駆動バッテリーで家電を使えるのがEV最大のアドバンテージ

モデルを務めてくれたのは、2026年シーズンSUPER GT レースアンバサダー「Moduloスマイル」のお二人。左が池永百合(いけなが ゆり)さん、右が根岸しおり(ねぎし しおり)さん

「Hondaキャンプ」の新スタイルが、EVと車中泊。まずは、N-VAN e:の車中泊仕様から紹介しよう。

正直、軽EVにはご近所特化モビリティというイメージもある。はたして、EVで車中泊のメリットはどこにあるのだろうか。

今回、N-VAN e:に純正アクセサリーを利用した車中泊仕様にアレンジしたホンダアクセスのスタッフによれば、EVのメリットは「駆動バッテリーで家電を動かせること」なのだという。

駆動用バッテリーの電力を取り出して利用できる「ホンダパワーサプライコネクター」は純正アクセサリーで用意されている
N-VAN e:にはキャンプ場などで外部電源を利用できる入力キットが、純正アクセサリーに設定されている。ホンダパワーサプライコネクターと電源コードでつなげば室内でポータブルエアコンや各種家電が利用できる

ポイントは、N-VAN e:の純正アクセサリー「外部電源入力キット」だ。これは、エンジン車のN-VAN譲りのアクセサリーで、オートキャンプ場などでの外部電源を利用することを想定したもの。そこにEVの駆動バッテリーから電気を取り出す「ホンダパワーサプライコネクター」を組み合わせることで、EVの大容量バッテリーを停車中に利用することが可能となる。

ホンダパワーサプライコネクターは最大1500Wに対応している。そのためポータブルエアコンや電気ケトル、ホットプレートなど様々な家電を利用することができる。電気で調理するのは焚火に比べて、気軽だし安全性も高い。なんなら車内でも調理可能だ。

また、夏場の車中泊では夜間の涼しさを確保することが大テーマ。EVであれば、車両に装備されるエアコンを使ったとしてもアイドリングストップは守っているといえるが、クルマが走行できる状態で就寝するのは一定のリスクがある。そうであれば、余裕の駆動バッテリーを活かしてポータブルエアコンで涼を取るほうがスマートだ。

キャンプ地に着く前に、駆動バッテリーをそれなりに充電しておく必要はあるが、急速充電を使えば30分程度で、かなりの充電率まで回復できるのは事実。ポータブル電源を充電するよりもスピーディであり、連泊時にはむしろ使い勝手が良いといえる。

つまり、EVでの車中泊&オートキャンプは、かなりアリといえるのだ。

ちなみに、N-VAN e:で車中泊をしようと思うと、1人分のベッドスペースしか確保できない。ただし、日帰りキャンプといった用途であれば、N-VAN e:自体をテントやタープのように利用することで設営や撤収が容易になるというメリットもありそうだ。

純正アクセサリーのルーフキャリアに、市販のサイドオーニングをセットした図。助手席側でオーニングを展開するとピラーレスの大開口を活かして車内外をシームレスにつないた空間が実現できる

スーパーワンで走り回ったあとのコーヒーは最高だ

つづいて、話題のホットハッチ「スーパーワン」におけるアウトドアの楽しみ方を紹介しよう。

まず、最初にお断りしておきたいのはスーパーワンでの車中泊はかなり難しいことだ。後席を格納することでフラットなスペースは生み出せるが、大人が横になるのにはミニマムであり、キャンプを楽しむのであればテントを設営することが基本となりそうだ。

ラゲッジスペースを斜めに使っても、大人が横になるとはみ出してしまう。休息スペースと割り切りたい

しかしながら、アウトドアでの楽しみは一泊することだけではない。スーパーワンのような走りの楽しいマシンになると、早朝のワインディングを駆け抜け、ちょっとしたスペースを見つけて、お気に入りの豆でモーニングコーヒーをいただく、という楽しみ方もある。

そうしたシチュエーションで役立つのが、N-VAN e:でも紹介したホンダパワーサプライコネクターだ。このコネクターを普通充電ポートに差し込めば、電気ケトルでお湯を沸かすことができる。ワインディングの空気を感じながら、淹れたてのコーヒーの味わうのは、最高の贅沢となるだろう。

スーパーワンのラゲッジスペースは十分に広いので、様々なキャンプ用品を搭載する余裕はたっぷりとある。写真のようにオートキャンプ場に足を運んで、テントを設営すれば、駆動バッテリーの電気を利用したクリーンなキャンプを楽しむこともできる。

その際に、見逃せない純正アクセサリーがテールゲートタープ。じつはフリード用テールゲートタープを流用しているということだが、まるでスーパーワン専用設計のようなジャストフィットぶり。ライトなデイキャンプ的用途であれば、テントを使わずテールゲートタープだけで十分に楽しめそう。

大容量バッテリーを床下に積んでいるというEVは、「Hondaキャンプ」における可能性は無限大であり、アウトドア派にもEVの存在感は増してくるだろう。

フリード用のテールゲートタープは、スーパーワンにも装備可能。テールゲート周りの楽しみ方が広がる