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MERCEDES-BENZ EQA
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MERCEDES-BENZ EQB
5人乗りのEQAと、コンパクトながら7人乗りのEQB




メルセデス・ベンツの電動コンパクトSUV「EQA」「EQB」を比較する。エントリーEVとして位置づけられるEQAは、GLAをベースとしたコンパクトなボディサイズだ。対するEQBはGLBをベースとしており、EQAよりも全長とホイールベースが長く、より実用的な室内空間を確保している。
ヘッドライトの造形やブラックパネルグリルのデザインなど、EVらしい未来的な外観意匠は共通だが、EQBの方がSUVらしいスクエアなボディラインをまとう。
インテリアデザインもおおむね共通となるが、EQBは3列シートが備わることで最大7名の乗車が可能であり、2列目シートにはスライド機構も備わるため用途に応じて居住空間とラゲッジスペースを調整できる。
ただしEQA、EQBともに床下に駆動バッテリーを搭載する理由から床面がわずかに引き上げられており、後席の室内高でベースのGLAやGLBにやや劣る点には注意したい。
メルセデス・ベンツ EQA 250+
ボディサイズ=全長4465mm×全幅1835mm×全高1610mm
ホイールベース=2730mm
車両重量=1980kg
タイヤサイズ=235/55R18
メルセデス・ベンツ EQB 250+
ボディサイズ=全長4685mm×全幅1835mm×全高1705mm
ホイールベース=2830mm
車両重量=2100kg
タイヤサイズ=235/55R18
俊敏な走りのEQAか安定感のあるEQBか


今回比較する250グレードでは、EQAとEQBはどちらもシングルモーターの前輪駆動となり、モータースペック、バッテリー容量ともに同じだ。パワートレインがまったくの共通であるため、最大航続距離は車重が軽いEQAが591kmと優れ、それより100kg重いEQBの最大航続距離は557kmとやや劣る。
EQAはGLAベースのコンパクトなボディと俊敏なハンドリングを活かし、ストップ&ゴーの多い都市部での扱いやすさに長けたモデルといえるだろう。
EQBはGLBをベースにしていることからホイールベースが長く、より安定した走行性能が与えられている。車重の大きさも相まって、重厚感のある乗り味とロングドライブでの快適性により優れるということが言えそうだ。
メルセデス・ベンツ EQA 250+
駆動用バッテリーの種類=リチウムイオン電池
最高出力=190PS/3550~7000rpm
最大トルク=385Nm/0~3550rpm
トランスミッション=1速固定
駆動方式=FWD
メルセデス・ベンツ EQB 250+
駆動用バッテリーの種類=リチウムイオン電池
最高出力=190PS/3550~7000rpm
最大トルク=385Nm/0~3550rpm
トランスミッション=1速固定
駆動方式=FWD
パーソナルユース向きEQAと、ファミリーユース向きのEQB


EQAは、コンパクトなボディと長い航続距離の都市型EVとしてバランスに優れたパーソナルユースでの利用を想定したモデルとなっている。
対するEQBは、3列シートを備えたSUVとして価格はEQAよりも高めに設定されているが、広い室内空間と多用途に使えるシートアレンジが可能となる、ファミリーユースに適したモデルだ。EQBの3列目シートの乗員には身長165cmの制限が設けられているものの、3列シートの有無はクルマの利便性に大きく関わる。
両車のパワートレインは共通でボディサイズも近く、価格差も40万円とそれほど大きくない。CEV補助金額の評価も同じだ。単純に3列シートを使うか、使わないかの判断で決めてよいだろう。