大型デジタルメーターや先進安全装備の充実で商品力を強化

三菱自動車のピックアップトラック「トライトン」が、2028年にも大幅改良を受ける可能性が浮上している。注目は、復活した新型「パジェロ」のデザインを取り入れたフロントマスクの刷新だ。さらに、室内のデジタル化やパワートレーンの改良も予想され、トヨタ「ハイラックス」との競争が一段と激しくなりそうだ。

三菱 トライトン

現行トライトンは、2023年7月にタイで世界初公開された6代目モデル。日本では2024年2月に約12年ぶりの復活を果たした。世界初公開から5年を迎える2028年は、モデルサイクルの面でも大規模な商品改良が実施されるタイミングとして注目される。

三菱 トライトン

スクープ班が入手した情報によると、改良型ではキャビンやドア、荷台などの基本構造を維持しながら、フロントセクションを中心にエクステリアを刷新する方向が有力だ。

そのデザインを占う重要な存在が、2026年9月に世界初公開された新型パジェロである。新型パジェロは、トライトンと基本的なラダーフレーム構造を共有する本格SUVとして復活。フレームの高剛性化や専用サスペンションの採用によって、悪路走破性だけでなく、オンロードでの快適性も高めている。

両車は基本構造を共有する関係にあり、パジェロで採用された新しいデザインや先進装備が、今度はトライトンへ展開される可能性がある。新型パジェロのフロントマスクでは、T字型のLEDヘッドライトと水平基調の大型グリルが特徴となっている。三菱のデザインアイデンティティである「ダイナミックシールド」を進化させ、従来以上に力強く先進的な表情を実現した。

2028年型トライトンでも、こうしたデザイン要素を取り入れることが予想される。現行型の上下分割式ヘッドライトを見直し、T字型のLEDデイタイムランニングライトや大型グリルを組み合わせることで、フロントマスクの印象を大きく変える可能性がある。

三菱 トライトン 大幅改良 予想CG

スクープ班が制作した予想CGでは、ダブルキャブのシルエットや荷台の形状を維持しながら、フロントまわりを大胆に刷新。水平基調のグリルとシャープなLEDライト、力強いアンダーガードを組み合わせ、新世代の三菱ピックアップにふさわしい姿を描いている。

一方、リアはテールランプ内部のLEDグラフィックやテールゲートの加飾変更など、比較的小規模な改良にとどまる可能性がある。新デザインのアルミホイールやボディカラーの追加も予想される。

インテリアも大きな進化が期待される。新型パジェロには、2枚の14.3インチディスプレイを組み合わせた「モノリスディスプレイ」が採用されている。さらに、高度や方位、車体の傾斜角などを表示する「マルチメーター」も備え、本格SUVらしい機能性を追求した。

トライトンの改良型でも、こうしたデジタル装備の一部が展開される可能性がある。現行型の9インチディスプレイに代わる大型インフォテインメントシステムや、12.3インチ級のデジタルメーターの採用が予想されるほか、安全運転支援機能や快適装備の充実も期待される。

ただし、トライトンは積載性能や耐久性が重視されるピックアップトラックだ。高級SUVとしての快適性を追求するパジェロとは異なり、実用性を維持しながら先進装備を取り入れる方向となるだろう。

パワートレーンについても改良の可能性がある。現行トライトンの日本仕様には、最高出力204ps、最大トルク470Nmを発揮する2.4L 直列4気筒ディーゼルターボエンジンが搭載されている。一方、新型パジェロには最大トルク480Nmを発揮する2.4Lクリーンディーゼルエンジンと、新開発の8速ATが組み合わされている。改良型トライトンでは、こうした新世代パワートレーンの技術を取り入れ、エンジン制御やトランスミッションの最適化によって走行性能を高めることも考えられる。

さらに、海外市場ではピックアップトラックの電動化が進んでおり、トライトンへのハイブリッドシステム採用も今後の注目点となる。もっとも、現時点では電動化の具体的な仕様や投入時期は明らかになっていない。

大幅改良の背景には、ライバルとの競争激化もある。トヨタは2026年5月に新型ハイラックスを日本市場へ投入。エクステリアの刷新に加え、安全装備やコネクティッド機能を強化し、ピックアップトラックとしての商品力を高めた。これに対し、トライトンも2026年初頭の一部改良で、ヤマハ発動機製「パフォーマンスダンパー」を採用するなど、乗り心地や操縦安定性の改善を進めている。

2028年にも予想される大幅改良では、こうした走行性能の熟成に加え、デザインや室内装備を一新することで、新型ハイラックスへの対抗力をさらに高めることになりそうだ。

新型パジェロの登場によって、新たな段階に入った三菱の本格4WD戦略。その流れを受け継ぐ次期改良型トライトンが、どのような進化を遂げるのか注目される。