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F1マシンが甲高いエキゾーストノートを響かせ疾走
フェラーリ・レーシング・デイズでは往年の名車から最新の市販モデル、また過去のF1マシンや超貴重な限定モデルなどがサーキットを走り回るという魅力的な光景が毎回繰り広げられる。今回もコレクターが所有するF10やF2003などのF1マシンが甲高いエキゾーストノートを響かせながら鈴鹿のコースを疾走した。ごく限られたオーナーのみに販売され、ドライブによって得られるデータを市販モデルの開発に役立てるサーキット走行専用マシン、XXKと599XXのデモンストレーションランも行われた。
ところで、オーナーたちがこれらのコンペティションマシンを維持し走らせるのをサポートするのがCORSE CLIENTI(コルセ・クリエンティ)だ。コルセ・クリエンティは世界中の熱心なオーナーが所有する過去のF1マシンのメンテナンスや、XXKや599XXなどのマシン整備やオーナーサポートやデータの収集を行ったり、またワンメイクレースのフェラーリ・チャレンジをサポートするなど、フェラーリのオーナーによるモータースポーツのプログラムを統括している。
いつもならば、このフェラーリ・レーシング・デイズに合わせてコルセ・クリエンティのスタッフも来日してフェラーリ・チャレンジの公式レースが開催されたりするのだが、今年はまだそれが叶わなかったのが残念だ。きっと来年は本国コルセ・クリエンティのスタッフも参加して更なる盛り上がりを見せてくれるだろう。
続々と集結する500台以上のフェラーリ
それでも4年振りのフェラーリ・レーシング・デイズには、全国から500台以上のフェラーリと1000人以上のオーナーが集結。サーキット走行プログラムはオーナーのレベルに合わせて初心者向けからライセンス保持者まで複数ステージが用意されており、誰もが安心んしてサーキットでの走りを堪能していた。またプロドライバーが運転する488チャレンジEVOに同乗してのホットラップも実施。そしてオーナーが愛車で鈴鹿に集結するラリー「Road to SUZUKA」では、ヒストリックから最新型まで、75台のフェラーリが鈴鹿を目指し、25日午後には続々と到着。会場ではフェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長と駐日イタリア大使のジャンルイジ・ベネデッティ氏が笑顔で出迎えた。
スペチアーレをはじめ貴重なフェラーリも多数
鈴鹿サーキットに集合したクルマの中には、普段はまず見られない貴重なフェラーリの姿も。288GTOやF40、F50、エンツォ・フェラーリなどのスペチアーレたち、またモンツァSP1/SP2など、フェラーリオーナーであっても思わず見惚れてしまう珠玉の名車も勢揃いした。
まだコロナの影響もあり、以前よりもやや規模は小さくなったが、4年振りの開催にオーナーたちは心からフェラーリの世界を楽しんでいたようだ。これだけのコンテンツを揃えたイベントを開催できるのは、まさにフェラーリのブランド力。真夏のように暑い鈴鹿で、改めてその底力を実感した。