Turntide Technologies(ターンタイド)は、ドイツのハノーファーで開催されるIAA Transportation 2026において、アキシャルフラックス電動駆動ユニット(EDU)、電動パワーテイクオフ(ePTO)、およびハイブリッドシステムを初公開した。従来型のEDUと比較して、圧倒的な小型化・軽量化と高トルク化を同時に達成。バッテリー重量によって積載量(ペイロード)が犠牲になりやすい商用EVや建設機械において、このドライブユニットの採用は車体パッケージングの自由度と実用性を劇的に改善する可能性を秘めている。
アキシャルフラックス電動ユニット:EDU

ターンタイドの新型EDUは、モーター、インバーター、デファレンシャルで構成される半統合型モジュール式プラットフォーム。ラジアルフラックスEDUと比較してトルク密度は53%向上、サイズは58%、重量は37%削減されている。なお、ラジアルモーターとアキシャルモーターの構造の違いは、ツインクラッチにおける「同心円異径入れ子レイアウト」と「同軸同径タンデムレイアウト」の違いをイメージするとわかりやすい。
半統合型と称するのは、インバーターを別体としているためか。アキシャルフラックスモーターは「薄い(パンケーキ型)」のが最大の特徴。モーターとギアだけを極限まで薄く一体化しておけば、商用車の狭いラダーフレームの間や、既存のエンジン車のベルハウジング(変速機との結合部)の隙間などに収めることができる。一番かさばるインバーターは「空いている別の隙間」に配置すればよいため、多種多様な形状の商用シャシーに載せやすくなるのが特長のひとつ。
加えて、常に重い荷物を引いて走る商用BEVは、熱負荷が尋常ではない。インバーターを分離しておくことで、車両の熱設計に合わせて「モーターとインバーターを直列(同じ冷却水経路)で冷やすか、並列(別々の経路)で冷やすか」をOEM側が自由に選べるようになる。同じ観点から、完全統合型の3-in-1だとインバーターの電子部品がひとつショートしただけで、重いドライブユニット全体を車体から下ろして交換・修理しなければならないケースがある。インバーターを分離しておけば、独立して素早く部品交換が可能。故障による稼働停止(ダウンタイム)は致命的な商用車にとって、半統合型にはこれらのメリットがあると思われる。
電動パワーテイクオフ:ePTO

ターンタイドのePTOシステムは 、大トルクのアキシャルフラックスモーターとパワーエレクトロニクスを組み合わせることで、エンジンを運転させることなく補助動力を供給するデバイス。セメントミキサー、ごみ収集車、クレーン、リフト、ブームなど、アイドリング時間が長い用途では、定置作業中にエンジンを作動させないことで、燃料消費量とエンジンの摩耗を削減できる。
最大トルクは0rpmから発生する特性で、瞬時に制御が可能。駆動系と独立してポンプの速度と流量を最適化できる。50kW/100kW/150kWのモジュラーアーキテクチャは90%超の最大システム効率とし、ハイブリッド車およびBEVに対応、燃料消費量、メンテナンスコスト、騒音を低減する。
ハイブリッドシステム

ターンタイドのハイブリッドシステムは、モジュール式のアキシャルフラックスプラットフォームとし、55kWから1MWまで拡張可能。シリーズ/パラレルハイブリッドのいずれにも対応するとともに、新規および既存車両プラットフォームへの統合を簡素化するドロップインパッケージを採用しているのが特長。

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