投稿者:神奈川県/ヒロシA型さん
チェンの回答
バイクをよーく見てみると、鉄のボルトや部品から赤いサビがうっすら出ている!なんてことあるよね。表面だけがサビている状態であれば機能的にさほど問題はないけれど、やっぱり見栄え的には良くない。サビは鉄が酸化してしまう現象で、特に水分や高温が大好き。足周りやエンジン・排気系・ブレーキ周りはサビの大好きな場所なんだ。
そんなわけで、カスタム車両でよく見るのが純正の鉄ボルトからステンレス製のボルトに変更されている例。ステンレスは英語では「ステンレススティール」と言い、直訳すると「錆びない鉄」という意味。なかでも特に流通しているのが「SUS304」という種類で、ホームセンターで売っているステンレス製ボルトもほとんどがコレだと思っていい。特徴としては鉄にクロムとニッケルを加えた合金で、大気中の酸素に触れると表面にミクロン単位の薄くて強力な酸化被膜を作ってくれる。この酸化被膜が酸素を遮断してくれるから酸化(サビ)が進行しないって仕組みだ。衛星面にも優れるため、食品加工用の機械や食器などにもよく使われている。強度も鉄ベースの合金なので、チェンの経験上だけれども大きな問題が起きたことはない。
だから「 イイコトだらけやん!」と思われるかもしれないけど、実は気を付けたいポイントがある。「カジる」と言う現象で、鉄と比べてステンレスは摩擦係数が高く膨張率も高いという特性を持っているんだ。そのため、ボルトを締めたり緩めたりす際にネジ山が発熱してしまい、癒着してしまうことがある。結果としてそれ以上締めたり緩めたりできなくなってしまうんだ(焼き付きと表現する場合も)。こうなると壊して外すしかなくなるよ。予防策としてはグリスを塗布するのが一般的だ。他には「電位差」とって、素材の違う金属同士が触れ合うと起きる「カジリ」もある。アルミ部品の締め付けにステンレスボルトを使うと「電位差」の違いによってアルミ部品が腐食してしまうことがある。とはいえこちらもネジ山をモリブデン系グリスで潤滑しとくと予防できますよ。
まとめ
●強度・耐食性はGOOD!だけどかじったらジ・エンド
●使用時はモリブデン系グリスで潤滑を♡
※この記事は月刊モトチャンプ2023年3月号を基に加筆修正しています。



