先生(右):損 保太郎

某損保サービスセンターに勤務。自身もライダーであり、日々重篤なバイク事故を減らせないかと模索。

生徒(左):モン太

バイク歴3年のビギナーライダーで、保険に関する知識はほぼなし。そのため、これを機会に勉強中。

一番多い右直事故!バイクが直進でも速度超過だと過失割合が不利に修正

損 保太郎(以下 保太郎) 交通事故の過失割合は事故形態によって変わるのは以前お話ししたよね。けれど同じ事故形態であればすべて同じ過失割合ってことではなく、個別に検討していくんだ。
モン太 具体的にはどんな事情で過失割合って変わるんだモンか?
保太郎 分かりやすい例でいうと、スマホの画面を注視しながら運転をして事故を起こしたり、論外だけども飲酒運転で過失割合が大きく変わってくる。そして、見過ごせないのが速度オーバーなんだ。日々事故対応をする中で争点になる事も多い。ボクもバイクに乗るから分かるけど特性上加速が良い分、速度超過しやすい。気付いたらこんな速度に!ってパターンはモン太くんも経験があるんじゃないかな。
モン太 うん、そんな時ってあるモン。
保太郎 対向車同士の右直事故を例に挙げてみよう。、ベースとなる過失割合は直進のバイクが15%、右折のクルマが85%になるんだ。だけどバイクが速度違反をしていた場合は、直進でも不利に修正されてしまう。実際にあったケースなんだけど、不幸にもライダーが重い怪我を負ってしまって損害額は億単位に。しかし、速度オーバーで過失が逆転してしまい受け取れる賠償金が数千万円減額されてしまったこともあったよ。

街には至るところに目あり!ドラレコ付帯率も50%以上の時代に

モン太 速度違反が原因で減額されてしまうことは理解できたモン。でも、速度違反をしているかどうかなんて、どうやって分かるモンか?

保太郎 良い所に気が付いたね。ひと昔前までは事故後のクルマやバイクの損傷度合いの大きさから推定したり、目撃者の証言から推定することが多かった。
モン太 そんなんで正確に速度って分かるモンか?
保太郎 保険会社にはアジャスターと呼ばれる事故の鑑定人がいて調査をしているから、ある程度の精度は期待できるけど、「正確」とまでは言い難いかもしれないね。
モン太 え~それは困るモン。
保太郎 そうだよね。だけど、最近はドライブレコーダーが普及してきていることもあって、客観的な映像が証拠として残っているケースが多い。ほかにもコンビニや住宅などの防犯カメラも交通事故の解析に用いられていることもある。こうした街中の目で速度が立証できるんだよ。
モン太 ほえ~。
保太郎 意識しなくても速度が出てしまうこともあるバイクだからこそ気を付けたいところだよね。そもそも、法定速度を守っていれば事故にあうこともなかったかもしれないし、仮にあったとしてもそこまで重篤にならなかったかもしれないしね。
モン太 そうですね。僕も安全運転を日々心がけて、保太郎さん

防犯カメラの記録から速度が解析できる

イラストのようにカメラの映像からバイクが走行した距離と時間から正確な速度解析が可能。1秒で30m進んでいれば秒速30m。時速換算すれば108km/hということになる。

※ここでは一般的な自動車保険について解説しています。各社の約款や個別の事情により内容が異なる場合があります。

※この記事は月刊モトチャンプ2023年4月号を基に加筆修正をしています