先生(右):損 保太郎

某損保サービスセンターに勤務。今回は新たなコミューターについて保険マンの目線からレクチャー。

生徒(左):モン太

電動キックボードが気になるお年頃。何に気を付けたらいいモンか?教えて保太郎さん!!

電動キックボードは自転車?バイク? 加入する保険はどうなる?

モン太 電動キックボードで街中を颯爽と走っているのをよく見かけるモン。駅前やコンビニとかでもレンタルできる電動キックボードってそもそも何者なんだモン?
損 保太郎(以下 保太郎) 2023年7月の法改正で基準を満たす電動キックボードは公道を走れるようになった。道交法上では【特定小型原動機付自転車】という区分になるんだ。簡単な基準は下の表にまとめたので参照してね。モン太君の言う通り颯爽と走っていて便利そうな乗り物だよね。けれど、警察庁の発表によると事故も増えているようなので、気を付けないとね!
モン太 事故といえば保険だけど、ヘルメットをかぶらず免許なしで乗れるから自転車の保険に入るのか?それともバイクの保険に入るのか?どっちだモン?
保太郎 交通ルールは自転車との共通点が多いから悩むよね。だけど、電動キックボードについては原付と同じで自動車保険もしくは家族で自動車を持っている人がいればファミリーバイク特約で対応できるよ。もちろん自賠責保険(強制保険)の加入も必須! なお2024年4月からは特定小型原付専用の自賠責保険料区分も新設されているので、購入時やナンバー取得時には忘れずに加入しよう。シェアリングサービス(レンタル)の場合は保険をかけてある場合がほとんどだと思うので事業者の利用規約を確認してみてね。ただし補償内容や限度額は事業者によって異なるので、「保険に入っているから大丈夫」と思い込まないことも大切だよ。

事故が起きたらどうなる? 気になる過失割合の考え方

モン太 便利そうだなと思う一方で、結構車道を縦横無尽に走っていて、ヒヤッとする場面を何度か見ることもあったモン。保太郎さん、事故を起こした場合の過失割合ってどうなるモン?
保太郎 実はそこは私も気になっているところ。バイクか自転車かで過失割合というのは結構変わってくるからね。当然、交通弱者である自転車の過失割合は低くなる。そもそも交通事故の責任割合はこれまでの裁判例をベースに基準が設けられている。歴史が浅いだけに電動キックボードについては当時まだ裁判例が少なく、考え方も発展途上だったんだ。基準が決まってないだけに当面は揉めることが多いかもね。だけど個人的に思うところは、電動キックボードの最高速度は構造上20km/hまでで、走行できる場所や扱い方も自転車に準じることが多い。過失というのはザックリ言うと危険を予見した上で回避できたかどうかという点がポイントになることを考えると、バイクよりも自転車に準じた過失割合が適用されることになりそうだね。
モン太 なるほど。そういう事だモンか!
保太郎 ちなみにヘルメットをしていなくても罰則はないけど、事故に遭った場合は怪我が重篤化しやすくなる。その場合、安全のために着用が推奨されているヘルメットを着けていなかったことが、損害の拡大につながったと判断される可能性もある。当然飲酒運転もご法度だよ。特定小型原付も道路交通法上の車両だから、酒気帯び運転や飲酒運転は厳しく処罰されるんだ。22年の9月には飲酒運転で自損事故を起こした男性が亡くなってしまった例もあるから、僕らライダーは気を付けないとね。
モン太 なるほど、キックボードを見かけたら極力近づかないことが自分を守る事になりそうだモン。

※構造上20km/hを超える速度を出せないこと。また自転車通行可の歩道を走る場合は最高速度表示灯を点滅させた上で構造上6km/hを超えないことが必要。

※本記事では一般的な自動車保険・自賠責保険について解説しています。契約内容や各社の約款により、補償内容や対応が異なる場合があります。保険契約に際しては各保険会社の約款を良くご確認の上ご契約ください。

※この記事は月刊モトチャンプ2023年10月号を基に加筆修正をしています

【モトチャンプ編集部】