中国での先行販売に続き「ポールスター 4」を欧州と豪州に投入

フル電動クロスオーバー「ポールスター 4」が欧州とオーストラリアで販売をスタート【動画】

SUVの居住性とクーペのスタイリッシュなエクステリアを組み合わせた、フル電動クロスオーバー「ポールスター 4」の販売が、ヨーロッパとオーストラリアで開始された。
SUVの居住性とクーペのスタイリッシュなエクステリアを組み合わせた、フル電動クロスオーバー「ポールスター 4」の販売が、ヨーロッパとオーストラリアで開始された。
ボルボ傘下のEVメーカー「ポールスター」は、新型フル電動SUVクーペ「ポールスター 4」の予約販売をヨーロッパとオーストラリアで開始した。ポールスター 4は2023年末から中国での生産とデリバリーをスタート。欧州における生産は2024年中頃を予定しており、最初のデリバリーは8月になる予定だ。

Polestar 4

2023年11月から中国で先行販売を実施

2023年11月から中国での生産と先行販売が開始された「ポールスター 4」。今回、欧州と豪州での価格が発表され、2024年8月から生産とデリバリーがスタートする。
2023年11月から中国での生産と先行販売が開始された「ポールスター 4」。今回、欧州と豪州での価格が発表され、2024年8月から生産とデリバリーがスタートする。

ポールスター 4は、クーペのエアロダイナミクスとSUVのスペースを併せ持った、新しいタイプのSUVクーペとして開発。ポールスターのラインアップでは、ポールスター 2とポールスター 3の間を埋める車種となる。中国・杭州工場では2023年11月から生産をスタート。このジーリー(吉利汽車)傘下の最新生産施設は、100%再生可能な電力で稼働している。

欧州における価格は「ロングレンジ・シングルモーター」が6万3200ユーロから、「ロングレンジ・デュアルモーター」が7万1200ユーロから。様々なオプションパックが用意されており、「パイロット・パック」が1500ユーロ、「パフォーマンス・パック(デュアルモーター専用)」が4500ユーロとなっている。

ポールスターのトーマス・インゲラスCEOは、ポールスター 4のヨーロッパとオーストラリアでの販売スタートを受けて次のようにコメントした。

「Dセグメント向けプレミアムパフォーマンスSUVとして開発されたポールスター 4は、ラインナップ3番目のモデルとして、2024年中にすべての市場へと投入されます。SUVクーペを革新的に解釈し、広大な室内空間と魅力的なエクステリアを実現しました」

シングルモーターとデュアルモーターを用意

ポールスター 4は、より効率を高めた後輪駆動のシングルモーター仕様と、2基のモーターを前後アクスルに搭載し、高いパフォーマンスが与えられたデュアルモーター仕様をラインアップする。
ポールスター 4は、より効率を高めた後輪駆動のシングルモーター仕様と、2基のモーターを前後アクスルに搭載し、高いパフォーマンスが与えられたデュアルモーター仕様をラインアップする。

ポールスター 4は、ラインナップ最速モデルとして、永久磁石式シンクロナス・モーターを採用。シャープなシャシーセッティングに加えて、0-100km/h加速わずか3.8秒という、スーパースポーツに互するスペックが与えられている。 

デュアルモーター仕様とシングルモーター仕様が用意され、後輪駆動のシングルモーター仕様は快適性と効率性を重視。デュアルモーター仕様は、足まわりにセミアクティブ・サスペンションを採用し、快適性だけでなくドライビングダイナミクスが大幅に高められている。

シングルモーター仕様は、リヤに最高出力200kW(275PS)、最大トルク343Nmを発揮するモーターを搭載し、航続距離は最大372マイル(598km)。デュアルモーター仕様は、最高出力400kW(551PS)、最大トルク686Nmを発揮し、最大350マイル(約580km)の航続距離が確保された。また、ディスコネクト・クラッチを採用したことで、低負荷走行時にはフロントに搭載された電気モーターを切り離し、航続距離と効率を最大化する。

どちらの仕様もフロアには大容量102kWhバッテリーを搭載。すべての仕様が最大200kWのDC充電/22kWのAC充電に対応し、充電ポートカバーは、電動で開閉する。

あえてリヤウインドウを排したデザイン

SUVの居住性とクーペのスタイリッシュなエクステリアを組み合わせた、フル電動クロスオーバー「ポールスター 4」の販売が、ヨーロッパとオーストラリアで開始された。
ポールスター 4は、コンセプトカー「プリセプト」と同じく、リヤウインドウを排除しており、代わりにフルレングス・ガラスルーフが、リヤパッセンジャーの頭上までカバーする。

ポールスター 4は、コンセプトカー「プリセプト(Precept)」で提示されたデザイン要素を継承。あえてリヤウインドウをなくすことで、新しいタイプのリヤパッセンジャー体験が導入された。また、ポールスターの個性を主張するライトシグネチャー「デュアルブレード・フロントライト」も採用されている。

ジーリー(吉利汽車)が開発した「プレミアム・サステイナブル・エクスペリエンス・アーキテクチャー(SEA:Premium Sustainable Experience Architecture)」をベースに開発。全長は4840mm、全幅2139mm、全高1534mm、ホイールベース2999mmと、ゆったりとしたフォルムを持つ。

EVに求められるエアロダイナミクス性能は、低く抑えられたノーズ、格納式ドアハンドル、フレームレスウィンドウによるフラッシュ・グレージング、リヤエアロブレード、リヤライトバー周辺のエアフロー最適化により、実現された。

標準装備される「フルレングス・ガラスルーフ」はリヤパッセンジャーの頭上まで拡大。フロントのシートバックには、メディアと空調用のセカンダリースクリーンが設置され、リヤパッセンジャーが様々な設定を行うことが可能となっている。ルーフに取り付けられたリヤカメラからの映像は、リアルタイムで後方視界をリヤビューミラーと高解像度スクリーンに映し出す。

リサイクル素材を積極採用したインテリア

インテリアには、持続可能性を持ったリサイクル素材を積極的に採用。これにより、バージンプラスチックの使用量を最大50%も削減し、同時に最大40%の軽量化も実現した。
インテリアには、持続可能性を持ったリサイクル素材を積極的に採用。これにより、バージンプラスチックの使用量を最大50%も削減し、同時に最大40%の軽量化も実現した。

インテリアは、ファッションやスポーツウェア業界からインスピレーションを得た「ソフトテック」をテーマに掲げてデザイン。持続可能性を持った内装用素材が積極的に採用され、100%リサイクルPETで生成されたテーラードニット・テキスタイル、生物由来のマイクロテック・ビニール、動物福祉に配慮したナッパレザーなどが導入されている。

コンセプトカー「プリセプト」で初めて披露されたテーラードニット・テキスタイルは、自動車業初の技術であり、100%リサイクル・ポリエステルで製造。この素材とデザインは、ポールスターのデザイナーがスウェーデンのテキスタイル学校(Borås Textilhögskolan)と共同開発した。インテリアのデザインと完全にフィットするように作られているため、裁ち落としによる素材の破棄が、最小限に抑えられている。

フロアカーペットは漁業用の網を再生したナイロン素材の「エコニール(ECONYL)」を使用。ドアトリム・パネルには「NFPP(天然繊維ポリプロピレン)」が導入され、バージンプラスチックの使用量を最大50%削減。また、同時に最大40%の軽量化も実現した。

ポールスター 4を動画でチェック!

2023年11月から中国で販売される、フル電動SUVクーペ「ポールスター 4」のエクステリア。

「リヤウインドウを廃止した斬新なデザイン」フル電動SUVクーペ「ポールスター 4」

現在開催中の上海モーターショーにおいて、ボルボ傘下のEVメーカー「ポールスター」は、新型フル…

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