不意の動きは不快に直結
視野を広くして流れを読む
まず、大前提として、ボーっとしながらではダメだということです。視野を広く保ち、先の先の信号やクルマ、自転車、バイク、通行人など、視界に入れて走ります。
「信号が変わりそう」とか、「あのクルマ、追い越し車線に出てきそう」「前のクルマ、左折しそう」「駐車車両がある」「横断歩道に差し掛かる人がいる」など、流れを読んで運転することが大事です。
そして、行き当たりばったりではなく、先を組み立てながらクルマを操る。そうすることで、同乗者が不快に思う原因のひとつである、不意の動きを封じることができます。ブレーキでいえば、急ブレーキや頻繁な加減速の繰り返しなど。それらがなくなるだけでも、スマートドライブにかなり近づくことができるでしょう。
『やんわりブレーキ』も
『最初に強く』は変わらず
公道では緊急事態でもない限り、ブレーキをドカンと踏むことはありません。しかし、同乗者を気遣った『やんわりブレーキ』も、踏み始めが最大踏力で、その後は抜いていく一方通行であることに変わりはありません。
止まりそうにないからと、途中で踏み足すことを許容していると、サーキットでもその癖が抜けません。つねに「最初にいちばん強く」を意識してください。
もっとも、実際問題、「このままじゃ止まりそうにない」なんて場合、踏み足して止めてください! 前のクルマに追突したりしたら、元も子もありません。
止まりたい位置を意識する
スローでもメリハリは大事

『最初にいちばん強く』の踏力加減を決めるためには、止まりたい位置をハッキリ意識してブレーキングに臨むことが重要です。これが曖昧だと、サーキットでもその癖が出てきてしまいます。
そして、ブレーキを踏んだ瞬間に、行き過ぎか、余るのか、がわかるようになること。早めに気づけば、ドライビングの組み立てを変えるとか、対応のしようがありますが、途中まで気づかないようだと、かなりヤバイ。どんな踏み方でどのくらい止まるのか、の感性を、経験をたくさん積んで養うことが大切です。
また、止まりたい位置を意識することと重なる話かもしれませんが、『やんわりブレーキ』でも、同乗者に不快感を与えない範囲内で、できるだけ短い距離で減速するといったメリハリを意識することは大事です。つねに、そのシチュエーションでの最良のブレーキングを心掛けたい。
足のどの位置で踏むかを
習慣をつけておく
いまどきのクルマは雑な操作でもよく止まります。なので、決まりごとなく、何となく操作している人も多いと思います。しかし、やり方が定まっていないと、操作ミスの危険性が増えますし、いつまで経っても丁寧な、正確な操作ができないままです。
前の回でも述べたように、ブレーキペダルを踏むときは、母指球や指の付け根の下あたり、軽く踏むときは、ペダルの右端を親指の付け根の下あたりでそっと、旋回中は最初から指先に近い部分で……など、また、戻すときは指先に近いほうに力点をズラして、軽いブレーキのときはペダルの右端からアクセルペダル方向へスライドさせて……など、足のどの位置で操作するかをケースごとに習慣づけておくといいでしょう。カカトの位置も普段からあまり動かさないようにしておきたい。
地味なことではありますが、サーキットでのブレーキ操作の精度アップに貢献することは、いうまでもありません。
踏力を繊細に抜くために
指先に近い部分を使う
街中で止まる際のブレーキングは、スーッと一定に掛けて、最後、止まりきる寸前にスッと抜く操作により、同乗者に不快感を与えないようにしていると思いますが、この最後の抜きは、サーキットでのターンインでの抜きと一緒です。
丁寧な操作で、じんわりと減速Gを抜くことが求められますが、それには前の回で述べたように、足裏の指先に近い部分を使いましょう。その部分に途中から力点を移し、じわっと緩めていきます。スマートブレーキングの仕上げの要素です。同時に、こちらも、サーキットでの繊細な操作のトレーニングになります。
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