ベースモデルから32 mm(1.26インチ)のリフトアップ
スズキ オランダは、頑丈なアフターマーケット・アクセサリを備えた「スイフトAllGrip FX」ワンオフモデルを開発した。

スイフトはコンパクトモデルだが、オランダのスズキは、この都会的なハッチバックが、想像以上にオフロードで走れる可能性を秘めていることを証明した。
オプションの「AllGrip AWD」システムにより、このワンオフには冒険心が十分に備わっており、人里離れた道を走るのが好きな人向けに特別バージョンが完成している。
ハイライトのひとつは、スペアタイヤ、スノートラック、すべてのギアを運ぶことができるThuleルーフラックだ。わずか265Lのトランクスペースを考慮すると、このアップグレードは必須だろう。
フロントグリルには統合されたTralert LEDバーや、高光沢ブラック仕上げのホイールアーチトリムなど、その他のデザイン上の調整もいくつか施されている。また、スズキのエンブレムとオールグリップのデカールは黒のアクセントとマッチ、リアバンパーには保護用のゴム製トリムが施されている。

車内には、より高級感を出すためのレザーシート、掃除しやすいようにゴム製のマットも追加している。さらに、ドメティック社製のクーラーボックスと収納ボックスも付いている。

サスペンションのアップグレードは付属していないが、AllGripセットアップとやや頑丈なタイヤのおかげで、ベースモデルよりも32 mm(1.26インチ)高くなっているのも特徴。もうひとつの見どころは、標準装備のブラックアルミホイールに装着された 196/55R16 オールシーズンタイヤだ。

ボンネットの下には、同じ1.2L自然吸気3気筒エンジンと12Vマイクロハイブリッドシステムが搭載され、最高出力82psを発生、オプションのCVTではなくマニュアルギアボックスと組み合わされている。
見慣れたクロスオーバーや SUVに飽きを感じている人にとって、AllGrip FX は、興味を惹かれる1台かもしれない。冒険を求める人にとって、選択肢はかなり限られている。近年の冒険仕様といえば、ポルシェ「911 ダカール」やランボルギーニ「ウラカン ステラート」のようなエキゾチックカー、あるいはアウディ「オールロード」やボルボ「クロスカントリー」などの高級車だが、それらのわずか10〜20分の1程度の値段で手に入ることを考えれば、興味深い選択肢になるかもしれない。
気になる価格は、ベースのFWDバージョンは2万2299ユーロ(約321万円)、AWDグレードでは、2万8449ユーロ(約460万円)だが、工場オプションやアフターマーケットのアップグレードを追加する前の価格だ。アップグレードにより、確かに価格はさらに上がるが、そのコストは正当だと考える人もいるだろう。少なくとも、とにかく楽しいコンセプトであることは間違いない。














