ドイツSUV兄弟対決「フォルクスワーゲン ティグアン」と「アウディ Q3」のスペック比較

スペックで見るフルモデルチェンジ「フォルクスワーゲン ティグアン」とマイナーチェンジ「アウディ Q3」の違い

「アウディ Q3」と「フォルクスワーゲン ティグアン」は、共通構造を持つフォルクスワーゲングループの兄弟車だ。2024年11月にフルモデルチェンジした新型ティグアンに続き、兄貴分であるQ3も12月にマイナーチェンジを受けた改良新型が登場した。このタイミングで両車の変化ぶりとスペックの違いをガソリンモデルのベーシックグレード同士で比較してみよう。

VOLKSWAGEN TIGUAN
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AUDI Q3

実はプラットフォームが異なる

フルモデルチェンジした「フォルクスワーゲン ティグアン」はプラットフォームが刷新され、進化版の「MQB evo」に変わった。対するグループ内の上級モデルに位置する「アウディ Q3」は従来どおり「MQB」のままとなる。

ただ進化したとはいえ、あくまでMQBの改良版だ。兄弟車であるQ3とはホイールベースまで同じであり、後席の膝周り空間にも大きな違いはない。ただし全高が45mm高いティグアンのほうが頭上空間が広く、後席の快適性は高いといえる。

またティグアンは一気に先進的な内外装デザインへと変化し、多くの新機能が追加された。それに対してQ3の改良内容は新型ディーゼルエンジンの追加と内外装デザインの小変更にとどまる。新型ティグアンは、兄貴分であるQ3に一歩近づいたということができそうだ。

エンジンは共通のダウンサイジングターボ

両者ガソリンモデルは、共通となる1.5リッター直4ガソリンターボエンジ+48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載しており、排気量からエンジン出力まで同じだ。トランスミッションも呼称が違うだけであり、基本構造は共通のデュアルクラッチトランスミッション(DCT)だ。

ただしティグアンはエンジン制御の見直しにより気筒休止の頻度が高められたことで、燃費性能はQ3の14.4km/Lに対して15.6km/Lと優れる。この燃費改善はボディの空気抵抗低減の影響も大きいはずだ。

新型ティグアンのデザインと機能の進化ぶりに注目

これだけの大幅な改良を受けても車両価格はティグアンのほうが安価だ。ただし、上位グレードを選ぶと豪華な新装備が多数追加されて価格が一気に跳ね上がり、本来格上の存在であるQ3よりも高額になってしまう。

ティグアンは著しい進化を遂げたが、静粛性や乗り味などスペック表に現れない部分はプレミアムブランドであるアウディQ3のほうが優れるだろう。しかし、ティグアンのデザインと機能の進化ぶりは最廉価グレード「eTSI Active」でもしっかりと体感できるはずだ。

車両本体価格

フォルクスワーゲンのベストセラーSUV「ティグアン」がフルモデルチェンジ、2024年9月から日本における受注がスタートする。

3代目となる新型「フォルクスワーゲン ティグアン」が9月から日本で受注開始「48Vマイルドハイブリッド初搭載」

フォルクスワーゲン・ジャパンは、7年ぶりにフルモデルチェンジを実施した3代目新型「ティグアン」の予約注文受付を、2024年9月から全国のフォルクスワーゲン正規ディーラーにおいて開始する。日本におけるデリバリーは11月以降を予定している。

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