フライングスパー ハイブリッドが第二世代バイオ燃料と地熱発電電力で733kmを無給油走行

ベントレー フライングスパー ハイブリッド、再生可能エネルギーで733kmを無給油走破

「ベントレー フライングスパー ハイブリッド」がアイスランドツーリングを敢行、再生可能エネルギーで733kmを走破
アイスランドを第二世代バイオ燃料と地熱発電電力で走破したベントレー フライングスパー ハイブリッド。
ベントレーフライングス パーハイブリッドのエンジニアリングプロトタイプが、最終テストと再生可能燃料の開発の一環として、アイスランド走行テストツーリングを敢行。廃棄物の藁から得られた第二世代バイオ燃料と地熱発電電気のみを使って、無給油で733kmを走破した。

Bentley Flying Spur Hybrid

再生可能エネルギーのみで733kmを走破

「ベントレー フライングスパー ハイブリッド」がアイスランドツーリングを敢行、再生可能エネルギーで733kmを走破
今回、バイオマス(藁)から生成された第二世代バイオ燃料とアイスランドの地熱を使用し、フライングスパー ハイブリッドが733kmを無給油で走破した。

今回、アズールパープルにペイントされたフライングスパー ハイブリッドは、100%第二世代バイオ燃料と、アイスランドの送電網から得られた地熱発電を組み合わせた再生可能エネルギーのみで733km(455マイル)を走破。一度の補給もなく、アイスランドを一気に横断した。

このプロジェクトは、ベンテイガ ハイブリッドに続いて投入される新型ハイブリッドモデルのグランドツーリング性能と、エンジンに手を加えることなく使用できるバイオ燃料の進化を証明する機会となった。

使用された燃料は通常のポンプガソリンと同じ「EN228」規格に準拠しているが、食料生産や自然の生態系に負担をかけることなく、廃棄物であるバイオマス(藁)から完全に生成。この燃料とフライングスパーハイブリッドの高性能な電動パワートレインを組み合わせることで、走行中のCO2排出量をウェル・トゥー・ホイールで45%も削減することが可能となった。

ラインナップにハイブリッド・シリーズが登場

「ベントレー フライングスパー ハイブリッド」がアイスランドツーリングを敢行、再生可能エネルギーで733kmを走破
ベンテイガ ハイブリッドに続き、2022年からフライングスパー ハイブリッドが加わることで、ベントレーのハイブリッドラインナップがますます拡充されることになる。

フライングスパー ハイブリッドは、ベントレーの「ビヨンド100」戦略が掲げる世界で最も持続可能なラグジュアリーモビリティ企業を目指す行程において、次なるステップを体現するモデルとなる。世界各地の市場には2022年からの投入を予定し、ベントレーは2025年までに初の完全なBEV化を行うことに先駆け、2024年までにシリーズの全モデルにハイブリッドパワートレインを搭載する予定だ。

ベントレーの開発担当役員を務めるマティアス・ラーベ博士は、今回のチャレンジについて次のようにコメントしている。

「フライングスパー ハイブリッドの発表により、ベントレーのハイブリッドシリーズが強化されました。そして今回の挑戦によって、ハイブリッドの真の利点を証明することもできました。このモデルは450マイルを超えるグランドツーリングを支障なく行うことができる一方で、都市環境においては電気のみで使用可能な航続距離を確保しています」

「さらに、革新的な第二世代バイオ燃料の使用により、CO2排出量を大幅に削減することができるため、まさに最高の組み合わせとなりました。最終的にはお客様にお届けすることを目標に、今後数ヵ月間、開発プロセスの一環としてこのような燃料の研究を続けていきます」

ふたつの再生可能エネルギーの活用

「ベントレー フライングスパー ハイブリッド」がアイスランドツーリングを敢行、再生可能エネルギーで733kmを走破
コトリン社が開発した第二世代バイオ燃料だけでなく、フライングスパー ハイブリッドのPHEVシステムに充電した電力もアイスランド・スヴァルツェンギ地熱発電所の100%再生可能な地熱発電から供給された。

再生可能燃料は、ベントレーの環境への影響を軽減し、持続可能性に関する目標を実現するための重要なステップとなる。今回のアイスランドでのロードトリップは、6月のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムで、初めて「コンチネンタルGT3」に再生可能燃料を搭載して以来、開発を続けてきた成果と言えるだろう。

使用されている100%再生可能な第二世代バイオ燃料は、ベントレーの再生可能燃料研究を支援している「コリトン」社によって開発された。製造プロセスは、廃棄物である藁などのバイオマスを発酵により分解してエタノールを生成。エタノールを脱水するとエチレンになり、オリゴマー化(短い炭化水素分子を連結して、より長くエネルギー密度の高い分子を生成すること)のプロセスを経てガソリンへと変換される。

また、ハイブリッドシステムが走行中に使用した電力は、アイスランドの 100%再生可能な送電網から供給。アイスランドは再生可能エネルギーの生産で世界をリードしており、国内の電気エネルギーの75%は水力発電、25%は地熱発電で生産されている。フライングスパー ハイブリッドは、アイスランド滞在中、スヴァルツェンギ地熱発電所の電力で充電された。

アイスランドの観光・産業・イノベーション担当のフィオルディス・コルブルーン・レイクフェルズ・ギルファドッティル大臣は、フライングスパー ハイブリッドの旅を視察し、次のようにコメントした。

「このクルマが再生可能な電力と再生可能燃料を使って、733kmの旅をしているのを見られたのは素晴らしいことです。左手に滝、右手に火山を見ながら走ると、自然から直接エネルギーが生み出されていることがよくわかります。これこそが持続可能なエネルギーの最も良い定義だと思います。アイスランドは環境問題の解決に貢献したいと考えており、他の国がこの国の知識や再生可能な資源を利用する手助けをしたいと思っています」

満タンで700km走行可能なフライングスパー ハイブリッド

「ベントレー フライングスパー ハイブリッド」がアイスランドツーリングを敢行、再生可能エネルギーで733kmを走破
2.9リッターV6ガソリンエンジンと、先進の電気モーターを組み合わせたフライングスパー ハイブリッドは、満タン状態で700kmの走行が可能となっている。

ベントレーのハイブリッドシリーズの最新作「フライングスパー ハイブリッド」は、ハイブリッド化によって高級感や性能が損なわれることは一切ない。内燃機関と電気モーターを滑らかにブレンドすることで、ドライビングモードやスタイルを問わず、 洗練された静けさが提供される。

新型パワートレインは2.9リッターV型6気筒ガソリンエンジンと先進の電気モーターを組み合わせ、ベンテイガ ハイブリッドに比べて95bhpも高い最高出力536bhp(544ps)と、最大トルク750Nmを発揮する。新型フライングスパーは満タンで700kmを走行可能であり、ベントレー史上最も効率的なモデルとなった。

高いパワーリザーブ、優れたトルク、素早いスロットルレスポンスを備えた最新ハイブリッドモデルは、加速性能でフライングスパーV8に引けを取らず、0-100km/h加速は4.3秒を記録。新しいパワートレインは燃料消費量を大幅に削減しながらも、ベントレーらしいエフォートレスで洗練されたパフォーマンスを実現している。

ハイブリッド化に合わせて専用情報を追加

「ベントレー フライングスパー ハイブリッド」がアイスランドツーリングを敢行、再生可能エネルギーで733kmを走破
フライングスパー ハイブリッドには、ハイブリッド化に合わせて、様々な専用インフォメーションが追加されている。

フライングスパー ハイブリッドには、ドライバーと同乗者に合わせたインテリジェントで直感的な装備をクラス最高レベルで搭載。マイバッテリーチャージ、マイカー・スタティスティクス、マイキャビン・コンフォートなどのコネクテッドカーサービスが利用できる。

ドライバーへのフィードバックを強化するため、ドライバーズインストゥルメントには、EVのみで走行しているとき、減速中に回生しているとき、内燃機関を使用しているときなどの情報が追加された。

自動スタート・ストップ・スイッチの代わりに、EVドライブモード、ハイブリッドモード、ホールドモードの3つの「Eモード」が採用され、ドライバーは走行中のバッテリー使用量を管理することができる。EVドライブモードは、クルマのスイッチを入れるとすぐに作動。電気自動車としての走行性能を最大限に発揮するため、市街地での走行や短い距離の移動に最適と言えるだろう。

エネルギーの流れはインフォテインメント画面に表示され、統計情報を確認したり充電タイマーを設定したりすることもできる。さらに、航続距離、バッテリー残量、充電情報など、e-motionに関する追加情報を、インストゥルメントパネルやヘッドアップディスプレイ、センタースクリーンで確認することが可能となっている。

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