フェラーリがF1 マイアミGPで復活させる1960年代を彷彿させるブルー

F1 マイアミGPに参戦する「フェラーリ SF-24」が歴史的ブルーのスペシャルカラーリングを採用

5月5日に決勝レースが開催されるF1第6戦「マイアミGP」に、歴史的なブルーを採用した「SF-24」のスペシャルカラーリングで参戦。写真は、1965年のニュルブルクリンク1000を走行する、ブルーとレッドのカラーリングを纏ったフェラーリ 250 GTO。
5月5日に決勝レースが開催されるF1第6戦「マイアミGP」に、歴史的なブルーを採用した「SF-24」のスペシャルカラーリングで参戦。写真は、1965年のニュルブルクリンク1000を走行する、ブルーとレッドのカラーリングを纏ったフェラーリ 250 GTO。
フェラーリは、4月28日の「カヴァルケード・インターナショナル」を皮切りに、F1第6戦「マイアミGP」が開催される5月5日にかけて、アメリカ合衆国を舞台に様々なイベントを実施する。また、マイアミGPに登場するF1マシン「SF-24」には、歴史的なブルーを採用したスペシャルリバリーが導入されるという。

Ferrari SF-24

マイアミGPのみで使用されるスペシャルカラー

マイアミGPに投入されるフェラーリ SF-24は、写真の通常仕様ではなく、歴史的なブルーを採り入れたスペシャルカラーリングが施される。
マイアミGPに投入されるフェラーリ SF-24は、写真の通常仕様ではなく、歴史的なブルーを採り入れたスペシャルカラーリングが施される。

2024年シーズンのF1グランプリは、アメリカ合衆国を舞台に3ラウンドが実施される。その初戦となるのが、マイアミ・インターナショナル・オートドロームを舞台に5月3~5日に開催される第5戦マイアミGPだ。スクーデリア・フェラーリは、このマイアミGPにスペシャルカラーリングを施した「SF-24」を投入する。

アズーロ・ラ・プラタ(Azzurro La Plata)とアズーロ・ディーノ(Azzurro Dino)は、モータースポーツからスポーツカーまでフェラーリの豊かな伝統において幾度となく登場し、ファンに愛され続けているブルー。今回、伝統を称えつつ、現代的に再解釈されたカラーリングとしてブルーの採用が決まった。

これらのブルーは、1960年代から1970年代にかけて、フェラーリのレーシングカーに採用されていたほか、ドライバーのレーシングスーツやメカニックの作業着にも使われていた。

ブルーが採り入れられたSF-24のスペシャルリバリーは、マイアミGPのみ使用。F1マシンだけでなく、この印象的なブルーは、マイアミGPにおいて様々な場面に導入される予定だという。その一例として、歴史的なブルーのカスタムカラーを纏った2台の296 GTSが展示される。

フェラーリの歴史を彩ってきたブルー

今回、SF24に採用される「アズーロ・ラ・プラタ」と「アズーロ・ディーノ」は、フェラーリと米国のレースシーンとのつながりを示す歴史的な意味合いも持つ。写真は1964年のアメリカGPを走行する、フェラーリ 158 F1。
今回、SF24に採用される「アズーロ・ラ・プラタ」と「アズーロ・ディーノ」は、フェラーリと米国のレースシーンとのつながりを示す歴史的な意味合いも持つ。写真は1964年のアメリカGPを走行するフェラーリ 158 F1。

アルゼンチンのナショナルカラーであるアズーロ・ラ・プラタ(Azzurro La Plata)は、伝説のドライバー、アルベルト・アスカリが最も成功したシーズンに着用していたカラー。2度のワールドチャンピオンに輝いたイタリア人ドライバーは、いつもブルーのジャージに揃いのヘルメットを装着していた。

同じ色は、ジョン・サーティース、ロレンツォ・バンディーニ、ルドヴィコ・スカルフィオッティ、クリス・アモンなど、1960年代のドライバーのレーシングスーツにも見られる。ニキ・ラウダがスクーデリア・フェラーリに移籍した初年度のレーシングスーツもこのブルーで、マラネロの従業員が着ていたシャツもこのブルーに統一されていた。

フェラーリがマイアミGPのために復活させる、もうひとつのカラーがアズーロ・ディーノ(Azzurro Dino)。こちらは、アルトゥーロ・メルザリオやクレイ・レガツォーニなど、過去にスクーデリアのドライバーたちが好んだ深い色合いのブルーとなる。

ブルーを採り入れたカラーセレクションは、フェラーリとアメリカのレースシーンとのつながりを示す歴史的な意味合いもある。1964年のF1シーズン最後の2レースでは、フェラーリのアイコンであったロッソ・コルサ(1920年代からイタリアのレーシングカーの代名詞であったレッド)に代わって、ホワイトとブルーのカラーリングが北米開催のグランプリで採用された。

今回、WEC初開催を実現したイモラ・サーキットは、1972年にフェラーリ 312PBがイタリア国内選手権で1-2フィニッシュを飾っている。

かつて312PBが1-2フィニッシュを決めたイモラ・サーキットでシーズン初勝利を狙う「フェラーリ 499P」

4月19〜21日、イタリアのイモラ・サーキット(アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ)を舞台に、世界耐久選手権(WEC)第2戦「イモラ6時間レース」が開催される。1953年に設立されたイモラを舞台にWECが開催されるのは今回が初となる。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…