テクノロジーがわかるとクルマはもっと面白い。未来を予見する自動車技術情報サイト

TOP > カタログ > マツダ > アクセラ > 新型Mazda3が積むSKYACTIV-Xエンジンの「M Hybrid」は24Vシステム! なぜ48Vではなく24Vなのか?【新型マツダ3(アクセラ)技術考察と予想】
  • 2018/11/30
  • Motor Fan illustrated編集部

新型Mazda3が積むSKYACTIV-Xエンジンの「M Hybrid」は24Vシステム! なぜ48Vではなく24Vなのか?【新型マツダ3(アクセラ)技術考察と予想】

このエントリーをはてなブックマークに追加
ロサンゼルスモーターショーでついにデビューした新型Mazda3。期待の「SKYACTIV-X」を搭載するモデルは、ハイブリッドシステム「M Hybrid」は24Vシステムを搭載している。なぜ48Vではなくて24Vか。詳細はマツダから発表されていないため、予想を踏まえながら考えてみる。
TEXT:萬澤龍太
LAショーで展示されていた車両は、SKYACTIV-Xエンジン搭載車だった。

新型Mazda3(マツダ3=アクセラ) SKYACTIV-Xだけじゃない。注目の技術は?発表されたスペックをまとめてみると……

革新的エンジンSKYACTIV-X!新型Mazda3(マツダ3=新型アクセラ)でついに登場!試作エンジンからどこが変わったか?

自動車業界の求人を今すぐ探す!<電気設計・回路設計>

 ロサンゼルス・モーターショーで衝撃のデビューを飾ったMazda3(マツダ3=アクセラ)。既報通り、モデル名は、グローバルで使われていたMazda3に統一された。今回は、デザインもパワートレーンもシャシーも見所いっぱいなフルモデルチェンジとなった。マツダの商品群が新しい世代に切り変わったことがはっきりわかる大注目モデルだ。

 注目度がもっとも高いのは、SPCCI燃焼という革新的な燃焼技術を投入した「SKYACTIV-X」エンジンだ。このSKYACTIV-Xエンジン搭載車は、マツダが「M-HYBRID」と呼ぶハイブリッド・システムを搭載している。「M」の意味するところは、「マイルド」だろう。

 現在、欧州のボッシュやコンチネンタル、ヴァレオなどのメガサプライヤーが提案し、実際に搭載が始まったのは「48Vシステム」を使ったマイルドハイブリッドシステムだ。現在、メルセデス・ベンツなどが搭載を開始し、今後も続々と48Vマイルドハイブリッドシステム搭載車が増えてきそうだ。

 しかし、今回のマツダ3SKYACTIV-X搭載モデルは、「48V」ではなく「24V」だという。なぜ「24V」なのか?


48V電装にするとどうなるか

 まず、24という数字の意味である。これは大型商用車で用いられている電装と同値であり、信頼性に富んでいる。すなわち欧州勢が採用を急いでいる48Vが完全に新しいシステムであり、今なおデバイス群の研究開発が進んでいる状況に対して、ここは大きなアドバンテージである。しかし、今回のM Hybridについては、ここには大きな意味はないかもしれない(理由は後述)。

 ちなみになぜ大型商用車が24V電装を用いるかといえば、スタータモーターの駆動力を得るのが理由のひとつだったと聞く。大排気量+高圧縮比エンジンにおいてスタータモーターを回転させるためには大トルクが必要となり、当然、大きなモーターとなり、12V電装ではハーネス径が大きくなり──というスパイラルに陥るからだ。負荷が同じ消費電力とするなら、12V電装に対して24Vシステムならば電流値を半減することができる。同じハーネス径とするなら消費電力を高めることができる。バッテリーはふたつを直列に接続すればいい。こうして大型商用車の24Vシステムが成立した。

 ならば24Vを生み出す装置についてはいかがか。ご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、一般的に乗用車用のオルタネーターは発電時におよそAC16Vを生み出し、それをレギュレータレクティファイアによって整流降圧してDC12Vとしている。ところがマツダのオルタネーターは、もともとオルタネーターでおよそAC25Vを発電している。これはi-ELOOPがデビューしたときにエンジニアから直接お訊きした話で、だとすると今回の24Vハイブリッドシステムの構築にあたっても、最上流のデバイスはもともと開発が済んでいるということになる。

デミオのi-ELOOPシステム。回生エネルギーをキャパシタに蓄電する。

 現在のi-ELOOPは、回生エネルギーをキャパシタに蓄電し、各種負荷への給電とオルタネーターの駆動停止による抵抗低減を図るシステム。いわば一方通行である。ならば今回の「M Hybrid」とはどのようなシステムなのだろうか。駆動力をアシストすることからHybridの名称を冠しているのだと考えれば、オルタネーターをアシストモーターとしても使えるものとし、ベルトを介してメインシャフトを回転させる方式を採用しているのではないだろうか。

 たとえばボッシュが48Vシステムにおいて開発を進めるブースト・リパキュレーション・システムや、さらに身近な例で言えば日産のSハイブリッド、スズキのエネチャージに見られるようなエネルギーフローだ。

 蓄電装置はキャパシタを継続採用する──と予想したかった……。i-ELOOPを採用してからの年月とキャパシタの大電流充放電特性に、コストを含めたMazda3というセグメントとの親和性を感じるからだ。しかし、現地取材陣からのレポートによるとリチウムイオン・バッテリーを使うという。

i-ELOOPに用いるキャパシタ。今回のM Hybridでは蓄電装置はリチウムイオン電池を使う。

 ところで、SKYACTIV-Xエンジンは、「カプセル・エンジン化」されるはずだったのだが、そこはどうなったのか? 早くボンネットフードを開けた写真を見てみたい。


マツダ・SKYACTIV-X(スカイアクティブX)エンジンは、カプセル・エンジンだった!

自動車業界の求人を今すぐ探す!<組み込み・ソフトウェアエンジニア>

自動車業界の最新情報をお届けします!

MotorFanオリジナル自動車カタログ情報


大車林

大車林

基礎原理から最新技術、産業、環境、行政、モータースポーツ、デザインまで、クルマ社会をキーワードで理解する自動車総合情報・専門用語事典『大車林』の検索サービスです。

キーワードを検索
注目のキーワード
回頭性
クルマが車体の向きを変える速さや、そのコントロール性をいう。物理量としては、...
フリーホイールハブ
パートタイム4WD車において、前輪のホイールハブのところで動力軸を断続する装置。...
FIA
国際自動車連盟。JAFやADACなど各国の自動車協会が加盟する国際連盟で、いわば自動...

カーライフに関するサービス

ランキング

もっと見る
@motorfan_illustrated