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Porsche 911 Dakar
サファリで活躍した3台の911をオマージュ

ラリーフィールドにおけるポルシェ 911の活躍は、1984年のパリ・ダカール・ラリー初優勝以前から始まっていた。1970年代のサファリ・ラリーでは、過酷なアフリカのサバンナを舞台に素晴らしいスピードを披露している。今回、サファリ・ラリーにおける活躍をオマージュした、デカールオプションが登場することになった。
2022年のロサンゼルス・オートショーでワールドプレミアされた「911 ダカール」を、華やかに彩る「ラリー・デザイン・パッケージ」は、多くのポルシェ・ファンの琴線に触れるカラーリングが選ばれた。1971年、1974年、1978年のサファリ・ラリーを走った911のカラーリバリーをイメージした、スペシャルラッピングは、オフロード用に車高が上げられた911 ダカールに抜群のマッチングを見せている。
シンプルなブラックデカールの1971年仕様

1970年代のイースト・アフリカン・サファリ・ラリーは、ケニア、タンザニア、ウガンダにまたがる5000km以上ものルートを誇っていた。当時、世界で最も過酷なラリーとして、多くの自動車メーカーやドライバーの挑戦を跳ね返し続けている。
ポルシェはWRC開催前の1971年に初めてワークスチームとして、この厳しいサバイバルラリーに挑戦。サファリ用に改造が施された911 Sは、ボンネット、フロントフェンダー、ドアに施されたシンプルなブラックデカールが特徴となる。
911ダカール用「ラリー・デザイン・パッケージ 1971 デカールセット」は、1971年のサファリで5位入賞を果たした、ゼッケン「19」のソビエスワフ・ザサダとマリアン・ビエンの911 Sをオマージュ。価格は4165ユーロとなっている。
トップを快走しながら優勝を逃した1974年サファリ

1973年から世界ラリー選手権(WRC)がスタート。1974年のサファリ・ラリーは、エントリーした99台のうち、フィニッシュまでたどり着いたのはわずか16台という、過酷な戦いが繰り広げられた。
この年、スウェーデン出身のビヨルン・ワルデガルドは、コ・ドライバーのハンス・トーゼリウスとともに911 カレラ 2.7 RSを駆り、2位に36分もの大差をつけて第3セクションをスタートした。しかし、足まわりの破損により72分ものタイムロスを余儀なくされ、2位でフィニッシュしている。
「ラリー・デザイン・パッケージ 1973 デカールセット」は、フェンダーラインを流れるストライプが特徴。今回の仕様では当時よりもストライプ幅を狭くし、ドア下部のエッジにポルシェのロゴを追加した。こちらも4165ユーロで販売される。
1978年のサファリを駆け抜けたマルティニ・カラー

1978年のサファリに、ポルシェはグループ4仕様の911 SCを2台投入。このラリーでも抜群のスピードを見せたワルデガルドだったが、サスペンションやドライブシャフトにダメージを負い、4位に終わった。それでもチームメイトのヴィック・プレストンJr.とジョン・ライアルの南アフリカ・コンビが、2位表彰台を獲得している。
「ラリー・デザイン・パッケージ 1978 デカールセット」は、モータースポーツにおいて屈指の人気を誇るマルティニ・レーシングのカラーリングをフィーチャー。ポルシェのデザイナーはこの歴史的なリバリーに敬意を表し、新たなデザインに昇華した。ドアに貼られたゼッケン「14」はプレストンJr.の仕様となり、価格は5950ユーロ。
すべての「ラリー・デザイン・パッケージ」は、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー、もしくはポルシェ・センターを介してオーダーすることができる。