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Bowmore ARC-54
1968年11月に蒸留されたウイスキー

1779年に設立されたボウモア蒸留所(Bowmore Distillery)は、スコットランド・アイラ島のボウモアを拠点とする、スコッチウイスキー屈指の老舗蒸留所である。2014年以降、日本の「サントリー」の子会社となっている。今回、ボウモア蒸留所とアストンマーティンは、コラボレーションウイスキー「ARC」シリーズの第2弾にして最終作となる「ボウモア ARC-54」を発表した。
ボウモア ARC-54は、アストンマーティン ヴァルキリーやヴァルハラの最先端デザインからインスパイアされた手吹きデキャンタと、ボウモア蒸溜所が醸造した54年熟成の希少なウイスキーが一体となった、超希少な一品。1968年11月に蒸留された希少なシングルモルトウイスキーは、他にはない熟成を方法が採り入れられている。
ヨーロピアンオークの熟成原酒61.8%と、アメリカンオーク熟成原酒38.2%という、2つの原酒は15ヵ月間をかけて一体化。出来上がったウイスキーは、飲む者のあらゆる感覚を無限の風味へと誘い込み、一滴一滴に完全に没入させる味わいを持つという。
ヴァルキリーの空力をイメージしたデキャンタ

世界限定130個のみが販売されるボウモア ARC-54の美しいデキャンタは、強烈なダウンフォースを発生させるベンチュリートンネルを含む、アストンマーティン ヴァルキリーのエアロダイナミクスと、ボウモア蒸留所が所在するアイラ島の自然な流体形状からインスピレーション得て手吹きで製造された。
流れるようなエアロダイナミクスをイメージしたデキャンタの表面は、ディフューザーを思わせるガラスの彫刻により、デキャンタ内部のウイスキーの美しい琥珀色の反射を強調する。また、54年の熟成を経て完成したシングルモルトは複雑な味わいが特徴。ピリッとした柑橘系の風味とデリケートな花の香り、塩気のあるキャラメルの甘さ、スパイスの効いたジンジャーとシナモン、そして特徴的なピートスモークのささやきと共に流れ込む。
ボウモア蒸留所のチーフブレンダーのカラム・フレイザーは、ボウモア ARC-54について次のようにコメントした。
「この54年の熟成を経て完成したボウモア ARC-54は、私たちの蒸溜所チームの技術の高さを示した存在です。ゆっくりと静止しながら、運命のままに物事を展開させることで達成できることを体現しています。この希少な作品は、ボウモアが正確さと透明性をもって、時間と共に熟成できるかを示しているのです」
アストンマーティンのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフクリエイティブオフィサーのマレク・ライヒマンは、ボウモアとのコラボレーション発表に喜びを隠さない。
「ボウモア ARC-54は、伝統と歴史に彩られた2つのブランドによる最先端技術を駆使したコラボレーションとなります。今回、ミッドシップスポーツカー、ヴァルキリーとヴァルハラに導入されている革新的なアイデアをデキャンタに採り入れました。ARC-54のデキャンタは、ボウモア・ウイスキーによって生み出されるユニークな形状を作り出すため、空気の流れを液体の動きに置き換えています。まさに真に創造的なコラボレーションだと言えるでしょう」
前回の推定落札価格は2400万〜3800万円と言われたが、今回はいくらになるのだろうか?