SUBARU Premium Test Drive 2026

『シン・モーターファンフェスタ2026』のスバルの出展内容は、「SUBARU Premium Test Drive」と銘打ち、最新モデルや特別仕様車、限定モデルの試乗会が最大の目玉コンテンツ。発売されたばかりのEV「トレイルシーカー」や『東京オートサロン2026』でお披露目された特別仕様車レヴォーグとWRX S4の「STI Sport-R Black Limited II」、インプレッサ「ST-H STI Performance Edition」が用意された。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」

中でも、WRX「STI Sport #」は600台の限定モデル。ついに登場したWRXの6速MT車だけにその注目度は抜群だ。これまで、発表のあった『東京オートサロン2026』に加え『ゲレンデタクシー2026』ではデモランを披露。

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『東京オートサロン2026』スバルブースレポート。
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『スバルゲレンデタクシー』イベントレポート

『JAFモータースポーツジャパン2026』では同乗試乗会も実施されたが、『シン・モーターファンフェスタ2026』ではついに自身でステアリングを握っての試乗が可能となった。

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『JAFモータースポーツジャパン2026』イベントレポート

台数と開催時間の関係で試乗は事前に抽選が行なわれており、高倍率の難関を突破した幸運な来場者が各車のステアリングを握った。やはりWRX STI Sport #が人気だったようだが、テストドライブに参加した来場者は一様に笑顔がクルマから降り、短いコースと時間ながらスバルの走りを楽しんだようだ。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」

バランスドエンジンの価値を改めて感じる乗り比べ

また、メディアにも短いながら試乗時間が設けられた。しかも、WRX STI Sport #の目玉メニューでもあるバランスドエンジン搭載車とノーマルエンジン車の比較試乗も実施された。コースはマルチパーパスドライビングコースをパイロンで仕切りストレートと複数のコーナーを組み合わせたものを走行した。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」

バランスドエンジンをより体感するためにまずはノーマルエンジン車から試乗。プロトタイプではあるが、エンジン以外はWRX STI Sport #の仕様どおりの個体だ。

クラッチとブレーキを踏みエンジンスタート。小気味よく目覚めるFA24型2.4L水平対向4気筒DOHCターボのフィーリングはSPT(スバルパフォーマンストランスミッション)=CVTのWRX S4から変わった印象は無い。そのままシフトレバーを1速に送ると、節度感はありつつもスムーズに入る。クラッチを離してスタート。重くは無いが確かな反力とわかりやすいミートポイントでクラッチ操作は思った以上に容易だ。

WRX STI Sport #(プロトタイプ)

コースの広さや設定的に2速〜3速での周回となるが、シフトアップ・シフトダウン時のシフトレバーのスムーズさが気持ちが良い。ガッチリとしたフィールで「入れる」のではなく、スッスッと「入る」ためレバーは「送る」という表現がしっくりくる。

昨今のホンダ・シビックの6速MT車の「レブマッチシステム」のような自動ブリッピング機能などはなく、ダブルクラッチやヒール&トゥで回転を合わせるのだが、クラッチとシフトレバーの操作が実にリズム良く決まる。1速・2速や3速・4速といった直進方だけでなく2速・3速の変速操作でもレバーは自然に各ゲートに吸い込まれる。無駄に変速したくなるほどの気持ちよさだ。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」

ZF製電子制御ダンパーとSTIパフォーマンスパーツで固められた足まわりは、しっかりと路面を捉えてクルマをしなやかに旋回させる。フロント対向6POT・リヤ対向2POTのブレンボキャリパーの制動力も、タッチの良さとリニアな減速度で、その走りはとても気持ちが良い。

これにバランスドエンジンが載るとその気持ちよさはさらにランクアップする。停止時の空ぶかしでも、明らかに吹け上がりの鋭さが増しているのがわかるし、走り出せばエンジンのリニアリティの向上をさらに実感する。ノーマルエンジンでも気持ちが良かったのに、バランスドエンジン搭載車はそのさらに上をゆく仕上がりになっていた。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」

昨今はクルマの製造公差も小さくなっており、ノーマルでも十分な精度で組まれている。とはいえ、やはり重量を揃えたパーツで組まれたエンジンは、ノーマルを上まわるフィーリングになることを実感した。
正直、一般道を走ってみたいと思ったし、このコースでもいくらでも周回を重ねたいと思わずにはいられなかった。乗るとハマるスバルのクルマの真骨頂といったところだろう。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」

気軽に楽しめるMT車を提供したい

試乗に際してWRX STI Sport #の開発責任者である小林正明氏にお話を伺うことができた。
このクルマの企画意図としては、やはりWRXのMTモデルを求める声に応えなければならないという思いがあったという。

WRX STI Sport #開発責任者・小林正明氏。

しかし、一方でWRX STI Sport #に搭載されるマニュアルトランスミッションはTY75系。先代のWRX STIに搭載されたTY85系ではない。TY85はDCCD(ドライバーズコントロールセンダーデフ)を備え、より大きなトルクに対応できるトランスミッションで、WRXに搭載するMTとしてはこちらが相応しいのでは無いかと感じられる。

TY85型6速MT(VAB型WRX STI)

そのことについては、まずMT車を気軽に楽しんでもらいたいこと、そして軽くしたいことが挙げられた。TY85はDCCDと大トルク対応のギヤを備えるため、TY75よりも約30kgも重い。今回、バランス取りこそされているものの、エンジンの出力はノーマルの270ps。十分な出力ではあるが、+30kgの重量増の影響は小さくない。気軽にMTの走りを楽しんでもらいたいというコンセプトからは些か外れてしまうというわけだ。

WRX STI Sport #(プロトタイプ)の6速MT。

とはいえ、限定車としての魅力を持たせなければならない。STI製パフォーマンスパーツや内外装はもちろん、バランスドエンジンもその一貫だ。

WRX STI Sport #バランスドエンジンと小林正明氏。

これで価格が610万5000円。ベーシックグレード「GT-H EX」の447万7000円からは約160万円高となるが、STI系グレードで言えば「STI Sport R EX」の502万7000円からは約108万円高、特別仕様車の「STI Sport R-Black Limited系」の530万2000円からは約80万円高程度となる。

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WRX STI Sport #の仕様と装備

これは6速MT+バランスドエンジン搭載と考えれば安いのでは無いだろうか。STIコンプリートカーとはいえ「S210」は800万円だったのだ。

「S210」はSTIコンプリートカー初のCVT搭載車となった。

これについても、小林氏はやはり気軽にMT車を楽しんでほしいというコンセプトからきた価格設定だと言う。会社的には不可能だが、小林氏的にはもっと安くしたいくらいとのこと。
となると、バランスドエンジンや特別装備は省いてもっと安く買えるベーシックなMT搭載グレードの設定も期待したくなる。実際、海外にはベーシックグレードのMT車が存在するわけで。

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カナダ仕様のベーシックグレードWRX「SPORT」(6速MT/左ハンドル)の試乗レポート。

一方で、『ジャパンモビリティショー2025』で公開された「パフォーマンスB STIコンセプト」はFA24型エンジン+6速MT+DCCD、つまりTY85型トランスミッション搭載車と考えられた。それだけにパフォーマンスB STIコンセプトないしTY85型トランスミッション搭載WRXにも期待したくなる。

『ジャパンモビリティショー2025』に出展された「パフォーマンスB STIコンセプト」。

メーカー側として現時点時で言えることは無いが、小林氏の話からは前向きな印象は感じられた。スバルは、ソルテラに続きトレイルシーカーを発売。北米ではアンチャーテッドも公開しており、さらにもう1台のEVの噂もある。ストロングハイブリッド車も人気を集め、環境対策車も充実してきた。それだけに、今後はパフォーマンスモデルの車種数も増やせるのでは無いだろうか。

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トレイルシーカーとは? 新型トレイルシーカーは、スバルのグローバルバッテリーEV(以下、BEV)ラインアップ第2弾となるミドルサイズSUV 。大容量リチウムイオンバッテリーを搭載することで、上位グレード「ET-HS」では […]

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4月9日に発売されたトレイルシーカー。

いずれにせよ、これまでBRZを除き絶えていたスバルのMT車が限定ながら復活したこと、また今後に繋がりそうなことを喜びたい。

WRX STI Sport #以外にアップグレードサービス施行車などを展示

『シン・モーターファンフェスタ2026』のスバルブースはマルチパーパスドライブコースに配置。

「SUBARU Premium Test Drive 2026」以外にも展示用のWRX STI Sport #(プロトタイプ)が置かれた他、4月17日よりスタートした「アップグレードサービス」施行車とパーツも展示。さらに、認定中古車や「STI Advanced Oil」も紹介していた。

「スバルアップグレードサービス」施工車。
「STI Advanced oil」

ここまでの画像や、本文にはない画像はページトップの「この記事の画像をもっと見る(37枚)」で見ることができる。『シン・モーターファンフェスタ2026』のスバルブースの雰囲気を画像で楽しんで欲しい。