「矢印だけ」でも便利!ロイヤルエンフィールドのバイクナビ「Tripper」とは?

ロイヤルエンフィールドは独自のナビゲーションシステム「Royal Enfield Tripper」を、南極点を走破した新型の「ヒマラヤ」などに初導入。Royal Enfield Tripperは、ロイヤルエンフィールドのアプリを使用し、Googleマップを統合。メーター部に設置された、丸型の表示モニターとペアリングすることで、リアルタイムで道案内を表示することができる。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

特許技術「Tripper」は、新型の「ヒマラヤ」や「Meteor 350」に標準搭載

Tripperの表示画面(写真右のメーター)。
Tripperの表示画面(写真右のメーター)。

 デジタルマップで道を検索する時代になったにも関わらず、多くのバイク用ナビゲーションシステムは、なかなか標準化されていないのが現状。コスパの面と、振動・防水といった耐久性の面、ハンドル周りには設置場所が限られているということも、普及しづらい理由にあげられるだろう。

 このような課題を解決するため、ロイヤルエンフィールドは、「Royal Enfield Tripper(略してTripper、以下Tripper)」と呼ばれる、他メーカーに先駆けた、先進的な特許技術を導入した。

 今回、ロイヤルエンフィールドが新たに開発したTripperは、目的地までの最適なルートを表示する「ターンバイターン・ナビゲーションポッド」というシステムで、Googleマップのプラットフォームで構築された、リアルタイムでの道案内に特化したナビゲーションディスプレイ機器。ライダーは所有のスマートフォンにRoyal Enfield Appをダウンロードし、ユーザー登録。その後、自身のバイクにペアリングすることで、簡単に使用することができる。

 Tripperは、メインメーターの横にある専用ディスプレイに表示されるシステム。また、ロイヤルエンフィールド独自のモバイルアプリケーションにより、電波の届かない場所を通過する際も、ナビゲーションは機能し続けるのがポイントだ。

最大20箇所の異なる目的地を登録OK

 ロイヤルエンフィールドは、アプリをGoogleマップに統合するにあたり、シンプルで直感的なナビゲーションを実現するために、多くの時間と労力を費やした。具体的には、デバイスの製造段階から、ライダーからのフィードバックを取り入れ、路上で正しい判断を下すために必要な情報を、分かりやすくシンプルに表示するよう開発。その結果、Tripperは、最大20箇所の異なる目的地を登録することができ、ツーリング等の全体像を容易に確認することを可能にしている。

 Tripperの開発マネージャーであるMatthew Cardenas氏は、

「Tripperのナビゲーションは、左折、右折、ラウンドアバウトなど、シンプルな案内をするよう設計されていますが、曲がり角に近づくと矢印が点滅し始め、ライダーの視界に入るようになっています。その時々に必要な情報のみ表示しているため、ライダーを煩わせることは無し。バイク用ナビゲーションとしては、圧倒的に優れた仕様としています」

 と語る。なお、ロイヤルエンフィールド・アジア太平洋地域責任者のビマル サンブリーは、

「Tripperは革新的なナビゲーションシステム。この特許技術が、自動車業界、特にバイク業界の新たな指針になると信じています。この機能でライダーたちが思い思いの自由なライディングを体験してくれることを期待しています」

Tripperのスマホ表示画面
Tripperのスマホ表示画面

Tripperの使用方法

1:Royal Enfield Appをダウンロードし、必要情報を入力してユーザー登録を行う。
2:アプリ画面に表示された赤ヘルメットのアイコンをタップし、「RE-DISP」をクリックしてBluetoothで車両とスマートフォンをペアリング。
3:車両のTripper用ディスプレイに表示された6桁の数字をアプリ画面で入力。(ペアリングが完了するとヘルメットが緑色に変化)
4:マップ画面で目的地を検索し、案内開始(Navigate)をクリックすると、Tripper画面で案内が開始されます。

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