただし、ごくまれに忘れられてしまったり、そもそもやってくれないケースもあるみたいです。心配なら作業前に「トー調整も入ってますか」と確認しましょう。またフロントにスタビライザーを装着した際もトーが狂うのでご注意を。リアは構造上、狂いません。
取材協力【GTカープロデュース】

住所:静岡県磐田市東原567-1
電話:0538-74-6667
営業時間:9時~18時
定休日:土曜、日曜
株式会社GT CAR プロデュース| 軽自動車用パーツの企画・設計・製造・販売専門会社軽トラック・軽バン専用パーツの企画・設計・製造・販売専門。あなたの愛車を個性的にカスタマイズなら、GT CARプロデュースにお任せ!各種走行会等のイベント情報も発信中。
https://www.gt-produce.com※掲載情報は2026年6月の情報を基に編集しております。
KCARスペシャル ドレスアップガイド Vol.45 軽トラカスタムガイド No.3 より


