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Volkswagen ID.3
2代目への進化と呼べるほどのアップデート

デビューから2年半が経過し、フォルクスワーゲンはコンパクトフル電動ハッチバック「ID.3」の大規模なアップデートを実施。最新のソフトウェアの導入に加えて、エクステリアをシャープに変更、エクステリアカラーにも「ダークオリビン・グリーン」をはじめとする新色が追加された。洗練されたデザインに変更されたインテリアには、高品質かつ動物性素材を排した、持続可能性の高いマテリアルが採用されている。
新型 ID.3は、これまでのドイツのツヴィッカウ工場とドレスデン工場に加えて、2023年秋からはヴォルフスブルク工場でも生産が開始される予定となっている。フォルクスワーゲンのセールス/マーケティング/アフターセールス担当取締役、イメルダ・ラベはID.3改良新型について次のようにコメントした。
「ID.3は2代目と呼べるほど、大きな進化を果たしました。今回の改良新型でもID.ファミリーのサクセスストーリーを継承しています。デザインは成熟し、インテリア素材も大幅にグレードアップしました。新型ID.3は品質、デザイン、操作性に対する、フォルクスワーゲンの明確な方針を示しています。今回、お客様の要望を具体的に採り入れたことがその一例です」
鋭さを増したスポーティなエクステリア

エクステリアデザインは、よりシャープに変更され、エアロダイナミクスレベルも大幅に向上した。最適化された冷却用エアインテークと大型ペインテッドサーフェイスにより、フロントセクションはどの角度から見ても力強く、親しみやすい印象に仕上げられている。
ボンネットは、ウインドスクリーンに配置されていたブラックストリップが取り除かれたことで、より伸びやかなフォルムを形成。さらにフロントホイール周辺に「エアカーテン」と呼ばれる空力処理を導入したことで、フロントセクション周辺のエアフローを改善した。また、リヤセクションには、新たに2分割形状のテールライトが採用されている。
サステナブルを追求した上質なインテリア

インテリアは、優れた品質の追求、サステナブル(持続可能性)、アニマルフリー(動物由来素材の未使用)という3つのテーマを掲げて刷新。この結果、モダンなデザインと精密な縫製による上質感、サステナブルなマテリアルがシームレスに融合した室内が完成している。
フォルクスワーゲンは、新たにドアトリムとシートカバーに、71%のリサイクル素材を含むマイクロファイバー「アートベロアーズ・エコ(Artvelours Eco)」の採用を決定。アートベロアーズ・エコはゴミとして処理されたプラスチックをリサイクルした二次使用原料ながらも、見た目や手触り、耐久性においては従来の新素材と同様の特性を備えている。
ID.3改良新型は、最新世代のソフトウェアを搭載。さらに無線によるシステムの自動アップデートも導入された。5.3インチ・ドライバー・ディスプレイは、マルチファンクション・ステアリング・ホイールで操作。センターコンソールには12インチ・タッチディスプレイが配置され、ナビゲーションシステム、電話機能、メディア、アシストシステム、車両設定を行うことができる。
今回、カスタマーから要望を受け、ディスプレイの表示レイアウトを変更。充電メニューがタッチディスプレイの一番上に配置されている。
システムの進化により容易な充電が可能に

ID.3改良新型では、充電ステーションで充電ケーブルを差し込むと、車両が自動認証して充電をスタートする「プラグ&チャージ」や、インテリジェントな「エレクトリック・ビークル・ルート・プランナー」などを標準搭載。これまでよりも、簡単に充電が行えるようになった。
「エレクトリック・ビークル・ルート・プランナー」は、長距離ドライブを行う場合、目的地にできるだけ早く到着できるよう、バッテリーの充電量に加えて、現在の交通情報や渋滞予測を用いてルートを計算。ドライバーには、それぞれ充電ステーションのキャパシティに基づいて、最適な充電ポイントが提案される。
例えば、低電力で長時間の充電を1回行う代わりに、高電力で短時間の充電を2回行うよう提案する場合もある。また、近隣の充電ステーションが埋まっている場合は、別の充電ステーションを提案する。