HUDの認知を第一義とするスピード勝負の急先鋒
登場間もないライフスタイルブランド『moado(もあど)』。その製品プロジェクト第一弾として市場投入されたルミエハッドには、ヘッドアップディスプレイ(HUD)を世の中に広めたいとの狙いがある。手掛けるのは日本精機。純正OEMメーカーとしても多くのHUDを手掛けている。
「弊社の中でHUDをより世の中に広めていきたいという思いがありました。もともとHUDは搭載率が限定されるために触れる機会が非常に少ないんです。運転する機会となるともっと少ない。実際に運転して頂かないとその良さが伝わりません。そのために、簡単なものをまずは後付け製品として使っていただこうという考えがありました」
日本精機には、スポーツカスタムの分野でクルマ好きに広く親しまれるDefi(デフィ)というブランドがすでにあった。
「HUDの認識率、認知率を調べた際に、女性や高齢者からの認知認識率が非常に低かったんです。であれば、まずはそういった方々に使っていただくのがいいんじゃないかというところで“moado”ブランドに合致したんですね」
簡易取り付けと、シンプルな機能はそこに向いたがゆえでもある。
「使っていただくまでのハードルをいかに下げるかというのが、我々として一番重視したところです。そのために、運転中に一番必要な情報として速度表示だけとしています。製品フォルムも、女性に使っていただいて違和感のないデザインに。色についても、軽自動車や小型車の内装に合うようにしました」
複雑かつ高度な技術はあえて見せない。
「我々の社内にはメーターのスペシャリストがいます。表示品位があまりよくないもの出すわけでいかないので、そこは仕様として設定しました」
フロントガラスに反射するのではなく、そのさらに奥に浮遊しているように見える表示機構には、シンプルながらも高度な光学技術が使われる。
「HUDの市販品は他にもありますが、その大半が光学系が入っていない単純反射です。その点こちらはドライバーの視点から1.5m先に表示が出るような仕組みになり、ドライバーが普段見ているところと非常に近いところに表示が出ますので、ピントも合わせやすくなります」
デジタルのメーター表示そのものも、シンプルに見えつつ、そこで使われるのは専業機器メーカーによる高度なノウハウだ。
「表示機能には LEDを使ってるんですけれども、単純にLEDを置くだけだとムラができるんです。セグメントの真ん中だけ光って周りは暗いという状況になりかねない。ここはHUDというよりメーターの技術ですね。文字板にしても均一に光らせて鮮明にくっきり見える点もご好評いただいているところです」
自然に見えるようにするためには、様々な分野での配慮が必要だ。
「速度の出し方も、あまりパラパラ変わりすぎるとそれはそれで煩わしいものです。そうならないように、適度なバランスを与える。これらはお客様に違和感を与えないための配慮ですね。当たり前に反応するようにして、なるべく気を使わせたくはないんです」

moado プロデューサー
太田 聡 氏

車両との接続はUSB Type-Aのケーブルのみ。天頂衛星みちびきやGPSから得られる情報を元にした正確な速度をフロントウィンドウの先に見えるように表示し、視線の変化を抑えて安全運転に貢献する。

当たり前を作るために
いろいろな対処をしています」