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Ferrari SF-24
マイアミGPのみで使用されるスペシャルカラー
2024年シーズンのF1グランプリは、アメリカ合衆国を舞台に3ラウンドが実施される。その初戦となるのが、マイアミ・インターナショナル・オートドロームを舞台に5月3~5日に開催される第5戦マイアミGPだ。スクーデリア・フェラーリは、このマイアミGPにスペシャルカラーリングを施した「SF-24」を投入する。
アズーロ・ラ・プラタ(Azzurro La Plata)とアズーロ・ディーノ(Azzurro Dino)は、モータースポーツからスポーツカーまでフェラーリの豊かな伝統において幾度となく登場し、ファンに愛され続けているブルー。今回、伝統を称えつつ、現代的に再解釈されたカラーリングとしてブルーの採用が決まった。
これらのブルーは、1960年代から1970年代にかけて、フェラーリのレーシングカーに採用されていたほか、ドライバーのレーシングスーツやメカニックの作業着にも使われていた。
ブルーが採り入れられたSF-24のスペシャルリバリーは、マイアミGPのみ使用。F1マシンだけでなく、この印象的なブルーは、マイアミGPにおいて様々な場面に導入される予定だという。その一例として、歴史的なブルーのカスタムカラーを纏った2台の296 GTSが展示される。
フェラーリの歴史を彩ってきたブルー
アルゼンチンのナショナルカラーであるアズーロ・ラ・プラタ(Azzurro La Plata)は、伝説のドライバー、アルベルト・アスカリが最も成功したシーズンに着用していたカラー。2度のワールドチャンピオンに輝いたイタリア人ドライバーは、いつもブルーのジャージに揃いのヘルメットを装着していた。
同じ色は、ジョン・サーティース、ロレンツォ・バンディーニ、ルドヴィコ・スカルフィオッティ、クリス・アモンなど、1960年代のドライバーのレーシングスーツにも見られる。ニキ・ラウダがスクーデリア・フェラーリに移籍した初年度のレーシングスーツもこのブルーで、マラネロの従業員が着ていたシャツもこのブルーに統一されていた。
フェラーリがマイアミGPのために復活させる、もうひとつのカラーがアズーロ・ディーノ(Azzurro Dino)。こちらは、アルトゥーロ・メルザリオやクレイ・レガツォーニなど、過去にスクーデリアのドライバーたちが好んだ深い色合いのブルーとなる。
ブルーを採り入れたカラーセレクションは、フェラーリとアメリカのレースシーンとのつながりを示す歴史的な意味合いもある。1964年のF1シーズン最後の2レースでは、フェラーリのアイコンであったロッソ・コルサ(1920年代からイタリアのレーシングカーの代名詞であったレッド)に代わって、ホワイトとブルーのカラーリングが北米開催のグランプリで採用された。