ロー&ワイドなフォルムは飛翔するグライダーを表現

50代以上のクルマ好きなら、なにがしかの想い出があると思われるプレリュード。スポーティカーと言えば、男臭く汗臭いモデルばかりだった1970年代、柔和なデザインのノッチバックボディに電動サンルーフを装備しSOHCエンジンにFFレイアウトというメカニズムで登場。若いカップルからの絶大な支持を受け、〝デートカー〞というカテゴリーを構築した。しかしニーズの変化には抗えず、2001年を最後に販売を終了。24年という雌伏の期間を経て、再降臨したのが6代目のプレリュードだ。
エクステリア




かつてアイデンティティとされていた電動サンルーフもリトラクタブルヘッドランプも付いていないが、前者は高い位置に重量物を置くのを嫌ったため。後者はデイライトの義務化と、LEDの普及でリトラにする必要性がなくなったからだ。グランドコンセプトは〝アンリミテッドグライド〞。グライダーで滑空する気持ち良さをデザインでも走りでも表現することを狙った。背の高いハイブリッドユニットをボンネット下に収めながら、プレリュードらしいワイド&ローのフォルムがうまく表現されている。
乗降性


乗り降りする際の足腰の負担はそれなりに大きいが、サイドシルに手を着きやすい平面をつくったり、ドアが大きく開けられない場所でも足が通しやすいように内張りを逃がすなどの工夫があちこちに見られる。運転席と助手席ではシートもつくり分けられており、助手席は乗り降りしやすいよう、クッションサイドのサポートからワイヤーを除いている。後席は完全な〝+2〞仕様。定員は2名でシートベルトも2名分だ。頭上スペースは狭く、実用になる身長は150㎝ぐらいまで。しかも頭上はガラスなので快適ではない。
インストルメントパネル

プラットフォームはシビックのものを130㎜短縮。それに合わせて専用のボディ骨格をつくった。注力したのは横曲げ剛性の向上。これによって、フロントで発生したコーナリングフォースが素早くリヤに伝わり、操舵応答性が高まる。一方で、捩り剛性は上げ過ぎず、ボディもサスペンションの一部として衝撃を吸収するというコンセプトだ。サスペンションはシビックType Rと共通。ワイド化したボディへの対応と、ニュルブルクリンク北コース最速のポテンシャルを乗り心地に振り向け、〝突き抜けた性能〞を実現するために選ばれた。
居住性


フロントブレーキはブレンボの4ポットキャリパーで、車名のロゴまで入っている。パワーユニットはシビックe:HEVと同じものだが、制御はプレリュード専用。〝S+シフト〞というモードを選ぶと、エンジンの振る舞いが8速ステップ式ATのようになり、エンジンと対話しながらクルマを操る楽しさが味わえる。ノーマルモードでは実燃費も良好だ。
うれしい装備






新規デビュー 25年9月5日
月間販売台数 500台(25年9月~11月平均)
WLTCモード燃費 23.6km/ℓ

ラゲッジルーム


ンタッチで背もたれを倒せる。床面はフラットでタイヤ4本が積載可能。
600万円超えの価格を「高い」と言う向きもあるが、シビックType Rのシャシーを使用し、ボディも内外装も専用開発。ハイブリッドシステムも搭載しており、コネクテッド機能もグーグルもBOSEプレミアムサウンドシステムも標準装備しているのだから「妥当」というほかはない。子育てが終わった世代の〝デートカー〞には最適ではないか。


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