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Land Rover Defender 110
ルーフテントトップを載せると・・・
スーリーのルーフトップテント「テプイ・エクスプローラー・エアー2」(31万9000円)を装着した。8月は大雨に台風に猛暑にと荒れた天気の日が多く(編註:2021年)、装着後、なかなか本格的に使うことができないでいたのだが、某日、担当編集者とアウトドア好きカメラマンを伴って一泊二日のキャンプに出かけた。
収納状態のテントを載せて走行すると、幅1220mm×高さ280mm分の前面投影面積が増えるわけだが、一般道では風切り音は聞こえず、100km/hあたりでボーッという音が聞こえ始め、120km/hでははっきり聞こえるが、不快なほどではない。装着後に2回給油し、いつも通り満タン法で燃費を計測したが、2回ともトータル燃費の7.4km/リットルと変わらぬ結果だった。悪化はしているのは間違いないはずだが、どの程度かはよくわからない。
静岡県の朝霧ジャンボリーオートキャンプ場に到着し、早速展開。何度か練習して慣れたため、15分程度で展開できた。車高の低いクルマなら脚立が不要なのでもっと早くできるはず。セッティングを終えた後も、地上テントの連中はまだしばらく作業をしていた。偶然だがテントとボディの色合いがよく、ルーフにテントを載せたディフェンダーの姿はアウトドアに慣れたユーザーのクルマという感じで、カッコいいなぁとひとり悦に入った。
カッコいいし、なにより雰囲気が良い
クルマ3台とテント3張りの中心にタープを設営し、BBQスタート。雨に降られた時間帯もあったが、しばし仕事を忘れ、楽しく肉を焼いて食べ、酒を飲んだ。飲み明かすつもりが、アラフィフ3人のため、日付をまたがず撃沈した。
夜中に目が覚めたため、ジャクリーで充電したPCを開いてだらだらと動画視聴。テントには厚さ65mmのマットレスが標準で付属しているため、寝ても座っても快適だ。トイレのためにテントを離れ、戻ってくる際に明かりの灯った高い位置にあるテントはなかなか雰囲気があった。場所もすぐわかるし。
翌朝は晴れ。ジョンソンビルのソーセージを焼いてパンに挟んで食らう。テントはチェックアウトギリギリまで展開して乾かした。初めての車上泊は快適で非常に満足した。
こういった趣味を許容するクルマ
通常のテントとの違いは、短時間で展開、収納できるのに加え、底面が濡れないので使用後に乾かしやすい。またクルマさえ水平に駐めれば、床の凹凸に悩まされることがないのがよい。通常のテントだと、水平な場所を見つけて設営し、ペグをすべて打ち終えて入って寝てみると結構凹凸があって、どの角度で寝ても気になるということがしばしばあるのだ。それからクルマとテントが重なっているのでスペースをとらないことも、混み合ったフリーサイトや区画サイトの場合にはありがたいはずだ。狭い区画だと、よく考えないとクルマとテントとタープが収まり切らない場合がある。
それにしても、泥、岩、雪、氷のオフロードドライビングをはじめ、ゴルフにスノボに車中泊に車上泊と、ディフェンダーを購入してからアウトドア活動の幅が実に拡がった。もちろん、これらは他のクルマでもできないことではないが、ディフェンダーだとどんな遊びに使っても頼もしさがある。コストのかからないクルマではないし、都市部を抜けるまで取り回しにも気を使うが、にもかかわらず出かけたくなるクルマだ。インフォテインメントシステムの使いにくさを補ってあまりある魅力をもっている。
次はどこで何をしようか。
REPORT/塩見 智(Satoshi SHIOMI)
PHOTO/篠原晃一(Koichi SHINOHARA)
MAGAZINE/GENROQ 2021年 11月号
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