GPX レジェンド150S|驚愕、アンダー30万円の150ccミッションスポーツ。 シンプル イズ ベスト!を体現した案外優しい乗り心地。

急成長中のタイのモーターサイクルメーカー「GPX」は、GP MOTOR(THAILAND)CO.,LTDという企業が手がけるバイクブランドで、タイ国内ではホンダ、ヤマハの日系ブランドに続いて第3位につけています。2018年6月に「GPX JAPAN」が設立され、日本でも販売網を増やしつつあり、可能性は無限大。まずはスタンダードモデルに乗ってみました。

REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) 
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●GPX 千葉 クロニクル(https://chronicle521.com)

※2019年12月08日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や仕様、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

身のこなしの軽い車体で走りも軽快!

GPX レジェンド150S

 眺めるのはほどほどにして、いよいよ走ってみましょう。懐かしい気さえしてくるではありませんか、冷間時はチョークレバーを引っ張り、エンジンを始動します。セルモーターは搭載していて、目覚めも快調。キャブだからといって始動性が劣るなどということはありません。

 シングルエンジンらしい歯切れのよいサウンドが心地よいではありませんか。月木レーシングからリプレイスマフラーもリリースされているそうなので、排気系を交換してストリートカスタムのベース車両にするにもうってつけです。なんせ車体構成がシンプルですから、どんなスタイルにも変幻自在かもしれません。

 単眼メーターは1万3000rpmまで目盛りが刻まれたエンジン回転計で、埋め込まれた液晶画面で速度やギヤポジション、燃料、オド、トリップを表示。バックグラウンドのカラーが変更でき、シンプルながらも機能は充分なレベルを確保しています。

 細身のバイアスタイヤでヒラヒラと曲がるステアリングフィールも、70〜80年代に活躍した125ccクラスの単気筒モデルのようで好ましいもの。軽快でクセのないハンドリングは街乗りを得意とし、混雑した市街地もスイスイ行けそうです。

GPX レジェンド150S

 低速域から穏やかにトルクが出て、そのままフラットに高回転まで回るエンジンは扱いやすく、非力さも感じません。最高出力9.15PS/8,000rpm、最大トルク1.01Kg-m,/8,000rpmを発揮し、身のこなしの軽さから走りはキビキビと俊敏で、スポーティなライディングも楽しめるでしょう。

 ブレーキもフロントはシングルディスク、リヤはドラム式とオーソドックスですが、不満はなく効きは充分。コストを抑えて、車両価格を低く設定したことの方が強みに思います。

 それはブレーキだけでなく、すべてに感じること。安かろう、悪かろうという視点で見てしまいがちですが、乗ると及第点。保証もあり、エンジンなど内部機関は3年、外装などは1年。パーツ供給はGPX Japanが予備部品を一定数ストックしているほか、タイからの取り寄せでも3〜4日で調達できるとのこと。興味のある人はGPXのディーラーで試乗ができるので、ぜひお試しすることをオススメします。

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著者プロフィール

青木タカオ 近影

青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返…