穏やかな走りと低燃費を実現 子育て向け装備を多数搭載

いわゆるスーパーハイトクラスの先駆車がタントだ。初代は2003年に登場しており、そこから数えて4代目となる現行モデルは19年7月に登場。DNGA(Daihatsu New Global Architecture)を初採用している。モデル展開はタントおよびタントカスタム(と22年に追加設定されたタントファンクロス)で、さらに福祉車両のフレンドシップシリーズ(回転シート車/昇降シート車/車いす移動車)をタント/タントカスタムの両シリーズに用意する。

エクステリア

2022年秋の大幅改良でフロントフェンダーやバンパーを立体感のある造形にしたが、リヤまわりは大きく変わっていない。「カスタム」は、大型前後エアロバンパーやメッキサイドガーニッシュを用意する。最小回転半径は4.7m。

23年にはeco IDLE(アイドリングストップ)非装着車が設定されたが、こちらは25年5月に廃止。一方で同年7月には、「リミテッド」(特別仕様車)を設定した。標準車の「X」系は両側パワースライドドア化、タントカスタム(とタントファンクロス)では、全車速追従機能付きACC、レーンキープアシストの安全運転支援機能やETCユニットなどをパッケージングした、オプションのスマートクルーズパックを標準化しながらお買い得な価格設定としたグレードだ。

乗降性

このタントシリーズの最大の特徴といえば、07年登場の2代目以降継続採用される〝ミラクルオープンドア〞だ。これは車体左側に採用される仕組みで、前後のドアにセンターピラーを内蔵することでピラーのない大開口を実現したもの。カタログでも親子で並んで乗車/雨の日に傘をさしたままの乗り降り/大きな荷物を楽々積み込める……といった、ならではのメリットが紹介されている。構造的にはフロントドア側の上下2ヵ所にラッチ&ストライカーを設けるなどしたことで実現している。ドア関連ではほかに、両側パワースライドドア、タッチ&ゴーロック、助手席およびスライドドアのイージークローザー、キーフリーシステムなど、使い心地の良さや利便性の高さを謳う機能も設定されている。

インストルメントパネル

センターメーターの採用でステアリング奥に収納を設けるなど、利便性の高い設計になっている。シフトや電動パーキングブレーキなどの操作系をセンタークラスターに配置する。

室内では後席へのウォークスルーや左側からの乗降を可能とする540㎜の運転席ロングスライドや380㎜の助手席ロングスライドも特徴。後席も左右分割リクライニング&可倒、240㎜のロングスライド機能を備え、フレキシブルな使い勝手をもつ。「L」グレードを除き全車に360度スーパーUV&IRカットガラスや格納式リヤドアサンシェードが装着されるほか、オープナーレバーの操作の必要がないドアロック連動のフューエルリッドなど気配りがきめ細かい。

居住性

22年の改良時から加わった、ラゲッジスペースを2段に使え、外してテーブルにもなるデッキボードも使い勝手が良い。もちろん耐荷重1㎏のユーティリティフック(デッキサイドに4個)、格納式シートバックテーブル、後席クォータートレー&ボトルホルダーなど、涙ぐましいほど(!)の親切な装備、機能も見逃せない。

うれしい装備

取り外し可能な上下2段調整式デッキボードは、脚を展開することでミニテーブルに早変わり。キャンプなどで荷物置き場としても使える。
自転車などの大きな荷物によっては、バックドアよりも大開口を確保するミラクルオープンドアの方が出し入れしやすい場合もある。
月間販売台数   8312台(25年7月~12月平均値)
現行型発表     19年7月(一部仕様変更 24年10月)
WLTCモード燃費  22.7㎞/ℓ※「L」「X」のFF車

ラゲッジルーム

搭載エンジンは自然吸気とターボの2機種があり、いずれもCVTとの組み合わせとなっている。総じて言えることは、日常使いを前提にパワー感、乗り味など穏やかな印象で、馴染みやすく仕立てられているということ。自然吸気エンジンであれば低燃費が実感でき、ターボは遠出にも通用する動力性能の余裕を発揮している。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.175「2026年 軽自動車のすべて」の再構成です。

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